《死に溢れるこの世界で》第十六話 裏切り
「俺になんのよう...だ...」
ヒロトはザークに言った。
「弱弱しくなったな。今日はし話しをしたくてな」
「話...?...友達を、彼を、みんなを傷つけたおまえの話なんて、誰が―」
「落ち著け年。こんな俺の話なんか聞きたくも無いだろうが黒男について話したいのだよ」
「黒男のこと...?」
「そうだ。あいつは、時空間異を使えることは知ってるよな?あれだけでも十分すごいのだがあいつは裏の世界では名の通ったものなんだ。しかし、誰もその正を知らない。あいつはなんなのか、人間なのか、それとも別の何かか。正を知ろうとしてぐるみをはがそうとしたものはことごとく消されている。そして彼はある博士と仲がいい。その博士がおまえを改造・・したのかもしれないがな。黒男の正を知ろうとしたものは、その博士にも実験臺にされ消えている。おまえは助かったほうなのだ。」
「その博士の名前は、なんだ!」
ヒロトが語気を強めて言う。
「おまえもよく知ってるだろう。――Dr.Hellgun――だ。」
その名前を聞いたとき、ヒロトは背筋がぴんとびた気がした。
「Dr.ヘルガン.....數々の心霊現象や難事件を化學を用いて解決してきた男....」
「表の顔は....だな。ヘルガンさんは俺達のいるBLAZEという"異世界"を作ったのさ。裏世界では超有名な博士さ....最近ヘルガンさんが失蹤してから、犯罪率はことごとく下がってっているだろう?あれはヘルガンさんが異世界を作りそこに犯罪者予備軍が獄するからさ。そこにれば生きて帰れる保障はない。」
「そんなものを...」
ヒロトは驚愕でしかなかった。政府に協力してとても優れた頭脳を持っているいい人だと思っていたのに、裏ではそんなに恐るべき悪事を働いていたことが信じられなかった。
「黒男の正だが......名は、カ―」
「そこまでだザーク。おまえも消されるぞ?」
赤髪の男がザークに拳銃を構えて言った。
「チッ、裏切りやがったか、この野郎ォオオオ!」
ザークは振り向きざまに赤髪の男にパンチを一発見舞った。
しかし、赤髪の男はそれをよけ右に転がった。
お供のようなものが拳銃を二丁構え銃を頭に向かって撃った。
「効かん!!」
ザークは腕で弾を防いだ。「俺のは常人の何十倍も屈強だ。銃弾ごときではかすり傷も同然なんだよぉ!!!」
ザークはお供に向かって飛び掛った。お供は避けきれずザークに捕まる。
ザークがお供の顔面を頭突きする。お供は一瞬で気を失った。
「くそっ!」
赤髪の男がナイフを取り出しきりにかかる。
「赤座ぁ~~!!!!!!」
赤座と呼ばれた赤髪の男はザークの鉄拳をスライディングでかわし銃をザークの後頭部に向けた。
そしてナイフをヒロトにむけた。
「ひぇッ」
ヒロトが聲を上げる。
「くそっ...」
「いたらこの年を殺す。」
赤座が落ち著いた口調で言った。「ではおまえには勝てない。しかし武を使うのならおまえを殺れる。」
「伏せろヒロト!!」
ヒロトが言われるがまま伏せると乾いた音がし、赤座の頭から鮮が飛び散る。
「ぐわあぁあ!!」
赤座が倒れる。
「全く、別の仕事をしていたら手間をかけおって」
黒男が銃口から出た煙を"吸いながら"言った。
「黒男ぉ!!」
ヒロトが涙を浮かべながら言った。
「今回もやられたよ、"黒男"さん」
ザークが強調するように言った。
「唯一俺の正を知る"鮫男"さん」
そう言って二人は笑って反対方向へと歩いていった。
ヒロトは置いてかれないように黒男を早足で追い駆けた。
あとがき
「死に溢れるこの世界で」はだいぶ久しぶりに更新すると思います。
出來る限り早め早めにいい展開へともっていきたかったんですがそこまでの話を考えてなくて練ってたら遅くなったじです。はい。
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