「え？どうゆうこと？し、落ち著いてみようか。

はい、息を吸って、はいて。吸って、はいて。な、落ち著けただろ？どこが炎上しているか教えてくれ。え？『ついきゃス』見れば分かるんだな？ＵＲＬ送ってくれ」

幸喜も慌てたようなじでツレとの電話を切った。ただ、余りの急展開に固まってしまった誠司とは異なって、夜の繁華街でそれなりの武勇伝を持っているせいか落ち著いているな……と妙に心していると誠司のスマホが振している。

畫面を見ると馴染の也だった。普段はラインのやり取りとかで直接電話はなかったので不審に思いながらも畫面をスライドさせた。

「誠司、お前、何やってんだよ？ツイッターにお前の報教えろとかハンパないくらいにＤＭ來てるぞ。

つか、ここの『きゃす主』はな、ユーチューブと『ついきゃス』で絶大な人気を誇っている。もちろん、アンチも多いがファンというかこの人の指示でく人をたくさん抱えている『申す系』のユーチューバーだ」

幸喜のスマホが、なかなかイケメンかつ賢そうなじの人が喋っている畫を映している。

『これ、大麻で間違いないかどうか調べてしい。そして場所の特定と、このバカっぽい大學生の報を引き続き宜しくっ！ツイッター垢はこちらだ』

畫面に誠司のツイッターアカウントがクローズアップされていた。

「『申す系』って何？そして何が問題なのかさっぱり分からないっ！！」

一気にさまざまな報がって來たせいで、誠司の頭は完全にカオス狀態だった。

ユーチューブは、お気にりの米津しか再生したことはない、いや一度だけ話題のヒカキンとかいう人の畫も観たっけ。

いや、そんなことはこの際どうでも良い。

『大麻決定！特定出來たじゃん。みんな！お疲れ様。これ警察に連絡した方が良いので、そっちの対応も頼んだっ』

也はＰＣで畫を見ているのか、電話口と幸喜のスマホの両方から同じ聲が聞こえてくる。

「あのな、大麻栽培は大麻取締法で止されている。育てただけで警察に逮捕されるんだぞ？今調べたんだけどな」

也の聲が普段以上に冷靜だ。ただ、也の場合、怒っている時にもこうなるし。いや、この際也のことよりも自分のことだ。しかも警察に逮捕？誠司が？

神様を縋る思いで見たら、バレたか！？みたいなじでザビエルハゲのてっぺんを叩いている。その余りのお気楽な態度にも眩暈《めまい》がしそうだ。