〈來蘭side〉

混するしかなかった。

そうちゃんの靴箱から落ちたラブレターに、わたしは揺した。

そうちゃんを想う人が居るということを見せつけられて揺する自分にも揺した。

だからそうちゃんの目を見ることが出來なかった。するとそうちゃんは、わたしの手を引きここに連れてきた。

そして話し出したそうちゃんの口から出てきたのは、こんな手紙をもらうのは一度や二度ではないという〈モテる〉発言。

それに対して初めて覚える嫉妬の...

多分あの時わたし、すごいそうちゃんのこと睨んだ...

その先の話しなんか、あの時本當は聞きたくなんかなかった...

でも、聞いてくれとそうちゃんが言うからだまって聞いた...

〈誰に告白されようと、手紙をもらおうと心がいたこともなく、付き合ったこともなければ、好きになったこともない〉

...どんだけ難攻不落なのよ！そうちゃんは！！

って言おうとしたら...

〈俺の心をかせるのは來蘭だけだ〉

この時點で頭がついていけてなかった。

そして、そうちゃんの口から出てきたのは

｢好きだ｣

という言葉だった。

短い時間にこれだけをごちゃまぜにされたら混してしまうよ...