《ACT(アクト)~俺の婚約者はSな毒舌キャラを演じてる…~》狀況は思っていたよりも深刻でした……
「じゃあ、今後のスケジュールを説明するぞ」
翌朝。昨日もらった人からののメッセージのおかげでやる気満々の俺は、その人と一緒にいつもよりも早めの時間に登校し、屋上へ。なごみ母からの條件をクリアするための計畫を話し始めた。教室だと毒舌モードで會話するせいでどうしても話が逸れがちになるからな。朝のホームルームまでそれほど時間もないし、周りの目を気にすることなく素のなごみと話すにはほとんど人が來ないこの場所が一番だろう。
「今後のスケジュール?」
「おう。まぁでも、基本は一人で勉強する時間の方が長いし、今から発表するのはかなりザックリとしたスケジュールになるけどな。――これを見てくれ」
そう言って俺はイマイチピンと來ておらず小首を傾げるなごみに一枚の手書きノートを手渡した。
~テスト勉強スケジュール~
①テスト5日前まで
・休み時間は10分休み含めてマンツーマンで勉強を教える。
・家では問題集を解く
・家で勉強して分からなかった箇所を10分休みで解説
②テスト5日前~
・”奏太特製のテスト対策予想問題”を解く(テスト形式)
※1日3科目。テスト3日前に全教科完了
・対策問題で間違えたところの中で覚えるべきところをピックアップして仕上げる。
③テスト期間中
・次の日テストの科目を見直し。(テスト対策予想問題を活用)
「今日からテスト當日まではこんなじのスケジュールでいく予定だ」
俺は昨日自分の勉強を終えた後で考えた、現時點ではベストと言えるであろうスケジュール。我ながら完璧だ。
「え、でも、この”奏太特製のテスト対策問題”って、中學の時にも作ってくれてた奏太君手作りのやつだよね?」
「ああ、そうだ」
注目は勿論、テスト5日前にセッティングされている”奏太特製テスト対策予想問題”。學校から配布されている問題集の中から俺がテストに出そうな問題をピックアップして作った模擬テストのようなもので、これを完璧にすれば80點くらいは取れる優れものだ。ちなみに中學時代、コレのおかげでなごみの赤點はほとんどなし。なごみにとっても効果絶大ということは証明済みだ。
「確かに奏太君が作ってくれる予想問題があればかなり助かるけど……奏太君も自分の勉強しなきゃだし、大変じゃない……?」
「問題ねぇよ。あんなの別に大した手間でもねぇから。っていうか、どの道俺は自分のために作る予定だし、そのコピーもらうくらいで気にすんなよ」
この”奏太特製テスト対策予想問題”、手作りで模擬テストを作ると聞くとかなり手間がかかっていそうだと思われがちだが、決してそんなことはない。ハッキリ言って俺がやっていることと言ったら、テストに出そうな問題に印をつけてコピーしているだけ。教師からあらかじめテストに出そうなところはある程度説明されるから、ピックアップする作業もそれほど大変ではないし、正直慣れれば1教科あたり20分程度で終わってしまう。
「そっか。奏太君の負擔にならないなら、お言葉に甘えさせてもらうね」
「おう、そうしとけ」
正直この時點で、余程調を崩したり、苦手な分野が出ない限り、俺の方の條件クリアは問題ない。何せ、いつもの俺ならこの問題リストを解くのはテスト前日のみ。それを今回はテスト5日前から実行するというのだから、點數が上がるのは最早自明の理というわけだ。
なごみの方も若干不安ではあるが……中學時代にこの勉強法で功してるし、まぁ今の段階からしずつやっていけばなんとかなるだろ。と、この時の俺は何故か楽観的に考えていたのだが……
「じゃあ、早速このあとの休み時間から勉強開始だからな」
「分かった! じゃあ次の休み時間は私が昨日勉強した數學か英語のどっちかをやるってことでいいの?」
「まぁそれでもいいんだが……今日は初日だし、まずはお前の現狀の學力を知っておきたい。だから全教科順番に簡単な問題を出して、実際に解いて貰おうと思う」
「わかった! ――じゃあ、改めて宜しくお願いします」
「おう、任せとけ!」
この數時間後には自分の考えの甘さを否応なく痛させられることになっていた……。
※※※※
一時間目の休み時間。
「まずは數學だ。――この數式を因數分解しなさい」
「この"いんすうぶんかい"っていうのがよく分からないのだけれど……多分答えは"1"ね」
「いや、因數分解分からずにどうやって答え出したんだよ」
「決まっているじゃない。の勘よ」
「殘念だがの勘は數學じゃ微塵も役に立たないから……」
※※※※
二時間目の休み時間。
「じゃあ、次は英語な。じゃあこの英文を訳しなさい」
「一つも単語の意味が分からないわ。日本語でお願いできるかしら」
「それを答えろって問題だよ!」
「そう。じゃあ英単語が全く分からなくても訳せる方法を教えてちょうだい」
「そんな裏技あったら、多分この世から英単語帳がなくなるだろうな!」
ヤバい……コイツ、中學の時以上に勉強遅れてやがる……。
「はははっ……これ、結構な無理ゲーじゃね……?」
クリア條件達までの道のりが予想の5倍くらい長かったことを知ってしまった俺は、一人引きつった笑みを浮かべ、乾いた笑い聲を発していた……。
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