その車はイタリア車のようにしかった。

いつもの帰り道。

その車は突如、僕たちの前に姿を現した。

後ろから近づくとまるでフェラーリのようだった。

差點で前に止まって見ると、白いボディに四角のヘッドライトが４つ並んでいる。

いすゞ117クーペだ。

ヘッドライトの形から後期型だということがわかる。

僕はその車を始めてみた。

寫真でみるよりもしい車だった。

117は信號のが変わると綺麗にロールさせて右折していった。

いすゞ117クーペ。

1968年にいすゞ自車から世に送り出した2ドアクーペだ。

いすゞ自車というとバスやトラックのイメージだが、その昔は乗用車も作っていた。

當時の日本人がイタリア車に憧れた時代。

まさに117はイタリア車を模した、いや、イタリア車を自らの手で作り出した。

ボディデザインはイタリアの巨匠、ジウジアロが擔當。

さらに、そのデザインを形にできるように、大まかにプレスをした後、人の手で一臺一臺叩き出された。

裝も右ハンドルになっているだけで、シート、ダッシュボードなどはフェラーリを參考にしているのがわかる。

エンジンは1600ccで、直列四気筒DOHCエンジンだ。

このエンジンのもとはアルファ・ロメオだ。

アルファ・ロメオ、ジュリアに搭載されている直列四気筒DOHCによく似ている。

後にこのエンジンは、いすゞ、ベレット1600GT　type Rに搭載され、ハコスカGT-R以前に活躍した「もう一臺のGT-R」として知られている。

117クーペは強力なエンジンを搭載されていたが、そのエレガントなボディとしなやかな足まわりで優雅に走行する車だった。

そして、2018年でちょうど50周年を迎える。

この車は、そのデザインで沢山の人を魅了してきた。

いすゞ自車が乗用車部門を退してしばらくたつが、またこのように長くされる乗用車を作らないか、願っているところもある。

僕は2cvを家のガレージに駐車して、

「あれが117クーペ。やっぱりイタリアデザインはしいな。」

なんて言いながら鍵をしめた。