《覇王の息子 異世界を馳せる》覆面の正は
「……曹?曹孟徳さま?なぜこちらにおられる!?」
天威は喋った。ごく普通に―――
「そ、曹孟徳は父上だが……」
「なるほど、ご子息でしたか!よく似てらっしゃる。お兄様も似てらっしゃる」
「お兄様?」と曹丕は頭を捻った。
曹丕は三男である。しかし、長男と次男は既に他界して……
天威?天…威……?てんい? まさか……
曹丕の思考中、橫から関羽がんだ。
「まさか典韋か!」
「むむむ?おぉ、そなたは……知っているぞ!関雲長!なぜ、ご子息と共にしている?下ったか?」
典韋は楽しくてたまらない様子だ。
それを―――
「そこまでだ、典韋!」
もう1人の覆面が止めた。そして、そのまま自の覆面に手をかける。
「これでは顔を隠した意味がないな」
覆面をぎ捨てた。
その顔は―――
「……父上」とらしたのは曹丕だ。
その人は曹孟徳と瓜二つの顔をしていた。
いや、よく見れば顔には複數の傷あと。そして曹丕の知る曹よりも若い。
そして彼は自の存在は高らかに宣言する。
「私は曹孟徳が長男。曹昂である」
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
曹丕は言葉が出てこなかった。
死んだはずの兄―――否。それよりも、曹の正統なる後継者が自分の前に現れたのだ。
その衝撃を表現するのは難しい。
(……何か、何かを言わなければ……)
混する曹丕。だが、曹昂は思考の回復を許さない。
「問おう!曹丕よ!なぜ、神に歯向かう」
「……何を?」
「父上ならどうする?魏王 曹孟徳ならば? 神を奉り、自らを再び王として君臨する。それが魏王の道ではないか!」
「―――――ッッッ!?」
「言葉で答えれぬならば、剣を取れ!剣技によって天命を聞くが良い」
曹昂は剣を抜いた。曹丕もそれに答えるように剣に手をばす。
しかし―――
「曹丕には仲間がいる。忘れるな」
そう言ったのはミノタウロスだ。
彼は曹昂の橫につくと、素早く拳を走らせた。
だが、その拳は曹昂には屆かなかった。
「もちろん、忘れてなどいない。曹丕に仲間がいる。そして私にもいる」
ミノタウロスの腕を摑んだのは典韋だった。
直後、ミノタウロスの巨が震えた。そのまま、足から崩れるように倒れる。
典韋は何をしたのか? 曹丕はすぐに見抜いた。
直家から聞いていた電撃だ。摑んだミノタウロスの腕から電撃を放って攻撃をしたのだろう。
しかし、典韋のきは止まらない。
いつの間にか手にしているのは小刀。 典韋の武は巨と怪力だけではない。
彼は小刀投げの名手。 その命中率、度は高い。
そして、典韋は投げた。
小刀が刺さった場所は床―――つまり地面だった。
無論、外したわけではない。
小刀の先には西行法師がいた。抜刀して襲い掛かろうとする彼を小刀だけで止めた?
それだけでは終わるはずがない。
西行法師もバランスを崩すように倒れる。 小刀に溜めていた電撃を地面から西行法師に流したのだ。
「殘りの邪魔者は―――」
曹昂はそう言うと直家とマキビの方を見る。
そして、曹昂の指示をけた典韋がき出した。
だが典韋はけなかった。 なぜなら、彼の目前には関羽がいたからだ。
関羽は典韋に――― 曹丕は曹昂に―――
無言の睨み合いが続く。
その沈黙を破ったのは曹丕だ。
「後から必ず追いつきます。ここは我らに任せて先に行ってください」
曹丕は仲間に言った。
直家に――― マキビに――― 西行法師に――― ミノタウロスに―――
彼らは曹丕の意図を察し、駆けだして行った。
殘ったのは曹丕と関羽。
そして曹昂と典韋。
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