《俺が過保護な姉の前から姿を消すまでの話》好きな人 1
姉から姿を消したとは言うが、そう思った理由、切っ掛け、々ある中何処から話せばいいのか。
端的に話せたら楽なのだが、一先ず
俺に好きな人が出來たと言う所から。
姉と俺の共通の知り合いであり、俺の好みどストライク。
小柄で男問わず誰からでもされる様な優しい子。
それを八方人とも言うんだろうが名を小日向と言う。
好意と言うものはどう足掻いても持っている以上隠しきれないもので、傍目からしたらバレバレなものだったんだと思う。
當然姉もそれには気付く訳で、他人の沙汰なんて放っておいてしいものだけどそうもいかなかった。
忌のをしている訳でも無いのだが、いつの間にか許されないの扱いになってしまって。
細々となるべく面倒事を避けて過ごしていた俺の世界は、その日から獨占の強い姉に睨まれ、彼と二人で遊ぶだけで小言を食らう様なそんな面倒極まりない世界と化した。
「遊んでると私まで文句言われるの嫌だよ」
こうなってくると々と影響力の強い姉の言葉は周りの思考すら変えてしまう力がある様にも思えてくる。
小日向が姉と仲が良かったばかりに俺の先手先手を取られ、俺と小日向を引き剝がそうと言う魂膽が丸見えの中、俺は小日向を諦めざるを得なかった。
元々小日向と俺は住んでる地域もそう近くはない、俺に遠距離が出來るかと言われればそんな堪えも無い。
けど好きだと思える相手がいるだけで満足だった。
出來ればれないでしかった。
だが自分よりも優先された他人がいるというだけで姉は癇癪を起こす。
姉とその延長線上の事で喧嘩をした事もあったが、論の上に論をぶつける様な酷い會話が三時間近く続いただけだったので話に解決も何も無くただただお互いが徒労に終わっただけだった。
結果的に俺が下した判斷は、小日向より姉を優先したと言う事と同義になってしまった。
當の本人に悪意も何もなく、そこにあるのは単なる過保護過ぎる歪んだ姉弟なのは重々承知の上で
心の底からそれが邪魔だと思ったのが一つ目
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