《一目惚れから始まった俺のアオハルは全部キミだった...》気が付いてやれよ

〈來蘭side〉

なに...なにが起こったの...

ベンチに置き去りにされたわたしは、紫音先生のの殘るに指先を當てて、どこを見るということもなく一點を見つめていた...

そうちゃんの怒鳴り聲が耳に屆いて我に返る。

そうちゃんの聲のする方に駆け寄ると、壁に背中を預けて座り込む紫音先生を、そうちゃんが怒鳴りつけていた

「來蘭に何したんだって聞いてんだよ!」

「そうちゃん!やめて!」

「來蘭はだまってろ!」

紫音先生は、すくっと立ち上がるとこう言った

「好き...だからkissしたくなったんだろうな...」

「てめぇ!なにしゃーしゃーと...」

怒りに震え、今にも毆りかかりそうなそうちゃんを、わたしは必死に抑えた。

「來蘭の彼氏だと威張るのなら、彼の笑顔の裏側にある気持ちに気付いてやれよ...

お前を心配させまいと、涙も見せず前向きな姿だけを見せてるけど、うたた寢しながら涙流してるんだよこの子は...夢の中でだけ泣いてるんだ...

そんな姿に、ただの1人の男として惚れただけだよ俺は...」

その言葉に、わたしの涙腺は崩壊した...

図星だった...

わたしは右手が不自由になったことの先行きの不安と1人で戦っていた。

わたしと一緒に歩んで行こうとしてくれているそうちゃんの、重荷にならぬよう、必死で前を向き笑顔でいようとしていた...

それを紫音先生が気が付いていたなんて...

紫音先生は、近くを通りがかった看護師を呼び止め、わたしを病室まで連れて行ってくれるように頼むと

「お前は病室行ってろ...ちょっと彼氏くんと話すことがあるんだ。大丈夫、毆り合ったりなんかしないから」

そう言って私の頭をでた。

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