《朝起きたらの子になってた。》気づいたところ?
莉奈の家を出てから數十分後に自宅に著いた。
(さて、部屋に戻ったらゲームの続きでもするか)
莉奈の家でゲームをやってたは良いものの、誰かさんのせいとは言わないが、あまり集中出來なかった為、自分の部屋に早く戻ってゲームの続きがしたい。そのようなことを考えながら、ドアの鍵を開けて家の中にる。
「ただい……ま?」
「遅い、どこにいたの? それにどうして制服じゃないの? まぁ、その服裝見ればどこにいたのか分かるんだけど……」
ドアを開けた先には仁王立ちする悪魔の姿が!
(ま、まずい)
家に帰って來たは良いのだが、玄関で待ち伏せしているとは思わなかった。しかもその表は凍てつく南極のようだ。
「ねぇ沙雪? 知ってると思うけど莉奈は危ないの。可いの子なんてすぐに食いつくんだから」
私は悪魔ーー紗香が知る莉奈の偏見を聞いて黙ってはいられなかった。
「莉奈はそんなんじゃない!」
「ッ!?」
「あの子は極度の人見知りのだけだ! そのせいで話したくても両親とも友達とも話せなかった。だから、自分を偽って生活していたんだ。それが可いの子に食いつく人でも! 」
「結局、食いついてるじゃん。それに莉奈が演じてたのは知ってた。そうじゃなきゃ、私はお兄ちゃんの側にいなかった」
「うぐ……」
それはおそらく本當だ。紗香には聡い部分があるから。悲しかったり寂しくじていた時は、何も言わずに側にいてくれた。実際に私はそれで紗香に救われていた。それにと付け加えるように紗香が言う。
「そんなの本人に言ったって無意味。結局は自分で何とかしなくちゃいけないもん。……でも、そうなんだ。ありがと、私の友達を助けてくれて」
「あ……えっと」
まさか、お禮を言われるとは思っておらず、返答に困った。しかし、紗香の雰囲気が一瞬でガラリと変わる。
「でも、それはそれ、これはこれ。數時間前にメール見たと思うけどゲームオーバーだよ」
(ん? 何かのメールを見たような……あ、あれか私の部屋が前からの子が住んでいたように変わってるっていう……)
數時間前までの私なら地獄のようだとじただろう。でも今は……まぁ、いっかと済ませられる。の子だって認めちゃったし。だが、ここは面白い方を取る! の子になったからって格までは変わらないからな。
「噓だ……まさか俺の部屋が」
私は大袈裟なリアクションをとり、自分の部屋までダッシュで向かう。階段を登り部屋の前に著くと勢い良く、ドアを開け放った。
そこで目にしたのは可いぬいぐるみ……は前からあって、開けっ放しにされているタンスの中には地味な服&ズボン等の類が消え去り、代わりに可い類が所狹しと収納されている。その他にも年漫畫が漫畫になったり、可い家が置かれていたりと変わっていたが今の私には何のダメージにもならない。逆に私の心が喜んでいる。
(可いな〜)
「何か言いたいことはある?」
「よ、よくもやってくれたな」
いきなり、後ろから話しかけられたものだからし驚いた。
「沙雪がいけないんだよ。私を怒らせるから。これに懲りたら、反省してね」
そう言って自分の部屋に戻っていこうとする紗香に私はムカッとして後ろから突撃する。
「てりゃぁ!」
「おっと」
え?
運の良いこと? に紗香は私の突撃をを逸らして回避した。逸らされた私はと言うと……壁に激突した。
「グヘッ!」
「何してるの?」
「ふざけんな! なんで避けるんだよ!」
「當たったら痛いじゃん。それに攻撃してきたのは沙雪の方だよね」
「うるせぇ! 黙って攻撃くらえ!」
「そう易々と……うぐっ」
私は自分の低長を利用して紗香の視界から消えると、お腹にタックルを決め込んだ。その反で紗香が倒れる。そこを逃さずに馬乗りになる。
「勝ったぞ」
「そう思ってるのは沙雪だけだったのだ」
「ッ!?」
なんと馬乗り狀態の私を強引に持ち上げた。
「おい、離せ!」
「沙雪は軽いからいくらでも持てちゃうね」
私はそのまま持ち上げられて紗香の部屋にお持ち帰りされる。その後ベッドの上に放り投げられて、組み伏せられた。
「負けを認める?」
「嫌だ」
「なら……」
紗香の手が私の脇を捉えるとゆっくりとき出した。
「あははは、ふひふひひひひ」
「降參するよね?」
「ふふふ、いや、嫌だ。紗香に勝つんだ!」
私は笑いを堪えると紗香の両手を摑み、引き寄せた。
「なっ!」
すると勢を崩した紗香が倒れてくる。私は紗香の腰に足を絡ませると半回転して紗香を組み伏せる事に功した。
「どうだ! 俺の勝ちだ」
「……はいはい、私の負け」
紗香はわざとらしく腕を上げて降伏宣言をした。
「よっしゃーー……ってなるかー!!」
「もうプロレスは終わり?」
「俺はそんな事をするつもりじゃなかったんだよ」
「じゃあ、何のつもり?」
「何となく紗香には負けたくなかった」
「そうなんだ。それでこれから何をするつもり?」
「何を……ッ!?」
私は気づいてしまった。紗香を組み伏せているということは、主導権が私に握られている事に。それはつまり紗香に対して何を・・してもいい事に。
(って、何考えてるんだ。紗香は私の……妹? お姉ちゃん?)
いや、そのどちらもしっくりとこない。でも、私は紗香の事を……。
……あ、そっか。
やっと分かった。私が紗香を思う気持ちの正が。
「紗香」
「何?」
「俺は紗香の事を大事なーー」
「あ、あぁぁぁぁやること思い出した〜 だから、沙雪は出て行って」
急に騒ぎ出したと思ったら、私を軽々と持ち上げて部屋から追い出そうとする。
「まだ何も……」
「いいから出て行けー」
私は何も言えずに紗香に部屋から追い出された。そして、一人取り殘された廊下で私は呟く。
「やっと気づけたのに……」
私はの子になってしまった。でも、そのおかげで紗香に対しての気持ちに気付かされた。それはーー
"娘"だ。
莉奈にじていた以上に私は紗香の事を"娘"だと思ってしまったんだ。
【書籍化】追放された公爵令嬢、ヴィルヘルミーナが幸せになるまで。
「お前との婚約をここで破棄する! 平民の研究者が功績を上げて勲章を與えられたからな。お前をその褒美として嫁がせよう!」 王太子の婚約者であった公爵令嬢ヴィルヘルミーナは、夜會の席で婚約を破棄されて平民との結婚を命じられる。 王太子に嵌められ、実家である公爵家からも僅かな手切れ金だけ渡して追放され、顔も見たことのない平民の研究者の元へと嫁がされることとなった。 ーーこれがわたくしの旦那様、ダサい男ですわね。 身長は高いがガリガリに痩せた貓背で服のサイズも合わず、髪はもじゃもじゃの男。それが彼女の夫となるアレクシであった。 最初は互いを好ましく思っていなかった二人だが、ヴィルヘルミーナは彼の研究を支え、服裝を正すなかで惹かれ合うようになる。そして彼女を追放した実家や王太子を見返すまでに成り上がって幸せになっていく。 一方、彼女を追放した者たちは破滅していくのであった。 【書籍化】が決まりました。詳細はいずれ。 日間・週間総合ランキング1位 月間総合ランキング2位達成 皆様の応援に感謝いたします。
8 127高校生男子による怪異探訪
學校內でも生粋のモテ男である三人と行動を共にする『俺』。接點など同じクラスに所屬しているくらいしかない四人が連む訳は、地元に流れる不可思議な『噂』、その共同探訪であった--。 微ホラーです。ホラーを目指しましたがあんまり怖くないです。戀愛要素の方が強いかもしれません。章毎に獨立した形式で話を投稿していこうと思っていますので、どうかよろしくお願いします。 〇各章のざっとしたあらすじ 《序章.桜》高校生四人組は咲かない桜の噂を耳にしてその検証に乗り出した 《一章.縁切り》美少女から告白を受けた主人公。そんな彼に剃刀レターが屆く 《二章.凍雨》過去話。異常に長い雨が街に降り続く 《三章.河童》美樹本からの頼みで彼の手伝いをすることに。市內で目撃された河童の調査を行う 《四章.七不思議》オカ研からの要請により自校の七不思議を調査することになる。大所帯で夜の校舎を彷徨く 《五章.夏祭り》夏休みの合間の登校日。久しぶりにクラスメートとも顔を合わせる中、檜山がどうにも元気がない。折しも、地元では毎年恒例の夏祭りが開催されようとしていた 《六章.鬼》長い夏休みも終わり新學期が始まった。殘暑も厳しい最中にまた不可思議な噂が流れる 《七章.黃昏時》季節も秋を迎え、月末には文化祭が開催される。例年にない活気に満ちる文化祭で主人公も忙しくクラスの出し物を手伝うが…… 《八章.コックリさん》怒濤の忙しさに見舞われた文化祭も無事に終わりを迎えた。校內には祭りの終わりの寂しさを紛らわせるように新たな流れが生まれていた 《九章.流言飛語》気まずさを抱えながらも楽しく終わった修學旅行。數日振りに戻ってきた校內ではまた新たな騒ぎが起きており、永野は自分の意思に関係なくその騒動に巻き込まれていく 《最終章.古戸萩》校內を席巻した騒動も鎮まり、またいつものような平和な日常が帰ってきたのだと思われたが……。一人沈黙を貫く友人のために奔走する ※一話4000~6000字くらいで投稿していますが、話を切りよくさせたいので短かったり長かったりすることがあります。 ※章の進みによりキーワードが追加されることがあります。R15と殘酷な描寫は保険で入れています。
8 170勇者になれなかった俺は異世界で
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8 53BLOOD HERO'S
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序章 2017/06/01 序章スタート。(過労死するまでの話です。IT業界の事がすこしだけ書かれています。) 俺は、真辺。しがない。プログラマをやっている。 火消し作業から久しぶりに戻ってきた會社で、次の現場の話をされる。 営業からのお願いという名前の強制受注が決まった。 5ヶ月近く現場を駆けずり回って、なんとかリリースが見えてきた。 そんな時、SIerの不正が発覚。善後策を考えるために會社に戻る事になる。しかし、そこで更なる訃報が屆く。 俺達は、身體以上に心が疲れてしまっていた。今日は久しぶりに家に帰ってゆっくり休む事にした。 しかし、俺は電車を待つホームのベンチで眠るように死んでしまった。 いわゆる過労死というやつだ。 少年期 2017/06/11 第11話。少年期編スタート(人物紹介や設定紹介が多い) 俺は、アルノルト・フォン・ライムバッハ。辺境伯の後継ぎだと言われている。 俺はどうやら魔法のある世界に生まれ変わった様だ。 最初は言葉もわからなかった。スキルを得て言葉がわかるようになると、次は魔法を使ってみたくなる。 無事魔法が使える事がわかる。 友と出會い。日々を過ごしている。 そんな俺に、一つの情報が屆く。”ライムバッハ家”を狙った賊が居るという物だ。 俺は、その情報を冒険者から聞いて、寮を出て救出に向かった・・・。 冒険者 2017/07/01 第36話。冒険者編スタート。 アルノルト・フォン・ライムバッハは、再出発を行う。それは、冒険者として生きる事になる。 その前に、やらなければならない事がある。それを、片付ける為に、ライムバッハ領に向かう事になる。 ライムバッハ領での用事を終わらせて、共和國に向かう事にする。
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とある日のこと。そうだ、その日だ。その日を境に、変わってしまったんだ。俺の日常は。幽霊や妖怪の退治からトイレ掃除まで行う『なんでも屋』を経営する俺にやって來た數々の依頼。さてと、今日も行きますか。 ◆攜帯版ので見づらい方は、エブリスタ版(http://estar.jp/.pc/_novel_view?w=21377746)をご覧ください。第七話までまとめた形となっています。 ◆第一部完。第二部は2016年連載開始。 ◆「電子書籍大賞2013」最終ノミネート作品です。
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