《朝起きたらの子になってた。》想いが溢れてるところ。

私ーー紗香は沙雪を自分の部屋から追い出すとベッドの上でこまった。

そこで枕を抱いてーー

(も、もしかして、さっきのって……)

沙雪に見つめられて恥ずかしくなってしまい、最後までは聞けなかったがあの言葉の続きを思うと……。

「ッ!?」

ふと込み上げてくるものがある。それは幸せ? 喜び? 全部同じか。

「くぅぅぅ〜〜〜」

自分の顔がにやけ過ぎて誰かに見られたらキモイと言われる自覚がある。それほどにも私は満たされている。

沙雪に私の思いが通じた。

沙雪はその思いをれてくれる。

沙雪が男の子だろうとの子だろうと関係ない。

沙雪が好きなのだから。

沙雪が私の隣を歩いてくれるのだから。

しかし、それと同時に暗い靄も黙々と湧いてくる。もしかしたら、違う事かもしれないと。でも、あの時の沙雪の目は本気だった。あの目は人にを向けている時の目だ。過去に消えてしまった笑顔が戻ってきた。それだけでも私は……。

「よかった……よかったよぉ……」

いつか壊れるかもしれないと思った。

好きな人がそんな狀態なのに側にいることしか出來なかった。何度も助けたいと思っても何も出來なかった自分が恨めしかった。ガラスで出來た地面の上を歩いているようで怖かった。もし、何か間違えたら二度と戻って來れないと直していた。

でも、もう一度あの優しい目を見ることが出來た。空虛な場所から帰ってきてくれた。

「ありがとう……」

誰かに宛てた訳ではないその呟いたお禮の言葉はあの神・・・に屆いていた。

『お禮するなら、しいですね』

「え?」

しかし、その驚きの聲に対する返答はなかった。

**********

私ーー沙雪は紗香に部屋を追い出された後、自分の部屋に戻るとゲームをするためにPCの前に座る。座ったは良いのだが、一向にやる気が出ない。

その原因としては、紗香に部屋を追い出されたということ。娘・に嫌われていたらどうしようという思いが邪魔をして楽しむことが出來そうにない。

「紗香……」

紗香の笑顔が見たい。

紗香を抱っこして頭をでたい。

紗香の母親になりたい。

紗香に好まれたい。

紗香と手を繋ぎながら歩きたい。

今朝の私では考えられない思いが溢れてくる。それほどまでに私の中の"紗香"という存在が大きくなっている。

しかし、それと同時に反発されたら……と思うと私は耐えられそうにない。でも、私は紗香に助けてもらった。例え嫌われたとしても私は紗香をし続ける。ずっと私を支えてくれたのだから。

だから、今度は私が紗香を支える番。を返す番。

まずは、行で示さないといけない。私が本気であるということを。なら、私が最初にすべきことは母さんに告げることだ。

"娘"さんを下さいと。

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