《従妹に懐かれすぎてる件》四月三日「従妹とベッド」
「ねぇ、今日は出掛けるんでしょ?」
「あぁ。あとししたらな」
今日も例の如くファミレス會議が予定されている。
だが今回は彩音の様子がしおかしかった。
「ゆうにぃ、まだ出ないの?」
「あと一時間ぐらいしたら行くよ……ってか何でそんな嬉しそうなんだ?」
子犬のように寂しがる(想像したら可い)のなら分かるが、何故か俺がいなくなるのを喜んでいるようだ。
流石に彩音も一人の時間がしいわけか……。
バッグに荷を詰めながら、そんな事を思った。
「じゃあ行って來るから。留守番よろしく」
「はぁーい! 気をつけてねー!」
元気に手を振る綾を橫目に、俺は玄関の扉をゆっくりと開けた。
◆
數時間後の夕方。
「ただいまー」
「おかえり、ゆうにぃ!」
出迎えた彩音はいつにも増して笑顔だった。
そして何かを俺に言いたくて仕方が無いような顔をしている。
「何かあったのか?」
「むっふふ、今日はゆうにぃにサプライズがありますっ!」
「ほぅ」と溜め息。
なるほど、出掛ける時やけに嬉しそうな態度をしていたのはこのせいだったのか。
「何とこの度! 新しい寢床を購いたしましたー、パチパチー!」
「おぉ!」
なんと!
今までシングルベッドに二人を寄せ合って寢るという危なっかしい狀況を察して、新しく買ってくれたのか!
これで晴れて彩音とは別々の寢で寢ることができるわけだな。
……あれ、でも金はどうしたんだ?
「ささ、ゆうにぃ早く上がって! こっちこっち!」
「お、おう」
戸いながらも手招きする彩音の後を付いて部屋の奧へ進む。
そこには……
「じゃーん! ダブルベッドでーすっ!」
「…………はぁ!?」
今までお世話になっていた俺のベッドの場所に、およそ倍の大きさのピカピカなベッドが置かれていた。
つか俺の部屋ワンルームなんですけど!
ただでさえ狹かったのに、もう足の踏み場も無いような狀態になってるんですけど!
「業者の人も部屋にれるのに苦労してたよー」
「でしょうね! つか金はどうしたんだ?」
最大の疑問をぶつける。すると彩音ははっと驚いた顔をして俺から視線を逸らしながら
「……そこの引き出しから拝借させていただきました」
「お、俺のタンス貯金からかぁー!」
場所は教えてなかったはずなのに……。
彩音が來た以上、金銭管理はしっかりしないといけないな。
「勝手にごめんね。でもゆうにぃ窮屈そうだったし……かといって別々に寢るのは嫌だったから……」
途切れそうな聲でもじもじと恥ずかしそうに話す彩音。
容はともかく、この子はこの子なりに考えてくれた結果だったのだ。
加えて、今にも泣き出しそうな顔で俺に謝ってきている。これでは怒るに怒れない。
「まあ買っちゃったもんは仕方ないしな。ありがたく使わせてもらうか!」
「……っ! うんうん、大切に使おうね! あとこのお金は私がきっちり返すから!」
「お、バイトでもするのか?」
「ふふ、夜のお仕事で一儲けしようかなって」
「ちょ、それだけはやめろ!」
「冗談だってば冗談。えへへ、このはゆうにぃにしか捧げないって決めてるんだからっ!」
「……それもそれで考えてほしいんだが」
取り敢えず、彩音は高校學後にアルバイトを始めてそのお金で返すことで話は決著しました。
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