《朝起きたらの子になってた。》妹とG退治 part2

突然ですまないが俺の名はゴキ。しがないゴキブリだ。

現在、俺達を殺そうとして來る奴がいる。そいつは俺よりは大きいが人間の中ではちびっ子の分類だ。

全く、何でこんな目に……

「ゴキ! そっちに向かったぞ!」

「分かってる! 親父!」

俺は迫って來るちびっ子の攻撃を避ける。

「くそっ! 俺達が何をしたって言うんだ! ただ、リーブが病気で元気が無くて腹を空かせていたから、その辺のゴミやら髪を親父と一緒に持ち帰って食べさせてやろうとしたのに! 」

んでも無駄だ! 人間には屆かん! これは俺達の祖先が招いた悲劇だ」

「何を言ってんだ! 俺達には関係ねぇ! 祖先は祖先の問題だろ! それに母ちゃんは『どうして、人間達は私達を見るだけで気味悪がるんだろうね』って悲しそうな聲でそう言ってたんだ。俺はそれを聞いて、悔しくてけなくて……だから俺は負けない!」

「ゴキ……なら、今は一旦退くぞ。今の奴らには敵わな……不味い、奴ら殺蟲剤を! 全力で逃げろ、ゴキ!」

「あ、あぁ」

俺と親父はちびっ子が掛けてくる殺蟲剤を避けながら隙間へと逃げる。

しかし、俺は逃げる途中に殺蟲剤を右足に食らってしまった。

「ぐぁぁぁぁぁぁ」

「ゴキィィィ!」

「大丈夫だ、先に行ってくれ! 今持っている食料をリーブに……」

「息子を捨てて逃げられるか!」

親父は殺蟲剤を避けて、俺の元まで來て隙間へと引き摺る。

だが、俺を引き摺りながらの移なのでスピードが落ちる。

よって、殺蟲剤の餌食となる。

「「ぐぁぁぁぁぁぁ」」

俺と親父は殺蟲剤を直に當てられる。

「ぐぅっ! お前だけでも生き殘れ!」

親父は力を振り絞り、俺を全力で隙間へと蹴り飛ばした。

「ぐっ……お、親父? な、何やってんだ?」

ーー母さんとリーブを……大切にしろよ……

親父は満足そうな顔をしてちびっ子に回収されていった。

「……んな、どうして! ……うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

隙間に殘された俺は自分の非力さに虛しさと悔しさなどんなが混ざったび聲を上げながら、母とリーブがいる場所に向かうのだった。

*****

「くっそ、1匹逃した」

「どうして逃しちゃうの……」

「ま、まぁ、一旦落ち著こう」

「私がG大嫌いなこと知ってるのに、どうしてそんなこと言うの?」

そう、紗香はGが大嫌いなのだ。過去にG絡みでトラウマを植え付けられている。

「まぁ、仕方ない。ゴキブリホイホイでも設置するか」

「ダメ」

「え?」

「今倒さないと沙雪のズボン全部回収して、全部スカートにしちゃいそう」

「分かりました、全力で倒させて頂きます」

俺は紗香の最悪の脅迫に負けて、G退治の後半戦へと赴くのだった。

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