《朝起きたらの子になってた。》食堂での対決

4時間目が終わっての晝休み。

結局、俺は4時間目も寢てしまっていた。殘念だ。非常に殘念だ……。

まぁ、それは置いといて、俺が起きたのは授業の終わりを告げるチャイムが鳴る頃で、飯島先生は前で黒板を書いていた。そこで生徒達を見るためにチラリと振り返った時、目元が赤くなっていたのを確認した。その事から何かする様な事でもあったのだろう。

そんな事もあり事実を知らないまま晝休みとなって、現在に至る。

「今日は何にするか決まってる?」

「購買は怠いから學食」

「奢り?」

「妹に奢らせるのか?」

「逃げ方上手くなったね」

「それほどでも」

「褒めてない」

そんな軽い會話を挾みながら、食堂に向かう。そこで、ふと隣を歩いている紗香に目が行く。思えば、紗香の隣を歩くのはかなり懐かしい気がした。記憶にある限りで最後にしたのは紗香が小學2〜3年生の時の運會だったと思う。親子で走る二人三腳の競技で父が張り切って紗香と練習していたのを覚えている。しかし、急用の仕事が舞い込んで來て、俺が代理として出る事になった。あの時の父の落ち込む様は半端じゃなかった。まぁ、そんな々な経緯もあって久し振りという訳だ。

「大きくなったな紗香……」

思わず、慨深くなってしまって無意識にオヤジ臭い言葉が出た。

「え?」

しかし、紗香は自分を抱く様な格好をしてを隠した……つもりだと思うが、俺が言ったのはそっちじゃないんだよ。むっつりさん。

「何を想像したか分からない事にしておくが、俺が言ったのはそっちじゃないぞ」

「……知ってた」

何事も無かった様に裝うが、頬が若干赤くなっているのが分かる。だが、可かったので見なかった事にした。

そんないつもの日常? を楽しみながら、食堂へとやって來た。

「うげ、券売機並んでるじゃん」

歩きながらやって來たものだから、急いで食堂に向かって行った人達に追い越されてしまったのだ。それに加えて券売機が2臺とないので、流れが遅い。

ここは……

「「俺(私)が席取っておくよ」」

「「ッ!?」」

やはり、同じ結論に至ってしまったか。

「流石、同じを引くものよ。取るべき行は一緒だった様だな」

「嬉しい……じゃなくて、私はただこの過酷溢れる戦席取りにか弱い妹を向かわせたくないだけ」

「よせ、など無駄なものだ」

決まった! 最高に決まった!

心の中で歓喜に震えた。しかし、どん底に突き落とされる運命になる事は俺はまだ知らなかった。

「……というのは建前で、お金払いたくないだけでしょ? ちゃっかり、ゴチになろうとするのは良くない」

「な、何を言っている? この俺が……」

「お金」

「それがどうかしたか?」

「服買うと言って何に使ったの?」

「……」

(ま、まさか)

嫌な予がしてがブルリと震えた。

「課金したんだよね。それも、5萬ほど」

「……」

「バイトして貯めてたお金だったけど、もうバイトしてないから収0だよね」

「やめろ……」

どうして、紗香にお金の使い道を知られているのか考えられなかった為に、ずっと紗香のターンだ。それに加えて、今の紗香からは姉貴と対峙している時の様な圧迫じる。

「今月はちょっとあれだからと私に言って借りたお金はどこに行ったのかな?」

「それは……」

の子にするぞ」

「ひぃぃ、反省します。許してください。何でも……しません!」

「あぁ?」

「出來る限りの事はします……」

「なら、今度の休み付き合って貰うから」

「はい……」

「よろしい」

そう言って、紗香は俺に野口さんを1枚託して、席を取りに行った。その後ろ姿を見て俺は思った。命がしかったら課金額を減らさなければと。

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