ピッピッピッピピピピピピピピピピ。

カチ。

「ふぁぁあ！」

俺はセットしておいた目覚ましを消して、うーんとびをして、出てきた涙をそっと拭き取り、立ち上がる。

今日は土曜日。いつもならば土曜日にやすみをもらえたら、布団でぐっすりとしていたい……

だが、今日は違う！

今日俺には大事なことがある！

そう、それは……デート！

しかも両手に花の狀態でのデート……

ナツとアキの時はこんな気分にはならなかった……

てか、約束自を忘れていたぐらいだし……

今回は違う……

それはなんたって、ふゆちゃんがいる！

それに幸もある！

ふゆちゃんともナツとアキと合わせて、たまには會っていたのだが、それでもこのところは俺の仕事忙しい上に、ふゆちゃんも作家として忙しい日々を送っているらしい。

だが、そんなふゆちゃんと俺が一緒にお買いだ。

幸もいるのだが……

こんなこというと幸には失禮になるから絶対に言わないけど……

幸も好きだし、ふゆちゃんも好き。

でも、久しぶりってこともあって、ふゆちゃんと會えるっていう楽しみの方が大きい気がする……

こんなこと絶対に幸には言えないんだが……

まぁ、可い子が何人居ようが俺は大いに結構。ウェルカム神で行こうと思う。

幸にもふゆちゃんがくることは伝えてある。

伝えた時はしばかりがっかりしていたように思えたが、ふーちゃんならいいよってなじでまとまった。

幸には申し訳ないと思ってる……

最初に約束したのは幸の方なんだし……

まぁ、今度また2人でのデートを用意してあげればいいかな。

俺はそんなデートのためにわざわざアラームを6時にセットしておいた。

寢起きの悪い俺があら不思議、魔法がかかったみたいにすんなりと起きれた。

俺はパジャマのまま風呂場に向かう。

俺はパジャマをぎ、シャワーを浴びる。

俺は寢汗を40度のシャワーで洗い流し、髪をシャンプーで洗い、を念に洗い流す。

そのあとは、顔まわりの髭を剃刀で剃る……なんてことはしない……

あれ、たまにが出ることがあるだろ？

だから俺はそんな遅れたことはしない……

じゃあ、何をするんだ？

って言えば俺はこうする！

師匠！　お願いします！

そうするとあら不思議。さっきまでボーボーに生えていたお髭がなくなりおが綺麗にツルンとしちゃっています。

師匠は本當に有能だ。

なんでもこなしてくれる。

俺の想像力の限りにを作できてしまう。

それが師匠の能力だ。

俺は師匠の能力に今一度謝をしてから、風呂をあがる。

そして、タオルでについた水滴を拭い取り、著替えをする。

頭をドライヤーで念に乾かして、髪はまだセットせずにリビングに向かう。

リビングにると、

「アツキ、おはよう！　今日は朝早いな」

「あぁ！　父さんおはよう！　今日はちょっとな……」

「あぁ、そうか！　あんまりハメを外しすぎるなよ？　お前は特に注目を浴びるんだからな！」

「あぁ、ありがと！　気をつけるよ！」

父さんは父さんとして、しっかりと俺に注意をしてくれる、俺はそんな父さんを鬱陶しいなんて思わず、父さんの優しさから滲み出る厳しさに謝の気持ちを抱くのだった。

ちなみに父さんは土曜日なので今日は休みだ。

俺はかなり朝早くに起きてしまったたまに、リビングでユキをでながら暇を潰す。

そして、ようやく7時くらいに希が起きてきた。

「にいさま、おはようございます！」

「希もおはよう！」

「にいさま、今日はお休みなのに朝早いんですね。なんかあるんですか？」

「あぁ、ちょっとな……」

「あっ！　にいさま！　の匂いがします！」

やっぱりの子って勘が鋭いんだな……

「あぁ、そうだよ！　今日はふゆちゃんと幸と買いに行ってくるよ！」

「えぇ〜！　羨ましいです！　私も一緒に行きたいです……でも、ダメです……私、友達と先に遊ぶ約束してしまいましたから……」

「そっか……じゃあまた今度な……それに帰りは楽しみにしといてくれ！　いいもの買ってきてやるからな！」

「はい！　また今度遊んでくださいね！　それに楽しみにしてますね」

はぁ。いい妹だよな。可いし。

俺は妹と話したあと、まだ暇が続いたので、ユキをで散らかして、暇を潰す。

母さんも希の前には起きていて、朝ご飯を作って、みんなで食べたあと、そのまま仕事へと向かっていった。

8時半まで雑誌を読むなり、テレビを見るなり、ユキをでるなりして暇をつぶしたあと、洗面臺へと向かった。

洗面臺にて歯を磨いたあと、髪のをセットする。

ここで、またもや師匠の登場。

俺は前の人生で髪のセットなんて全くしてこなかったし、モデルの時もスタイリストさんが大抵やってくれる。

俺は私生活の時はどうするかというと、やっぱり師匠に頼む。

師匠を使うことのメリットはまずノンワックスでいけちゃう。

そして、スタイリスト顔負けの技。

それに一瞬で終わると言う効率の良さ。

俺は髪のセットを終え、鏡の前で一度ポージングをとったあと、伊達眼鏡を掛ける。

いちよ、みんなにバレないようにするためだ。

そうして自分の嗜みを確認したところにいいタイミングで彼がきた。

ピンポーン♪

おそらく、彼、鈴木幸が來た。

俺は幸に家に呼びにくるように伝えておいたので、きっと幸が來たんだろう。

俺は用意を完全に済ませ、外へと出る。

とそこには、予想通り、みゆきがいた。

「おはよう。あっちゃん。なんだか今日はいつもよりかっこいいね。テレビに出てる時のあっちゃんみたいだね」

外に出ると幸がそんなことを言ってくれた。

「幸もその……スッゲェ可いと思うぞ！」

外に出た瞬間に現れたのはいつもはポヨーンかホワーンとしている彼がり輝く姿。

彼は白のブラウスに白地に青い花柄の付いたスカート。

ブラウスは夏でも過ごしやすそうにスケスケがありのがしだけ見えている。

俺はそんな清楚でもありっぽくもある幸の姿に釘付けになってしまった。

「あっちゃん……見過ぎだよ……」

「あ！　ごめん……つい、な」

「まぁいいけど……じゃあ行こっか」

言葉とは対照的に幸の聲は明るく、足取りも軽やか。

俺はそんな幸と肩を並べて歩いていく。

向かう先はよもぎ商店街。

よくおばあちゃんがトラブル場所だ……

今日は何もないといいのだが……

俺たちはたわいのない會話をしながら、楽しく街中を進んでいく。

そして、ようやくよもぎ商店街の大門に辿り著いた。

そして、そこに彼がいた。

銀髪の髪に碧の瞳。今は前髪もちゃんと切り揃えてある。長さはセミロングくらい。

服裝は白のタンクトップに青のジーンズ。

予想では水のワンピースだったんだけど。

あえて外してきたのか、しばかりボーイッシュなじがしなくもないのだが……

彼のき通るようなにギャップをじてがときめいてしまう。

そんな彼がこちらに気付いて、

「あつきくん！　久しぶり♪」

うわぁっ　もうダメ……

キュンキュンしちゃう……

可い……

そんな俺の様子を見たのか、幸が俺にジト目を向ける。

あぁ、これはいかんいかん。

「ふゆちゃん、久しぶり！」

「ふーちゃん、おはよう！」

「幸ちゃんもおはよう！」

俺たちは挨拶を済ませ、

「じゃあ、行こうか！」

俺の言葉で両手に華デートが幕を上げる。

＊デート場所をよもぎショッピングモールからよもぎ商店街に変えました。すみません。