《朝起きたらの子になってた。》莉奈の作戦

「はぁ〜怠い〜」

「運んであげてるんだから、我慢して」

怠い中、支度を終えて學校に向かう俺と紗香。通常運転で紗香におんぶされて移している。快速や特急が來られたら終わるだろう。

「……おい、あれ」

「……み、見えてる」

後ろの方から野郎《男》の聲が聞こえる。俺が流し目で後ろを向くと數人の野郎が俺の方を見ていた。

(パンツか……)

おんぶされてる影響で分からないが、後ろからはギリギリパンツ略してギリパンが見えているのだろう。

(見えたら駄目だろうが。見えそうで見えないのが至高なのに……。後は、相手が可い子だったらそれを口実にお近付きになりたかったな)

俺が無視を決め込むと、野郎の一人がスマホを取り出してこちらに構えてきた。

(俺のパンツ撮るのか? まあ、スマホ使っていたことを合わせて脅せば金が……)

と思っていた時、後ろに見たことのある人が野郎のスマホを奪った。

「な、何すんだ……よ?」

その人を見た野郎の威勢が弱くなっていく。

「おい、犯罪だぞ。警察行きてぇのか」

「す、すまねぇ」

「俺に謝っても意味ねぇだろ。あいつに謝れ……ってどこ行った!」

立ち止まって注意していたので、俺は野郎共とは距離を離しており、話しかけられることはなかった。

*****

學校の校門を抜け、昇降口にると學級委員である結が挨拶をしていた。

「おはようございま〜す」

「「……」」

「おはよう、二人とも〜」

「「……」」

「おはよう……」

俺と紗香に無視されて落ち込んできたところで一応の返事はする。

「「元気ないな(ね)」」

「うん、分かってたよ。私に酷いことくらい」

「いや、今回だけは勘弁してくれ」

「今回だけじゃないと思う」

「そうだな」

「そこ納得しちゃうんだ!」

本人には悪いと思うが、相変わらず良いリアクションの持ち主だと思う。まぁ、それは置いといて本當の事《生理》を伝えた。

「それなら仕方ないね。私もイラついちゃう時あるよ。……って、ここで話してても仕方ないね。とりあえず、頑張ってね」

そう言い殘して、結は移しながら他の登校者に挨拶を再開した。

(それにしても、また調が悪くなってきたぞ……。教室ったら、し寢るか)

*****

【莉奈視點】

遂にこの時がやってきた。やってきたのだ。

私が長い長い間《昨晩》、み続けた思い《》が葉う時が來たのだ。

「……それにしても、どうして離れないの」

あの姉妹が教室にって來たのは良いものの、ターゲットである人が初っ端から機に突っ伏してしまった。そして、ターゲットである人の髪の手れをしているターゲットの姉。

しかし、そんな問題は些細なこと。私は席を立ち上がりターゲットの下まで行く。しかし、それを邪魔しようとしてくる人が突如現れた。

「邪魔するの?」

「違うよ。丁度、この場所に行きたいな〜って思ったの」

「そうなんだ。じゃあ、私は違う道から……」

「ああ〜 今度はこっちに〜」

その後もターゲットの下まで行くことが出來なかった。痺れを切らした私は、実力行使へと思考を転換する。

「紗香、悪く思わないでね。私の邪魔をするからいけないんだよ」

「今の沙雪に関わらせる訳にはいかないよ。それよりも……私に勝つのは1萬年と2000年早いよ」

「それはどうかな。この決戦の為に私は切り札を持ってきたんだから」

「それが私に効くと?」

「絶対効くよ。はい、これあげる」

何かがった小さな袋を手渡す。

「何がって……ぎゃぁぁぁぁ」

袋の中を確認した紗香は、大聲を上げて教室から出て行ってしまった。その際に袋の中が宙を舞い地面に落っこちた。その正とは……Gのレプリカだ。

「ん? 何か落ち……いやぁぁぁぁ」

落ちた付近にいた子にも被害が及び、教室から出て行ってしまった。しかし、そんな自は気にせず、私はGのレプリカを回収すると、泰然とした態度でターゲットの下まで行く。

(さぁ、ターゲット……いや、沙雪ちゃん。いっぱい良いことしてあげるからね。ぐふふ)

機に突っ伏している狀態の沙雪ちゃんの顔が見えない。だから、私は沙雪ちゃんの頭を持って橫に向けさせる。

「沙雪ちゃんおはよう。會いたかったよ〜」

警戒されない様に私は努めて、普通に接する。しかし……。

「ん? お姉ちゃんは誰なの……?」

「え……?」

全く思ってもみなかった返事が返ってきた。

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