《(ドラゴン)メイド喫茶にようこそ! ~異世界メイド喫茶、ボルケイノの一日~》狐の恩返し・4
さて。
そんな晝飯のこともあっさりと忘れ去ってしまって、夕方まで結局誰も客はやってこなかった。
仕方ないと言えば仕方ないことにはなるのかもしれないけれど、やっぱり暇なことには変わりない。
「……にしても、ほんとうに暇だな」
溜息を吐いて、私はカウンターのほうをちらりと見てみた。
暇なことはケイタも同じようで、ケイタは學校の宿題をはじめている。別にそれは悪いことではないし、私もそれを認めている。もともと暇なところだから、暇な時間は自分のために使ってしまって構わない、というのが私のスタンスだ。私、というよりもボルケイノのスタンスといったほうがいいかもしれないけれど。
ま、それについてはあまり考えないほうがいいだろう。というか、考えたくない。普通の店で考えれば、どうしてこの店が客が一切っていないのに継続出來るのか不安で仕方が無い狀態だろうけれど、続けていけるのがボルケイノだ。というか、うちだからこそ続けていける――と言えば良いのかな。
カランコロン。
來客を告げるドアの鈴が鳴ったのは、ちょうどそのときだった。
さすがにケイタもこんな時間に來客があるとは思わなかったのだろう。急いで宿題を仕舞い込みつつ、いつもの挨拶をしていた。
「いらっしゃいませ。お好きな席へどうぞ」
ってきたのは、和服のだった。紫と白のグラデーションが艶やかな和服だった。金の髪は後ろの方で括られており、赤いかんざしが刺さっている。も仄かに赤い口紅が塗られていて、どこか妖艶な風貌だ。
はゆっくりと歩きつつ、カウンターの席に腰掛ける。
「いらっしゃいませ。々お待ちくださいね」
「あらあら。そんなに慌てる必要なんてありませんよ。ゆっくり作ってくださいね」
そう言って、は微笑む。急にそんなことを言われたからか、すっかり話のペースは客に取られてしまっていて、ケイタはたじたじになっていた。何というか、あんなあいつを見るのは久しぶりだな。
さてと。
私もそろそろき始めないとな。お客さんの食べたいものをいかに素早く作るか。それが私の仕事だ。今はシュテンもウラも居ない。だから己のしか使えない狀態だ。まあ、いくら従業員が増えたからといってこういう時はちょくちょくやってくる。だから普段と変わらないようなじではあるけれど。赤字なことには変わりない。殘念なことに。
「さて、食べたいものは……」
私は直ぐにその『能力』を発させる。
その人が、今食べたいものを當てる能力。
ほんとうにこの能力は便利だ。というか、この能力を與えられた今の私は天職と言っても過言では無いだろう。まあ、枷はいくつかあるわけだけれど。
「……程」
ものの數秒で、食べたいものの解析を完了。
それにしても偶然とは面白いものだな。さっき作ったばかりだから材料も直ぐ傍にあるし、そもそも調理に使うも片付けは終わっているとはいえ、直ぐに用意出來る狀態だ。これならあっという間に出すことが出來るはずだ。
そう思って、私は調理をはじめるのだった。
最果ての世界で見る景色
西暦xxxx年。 人類は地球全體を巻き込んだ、「終焉戦爭」によって荒廃した………。 地上からは、ありとあらゆる生命が根絶したが、 それでも、人類はごく少數ながら生き殘ることが出來た。 生き殘った人達は、それぞれが得意とするコミュニティーを設立。 その後、三つの國家ができた。 自身の體を強化する、強化人間技術を持つ「ティファレト」 生物を培養・使役する「ケテル」 自立無人兵器を量産・行使する「マルクト」 三國家が獨自の技術、生産數、実用性に及ばせるまでの 數百年の間、世界は平和だった………。 そう、資源があるうちは………。 資源の枯渇を目の當たりにした三國家は、 それぞれが、僅かな資源を奪い合う形で小競り合いを始める。 このままでは、「終焉戦爭」の再來になると、 嘆いた各國家の科學者たちは 有志を募り、第四の國家「ダアト」を設立。 ダアトの科學者たちが、技術の粋を集め作られた 戦闘用外骨格………、「EXOスーツ」と、 戦闘に特化した人間の「脳」を取り出し、 移植させた人工生命體「アンドロイド」 これは、そんな彼ら彼女らが世界をどのように導くかの物語である………。
8 83俺のハクスラ異世界冒険記は、ドタバタなのにスローライフ過ぎてストーリーに脈略が乏しいです。
ハクスラ異世界×ソロ冒険×ハーレム禁止×変態パラダイス×脫線大暴走ストーリー=前代未聞の地味な中毒性。 ⬛前書き⬛ この作品は、以前エブリスタのファンタジーカテゴリーで一年間ベスト10以內をうろちょろしていた完結作品を再投稿した作品です。 當時は一日一話以上を投稿するのが目標だったがために、ストーリーや設定に矛盾點が多かったので、それらを改変や改編して書き直した作品です。 完結した後に読者の方々から編集し直して新しく書き直してくれって聲や、続編を希望される聲が多かったので、もう一度新たに取り組もうと考えたわけです。 また、修整だけでは一度お読みになられた方々には詰まらないだろうからと思いまして、改変的な追加シナリオも入れています。 前作では完結するまで合計約166萬文字で601話ありましたが、今回は切りが良いところで區切り直して、単行本サイズの約10萬文字前後で第1章分と區切って編成しております。 そうなりますと、すべてを書き直しまして第17章分の改変改編となりますね。 まあ、それらの関係でだいぶ追筆が増えると考えられます。 おそらく改変改編が終わるころには166萬文字を遙かに越える更に長い作品になることでしょう。 あと、前作の完結部も改編を考えておりますし、もしかしたら更にアスランの冒険を続行させるかも知れません。 前回だとアスランのレベルが50で物語が終わりましたが、當初の目標であるレベル100まで私も目指して見たいと思っております。 とりあえず何故急に完結したかと言いますと、ご存知の方々も居ると思いますが、私が目を病んでしまったのが原因だったのです。 とりあえずは両目の手術も終わって、一年ぐらいの治療の末にだいぶ落ち著いたので、今回の企畫に取り掛かろうと思った次第です。 まあ、治療している間も、【ゴレてん】とか【箱庭の魔王様】などの作品をスローペースで書いては居たのですがねw なので、まだハクスラ異世界を読まれていない読者から、既に一度お読みになられた読者にも楽しんで頂けるように書き直して行きたいと思っております。 ですので是非にほど、再びハクスラ異世界をよろしくお願いいたします。 by、ヒィッツカラルド。
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