《デフォが棒読み・無表の年は何故旅に出るのか【凍結】》13 親切心……恐ろしや
なんだかんだいいつつも明日は來る、とはよく言うだろう。
それと同じで、なんだかんだいいつつも授業は始まった。
「ーーよし、皆揃ってるな。おい、タマイ! うつらうつら船を漕がず目を開け! ……全く。朝だからこそしゃっきりするんだぞ。おっと、話がずれるところだった」
タマイ、という生徒の頭を暴にかき混ぜたキウース先生は俺を見て、明るく笑った。
「今日は新生にとって始めての授業だからな、概要、というかここで何を教えているかをかるーく説明していこうと思う。皆、異議は無いな?」
へーいだの、うぇーだの、やる気のじられない聲が幾つも上がる。
……やはり、俺は歓迎されていないのだろうな。
そんなことを真剣に考え込む柄でもないけれど。
「まずは當たり前にこの國の言語だ。この教室にってくる奴らはほとんど読み書きが出來ねえのばっかだからな」
新生は読むのは出來るみたいだがな。
先生がそう言った後、チラ、とこちらを見た子生徒がいた。
彼も學したては読み書きができなかったのだろうか。
「次に、軽いきの訓練。昨日した遊びのように、実戦に通用する……なんていえないような、護に収まるレベルの戦い方をにつけてもらう。こらタマイ! つまらなくてもいいから確認として聞いておけ!」
再び注意されるも、彼の頭はカクカクと揺れている。
あれはもう、放っておくしかない。
先生も諦めたのかため息をついてこめかみを抑えた。
それにしても、軽いき。
急所に當てる訓練……護止まりの技、か。
「最後は、無論! コミュニケーションを取ること! 以上!」
さ、最後のが……一番俺の心を抉った。
いいこと言ったな俺、みたいな顔で俺を見るのはやめてください、先生。
〜*〜*〜*〜*〜
キャラが迷走してるが否めない今回も楽しんでいただけたでしょうか。
……一番更新頻度が低いこの話、だんだん神數が増えています。
謝が三つも四つもあっても足りないくらいです。
バン○リを頑張りながらも更新していきます((
次回もお楽しみあれ!
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