《僕は彼に脅迫されて……る?》第11話 奴隷がいる生活

「さぁ學校にいきましょう。ご主人様」

「ねぇ、いい加減そのご主人様って辭めてくれないかな?」

まだ家の中ながら言いけど、これを外で、しかも知らない人に聞かれたりしたら僕は……うん。考えるのは辭めよう。

「嫌よ。これはれっきとしたわたしたちの関係を表してるんだから!」

「それが嫌だからやめてしいんだけど!」

奴隷とご主人様の関係なんて誤解されちゃうよ!

「まぁいいわ。ん………しょ…っと。…はい」

「えーと、これはなにかな?」

「?見て分からないの?リードよ?」

「見れば分かるよ!僕が聞きたいのはどうして自分の首に首をつけてリードを渡してきたのかってことだよ!」

「だって普通はこうなんでしょ?奴隷はこうやらないと」

「君のその変な知識はなんなの!?麗加さんもどうにか言ってよ!」

「朝からペットプレイだなんて……負けてられないわ」

「ダメだ!僕じゃどうしようもできない!」

誰か助けて!

僕には麗華さん橘さん2人を相手にするのには荷が重すぎるよ!

「ほらっ、いいから持ちなさいよ……恥ずかしいんだから」

「恥ずかしいなら無理しなくていいよ!」

「そう言って、やらなかったらやらなかったでバイトのこと言いふらす気でしょ!?分かってるんだからね!この鬼畜!悪魔!変態!」

「僕は鬼畜でも悪魔でも変態でもないよ!それに君が勝手にやってることだからね!?」

ダメだ朝からこのツッコミの多さはさすがに疲れちゃうよ。このままこの狀況が続くようなら死んじゃうかもしれない。

「おいおい太。朝のあれはなんだったんだ?」

1時間目が終わった後の休憩時間。太朗が朝の事について聞いてきた。

そりゃあ聞きたくなっちゃうよね。

ぼくだって逆の立場だったら聞きたくなるもん。

代わってくれないかな太朗。

「えーと、普通に登校しただけだよ?」

まぁでも、とりあえず噓をついてみよう。

「噓つけ」

速攻でバレちゃた。

「うっ……」

「どうしたら華麗ちゃんのほかにあんなをはべらせることができんだよっ!」

「えーと、なんと言うか」

「それに何か、手首を拘束してなかったか?」

「き、気のせいじゃないかな?」

朝の登校時、僕は3人で家を出た。

右手は麗華さんと人つなぎ。そして、左手はリードを持って。

いや、違うんだよ。説明をさせてしい。

橘さんがどうしてもと言うから持っただけであって、決して僕の癖が原因じゃないから。

バイトのことは言いふらす気がないのに、何なんだろうねあの人は。

僕も譲歩して貰いたくて、首ではなく手首を拘束するようにお願いした。渋々といった幹事でOKを貰ってホットしたんだけど、絵面がどう見てもヤバかった。まぁでも首よりはマシだけどね。

マズイな。これをマシだと思ってきた僕は相當麻痺してるぞ。

「まぁいいけどよ。俺にも紹介してくれよな」

「橘さんを?」

「當たり前だろ?あんなに可い子普通の男なら放っておかないだろ。若干不良っぽいけど、可いから全然OKだ」

「全員OKって、太朗には前園さんが居るでしょ?」

「あぁ?咲月だぁ?誰があんな暴力…」

「暴力で悪かったわねー。太朗ー」

「お、おい落ち著け。た、助けてくれ!太!」

「ドンマイ」

そして、前園さんと太朗はどこかに消えていってしまった。

晝休み。そう晝休みになった。

いつもなら太朗と一緒に晝ごはんを取るんだけど、僕の憧れていたシチュエーションの一つであるの子と一緒に晝ごはんを食べることになった。

もちろん相手は麗華さんだ。それと一応僕の奴隷になった、いや、なってしまった橘さん。

2人とご飯を食べれるんだから贅沢なんか言えないけど、出來れば僕はこの狀況を変わってしいと切に願うよ。

キッカケは橘さんからの一本の電話だった。

いつ僕の連絡先を手したのかは分からないけど、橘さんに校舎から離れてある憩いスペースに來てしいと言われたので行くことに。

僕が教室から出る時に麗華さんに行き先を聞かれたので、正直に話したら麗華さんも付いてきたというわけだ。

そして、今現在。

僕の目の前には見る人が見れば喜ぶ、いや、正直に言おう。僕も若干興しているところもあるけれど、それよりもなんといか呆れる景が広がっていた。

橘さんが、自分のを使って盛りしているなんて想像できるはずないじゃないか……。

「なにをしているのかな?」

「見て分からないの?盛りよ?」

「……。それは見て分かるんだけどさ。えーと、寒くない?」

「寒いに決まってるでしょ!」

「じゃあ何でしてるの!」

何故かは知らないけど怒られた。

まだ四月の下旬のこの時期は寒いのに、そんな格好をしている橘さんを心配しただけなのに。

「何でしてるって……奴隷だからに決まってるでしょ?」

「ねぇ!ほんとにその橘さんの変や知識はなんなの!?どうしたら奴隷=盛りになったの!?」

麗華さんも相當変な知識を持っていると思ってたけど、橘さんはそれ以上かもしれない!

「だって今は晝休みじゃない?」

「うん。そうだね」

僕にとってもみんなに取っても貴重な晝休み時間だね。

「晝休みってご飯を食べるじゃない?」

「そうだね」

「そこで盛りよ」

「なんでそうなったの!」

おかしい!おかし過ぎるよ!

どこをどう間違えたら盛りっていう結論にいたるんだ!僕には訳がわからないよ!

「だってご主人様のご飯を用意しなきゃって思って!!」

「そこはなんというか、用意しようとしてくれたことに対しては嬉しいけど、盛りはないと思うよ!」

僕は今日だけ人生で一生分の盛りって言う言葉を使ってる気がするよ。

「麗華さんもなんとか言ってよ!」

「考えたわね……。盛りなら合法的ににも……。太くん。待ってて!今すぐ私も用意するから!」

「しなくていいよ!」

これ以上カオスな狀況にしないで!

もしこの現場を誰かに見られたら僕は死んじゃう!

「あの……ご主人様?早く食べてもらわないと、魚が……」

「いやいやいやいや!食べれるわけないよ!」

「でもそれだと無駄になっちゃう!ご主人様はご飯を末にするんですか?!」

「うっ……」

なぜだ……。

なぜ僕は今窮地に立たされているんだ?

どうして僕が悪いみたいになってるんだ?

「太くん。食べなさい」

「いやいやいや……!」

「大丈夫よ太くん」

「へ?」

「帰ったらこのより私の盛りの方がいいって思うくらいにょたもるから♪」

「にょたもるってなに!?ていうか帰ってから何をするの!?」

逃げようとした僕を麗華さんが捕まえる。

そして、テーブルの上に仰向けでにょたっている橘さんの所まで導される。

「いい?太くん。魚たちには罪はないの。だからあのに置かれある魚たちだけでも食べてあげないと」

「それはそうだけど……あれだよね?あの置かれてある刺を食べちゃったら……その、いろいろマズイよね?」

「それは心配しないで。あのに一生消えない心の傷が殘るだけだから」

「心配するよ!」

「え?太くんもしかしてあのの味方をする気なの?」

「味方も何も僕は彼の上にのかっている刺を食べるなんてできないよ。いろいろな意味で」

「いい?太くん。貴方は私の下僕なのよ?私がアレを持っている限りは貴方は私の言う事を聞くしかないの」

「今ここでそれを使うだなんて、麗華さんどんだけ橘さんのことが嫌いなの?」

橘さんは麗華さんと友達になりたいって言っているのに、麗華さんは嫌がってる。

なんでそんなに麗華さんは橘さんのことが嫌いなんだろう?

「私の太くんを奪われてたまるもんですか……!」

「……ん?」

何かとってもドキッとすることを言われたような……。

「さぁ太くん。食べなさい」

とかなんとか考えているうちに、イスにつかされ食べざるをえない狀況にされてしまった。

「據え膳を食べざるは男の恥って言うでしょ?」

「タイミングとかいろいろおかしいと思うんだけど」

「ご、ご主人様……どうぞ、召し上がれ…」

若干半泣きになっている橘さんがそう言った。

僕は何も悪いことをしていないのに、何故か今の狀況だと一番の悪者は僕になっている。

世の中って不思議だね!

ていうか、どうして自分からそうしているのに泣いてるの!橘さん!

って、そういう場合じゃない。

どうする?

ほんとうにこのまま食べてしまった方がいいのか?

でも食べたら食べたらで人間としての何かを失ってしまう気がする。

けれど、食べなかったら食べなかったで僕は人間として終わってしまう……(脅迫のせいで)。

目に広がるのは、鮮やかな刺を白いの上に載せている子高生の姿。

もうこの時點で犯罪を犯しているとしか思えない……。

下半はしっかりとスカートを履いているけれど、上半は何も著てなくて生まれたままの姿。

麗華さんまでとは言わないけれど、それなりに育っている二つの膨らみ……って実況している場合じゃない!

どうする?どうするだ!僕!

「あ、箸がないね?」

箸がないことに気づいた僕は、これはチャンスだと思って言う。

箸がないと食べれないとアピールすれば……。

「口で直接で構いませんよ。ご主人様」

「oh………」

なんてこった。退路が塞がれた。

「さぁ食べるのなら早くお願いしますご主人様。見られ続けるのも恥ずかしいので」

「う、うん。そうだよね」

これ以上この狀況が続くのがマズイと思った僕は、仕方なく刺を食べることに。

1枚だけなら大丈夫……。1枚だけなら大丈夫……。

お腹に置いてあるマグロを素手で取り、素早く口に運びれた。

「晝休みが終わったわね。戻りましょ太くん」

「う、うん」

初めての盛り刺は、生暖かい刺の味がした。こんな経験はもういいかな……。

「疲れた……」

自室に帰ってきた僕はすぐさま寢転んだ。

今日1日の學校は凄く疲れた。

二人共用事があるといって下校は1人だったけど、どうせあの2人のことだから僕の部屋に來るんだろうなと思いつつ僕は夢の世界に落ちた。

ジャラン……ジャラン……という何かと何かがぶつかる音が聞こえてきたので、僕は目覚めた。

「あらおはよう太くん。待っててもうしで夕ご飯できるから」

「おはようございますご主人様。制服のままで寢てしまうとシワになりますよ?いでください」

「あ、うん。ありがとう」

やっぱり麗華さんと橘さんは僕の部屋に來ていた。

しれっと夕ご飯を作ってくれているあたり麗華さんは気が利いてくれてほんとうに素晴らしい人だ。

橘さんも僕の著ていた制服をシワにならないようにばしてからハンガーにかけてくれているし、気が利いてくれて、とても変な言をやるような人じゃないと思う。

寢起きだから、あまり大きな聲はだしたくないんだけどさ。でもやっぱり言わなきゃダメだと僕は思ってきた。

ふー。まずその前に深呼吸をしないと。

そして、言おう。僕がおかしいと思ってる點を言葉のまんま聲をだいにして。

「2人とも!!なんて格好してるの!」

「え?」

「え?」

僕が聲を大きくしたせいか、二人とも僕の方を一斉に向いた。

僕が目に強いる景……それは、2人が両手両足に鎖を付けて、the奴隷みたいな格好をしている景だった。

「だって、私はご主人様の奴隷だし……」

「うん確かに橘さんは分かりたくないけど分かるよ。でも麗華さんは?」

「私だって負けたくないからよ!」

「何に!?」

その後僕は目のやり場に困りながら3人で夕ご飯を食べた。なんだろう。僕の思い描いていた高校生活とはかけ離れる気がする。

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