《神から授かったチートスキル〜魅了〜を駆使して現代社會でたくさんの嫁を娶りたい!》園児編 第16話 あの子を落とせ〜人見知りっ子編⑥〜
俺、佐藤篤樹さとう あつきはとある崇高の目標のために6歳に戻ってきたのであったが、今、俺はその目標の前進を目指して、ひたすら銀髪のパッツンがターンと喜ぶような絵を描いている。
なんで、俺が絵を書いているかは、し前へと遡る。
「フユちゃん、なによんでるの?」
俺のその一聲に彼は本を閉じて表紙を俺の方へと向けて一言だけ出した。
「これ!」
彼は下を俯いて、顔を真っ赤にさせていた。
俺はこうしてふゆちゃんと仲良くなるきっかけを摑んだ。
それからは2人で隅っこに並んで絵本をお互いに読み聞かせあっこをした。
「アツキくん……この絵本一緒に読もぅ……今度はわたしが読んであげりぅぅ、るから」
噛んでるよふゆちゃん……
でも、一生懸命なふゆちゃんかわゆいね
「ありがと! ふゆちゃん! あっちに一緒に座って読もう」
「うん♪」
ちょこん。ちょこん。
俺たちが座ったのはいつも通りライオン組の隅っこのところ。
ふたりでこそこそしているみたいで、ちょっとだけドキドキするよ。
「アツキくん! この絵本ね! ママが描いたんだよー!」
「え!? すご〜い! はやく読んで〜」
「うん♪ いいよ〜」
このふゆちゃんっていうの子、普段は全然話してこないけど、絵本のお話なら急に目を輝かせて話出す。
「アツキくん! 次はこの本ね! 次はアツキくんが読んで〜!」
こんなほっこりした日々が長いこと続いた。
フユちゃんはいつも自分が読むペースよりも遅いペースで絵本を読んでくれていた。
俺はそんなささやかなフユちゃんの優しさに俺のがときめくのであった。
フユちゃ〜ん♡ 可すぎない? あなたはもしかしてメインヒロインなんですか?
2人でそうやって絵本を読む會う時間、俺はものすごくドキドキした。
神年齢26歳のこの俺をここまでドキドキさせるなんて、恐ろしい子!
てな訳で、フユちゃんとはかなり仲良くなった。
そんな仲睦まじい2人をで睨みつけている1人の黒髪ツインテールのがいた。
俺は今はフユちゃん攻略に忙しいのでそんなナツは放っておいた。
だって、この場にアイツがいたら俺のせっかくのドキドキタイムがなくなっちゃうじゃん……
でも、いつものアイツなら狀況に構わず、跳び蹴りを浴びせて來るのだが……まぁいいか。
そんな風に月日はながれ、絵本の読み聞かせでは2人とも足りなくなっていた。
そこでフユちゃんは突然こんなことを言い出した。
「アツキくん! えほん、つくろっ!」
「え!? えほんをつくるの!?」
「うん! わたしがおはなしで、アツキくんがお絵かき!」
まぁ、子供の遊びにえほんをつくるってあった気もするなぁ。しょうがないから相手をしてあげよう。6歳児以上の畫力はあると思うしね。
「いいよ〜〜僕お絵かき得意だから頑張るね〜」
「ほんと〜? アツキくん絵を描くの得意なの〜? 楽しみだなぁ」
「任せておいてよ!」
初めの頃はフユちゃんはあまり話さなかったけど、ふたりでいる時間が増えていくことによって徐々に會話もできるようになり、今になっては普通に楽しそうに話してくれる。俺とだけ。
俺だけ特別ってなんか嬉しいよね。
でも、あなたは特別よって悪魔の言葉でもあると思うから、純粋な男の子たちは気をつけようね! そんなことは置いといて……
ふゆちゃんにとってははじめてのお友達、それが俺だった。そう、はじめてのだ!
この人見知りな純ながどう長していくのか、この俺見てやらなければ……
俺はふゆちゃんのおいに笑顔を向け、承諾し、そうして2人で絵本を作ることになった。
ふゆちゃんが話で、俺が絵を描く。
それは良かったのだが…………
ふゆちゃんの作った作品はというと……
「アツキくーん! わたしのおはなしできたよー! よんでみて!」
お、面白い! これが6歳児が作ったお話か!? 俺も頑張らないとね!
「ふゆちゃん! このおはなしすっごくおもしろっかったよー! 次は俺が頑張る番だね!」
「うん♪ アツキくんがんばってね〜! 楽しみにしてるよ〜」
俺はフユちゃんを喜ばせるために、フユちゃんの作ったお話に合わせるために一杯に絵を描いてやった。
うん! これならきっとふゆちゃんも満足してくれるだろう!
「ふゆちゃん! できたよ〜!」
「ほんと〜!? 見せて〜!」
「見てみて〜!」
「………………」
俺の渾の一作。果たしてふゆちゃんの反応はいかに?
あれ!? なんかふゆちゃんが俺のこと睨んでるぞ? なんでだ!? 結構うまくかけてる筈だぞ!?
「こんなんじゃやだぁぁぁ! へたくそーー! わたしの方がもっとうまく書けるもん! かきなおしー! アツキくん、絵が得意って言ってたもん! なのにこんなんなのはアツキくん手を抜いている! だからやりなおしー」
「ふぁい!わかりましたー(泣)」
純粋に傷ついたよ……26歳が必死に描いた絵が6歳のの子にダメ出しされて、さらに俺の必死にやったものを手抜きだと怒られる……世は無だ……
でも描くしかない……
おそらく彼の絵の基準は彼の母なのだろう……おれは勝てるはずがない……
フユちゃん、いずれ若手人気作家になるの子。
この時、そんな資質をすでに持ち合わせていたのであった。
ここからの俺は忙しかった。
彼を満足させるには俺のの能力じゃ追いつかない。
「アツキくん! 描けた〜?」
「はい! 描けました! どうぞ!」
「ここがダメ! やり直し!」
「は、はい!」
「ふゆちゃん! できました!」
「もっとダメになってる! やり直し!」
「えぇーー!」
「えぇーー……じゃない! わたしも頑張った! だからアツキくんも頑張るの!」
最初は遊び半分で始めた絵本作りが俺にとってはひどく苦しいものだった。
必死に描いてはダメだしされ、描いてはダメだしされの繰り返し。
そんなことを數え切れないくらいやった。
おいおい。フユちゃんはどっかの編集者かなんかで俺は締め切り間近の作家なのか……
これは辛い。俺は作家には向いてないな……
もうここはあれしかない……
【作】で俺はピカソのの構造に寄せる。これでどうだ!
「ふゆちゃん! 今度こそ〜」
「………………」
「どう……かな?」
「カンペキ! よくできました!(ポンポン)」
「やったぁぁぁぁぁぁあ」
ようやく俺はフユちゃんが満足してくれる絵が描けたのである。
彼はそんな俺を可い笑顔でねぎらってくれた。
彼の笑顔は花がパッと咲いたようなものだった。
この歳にして、飴と鞭の使い方を完全にマスターしているフユちゃん。恐ろしい子っ!
俺はそんな笑顔に癒され、床へ大の字になるのであった。
「疲れたー」
「よくがんばりました! えらいえらい」
倒れている俺の頭をヨシヨシとしてくれるふゆちゃん。
俺とふゆちゃんの間には桃の甘ったるい空間が広がっているのであった……
そんな2人を睨む、真紅の瞳。
俺は彼を放って置いたこと、後々後悔するのであった。
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