《朝起きたらの子になってた。》幸せな日常

私が地味っ子こと花凜とデートする事が決まった1日前に遡る。

**********

「紗香〜」

「ちょっと待って」

玄関で紗香が來るのを待っていると、し慌てながらやってくる。私は紗香の姿が見えると無意識に頬が緩んでしまう。

「行こっか」

「うん」

カバンを持って外に出ると、私は紗香の左手を紗香は私の右手を握ると、當たり前の様に歩き出した。

うんうん。これが"娘"と手を握りながら登校するというものなんだよね。長も何もかも負けてるけど、それは"娘"が大きくなってくれているという事だから嬉しいという気持ちがある。

「紗香、大きくなったね……」

數年前までは長も格も私より小さかった。でも今は私を超えて立派に育った。私がになったという事もあるけど。

「な、何?この前も言ってた様な気がするけど……」

「照れなくても良いんだよ。私の可い紗香〜」

私は恥ずかしそうにしている紗香の肩に頭を預ける。うんうん、立派になったね。そして、すぐ近くにある紗香の顔をマジマジと見つめる。うん。可い。すっごく可い。

そう思ったら私は居ても立っても居られなくなり、紗香に優しく抱きつく。

「ずっと、一緒にいようね」

**********

《紗香視點》

最近、沙雪が積極的に私に構ってくる。確かに私は沙雪と手を繋ぎながら登校したいと思っていた。だが、蓋を開けてみればどうだ?私が悩んでいる間に沙雪からきたし!だけど、沙雪は自分の事を私って言ってる……。もう一人の沙雪ちゃんかと思ったけど、どうにも違う。これは何かしらの変化があったのかも知れない。

いや、待って。こんなに積極的って事はもしかして……沙雪の中では私と付き合ってる事になってるの?いつ付き合ったか知らないけど……。でも、沙雪が自分の事を私って言っている理由は、どうなるの?私といちゃいちゃしたい為?の子同士ならどんなに頑張っても子供はできないから?って、こんな事考えたら沙雪の子供がしいみたいじゃん……。

「紗香〜」

「ちょっと待って」

考えている間に、呼ばれてしまった。とりあえず、早く行かなければ。カバンを持って玄関に向かうと、待っていた沙雪が私を見た瞬間、微笑んできた……可すぎだろ!

「行こっか」

「うん」

私は無難に返事を返すとそのまま沙雪と外に出る。そして、流れる様なきで沙雪と手を繋ぐ。これは最近、始まった習慣だ。

「紗香、大きくなったね……」

「な、何?この前も言ってた様な気がするけど…」

「照れなくても良いんだよ。私の可い紗香〜」

いのはお前だろぉ!こんなに可くなりやがって!それに私のって、自分のものアピールしたんだけど!?

って、肩に頭乗せてきちゃったよ?良い匂いするよ?私はどうしたらいいのかな?このまま抱いても良いかな?このままUターンして私の部屋にお持ち帰りして良いかな?

暴走する頭でそう考えていると、沙雪の方から私の腰に左手を回して軽く抱きつき、上目遣いで見てくる。

ぎゃぁぁぁぁ。沙雪が抱きついてきたぁぁ。可すぎる……。ほっぺっちゃお。

「ずっと、一緒にいようね」

え?それって、つまり……。

「けっ……うん」

危なかった……。思わず、結婚しようって言いそうになっちゃったよ。でも今は……。

私は沙雪のらかそうな頬をろうとした右手を戻して、沙雪の腰に手を回して抱きしめる。そして、沙雪を堪能しながら、本心を口にする。

「私もずっと一緒にいたい」

「そんなの當たり前だよ。紗香は私にとって大切な人なんだから」

大切な人。

あぁ……心が満たされる。好きな人に抱きしめてもらって、嬉しい言葉をかけてくれる。でもね?私の方が沙雪を大切に思ってるんだからね?

**********

紗香といちゃいちゃ?しながら登校していたら大分、時間が掛かってしまった。でも、それを見越して早めに家を出ているので丁度良い時間だ。

「あ、ママ!おはよう」

「おはよう」

私が教室のドアを開けた時、莉奈が飛び込んできた。まるで犬が尾を振ってご主人の帰りを待っていたかの様に。

私は莉奈の頭をでてあげる。すると、気持ち良さそうに頭をり付けてくる。正しく犬だ。ペットである。

その様子を見ていた他の人は「私のリールも握って!」とか「躾けて下さい!」等言っているが気にしない。そして、人數は「尊い……」と言っているがそれは同だ。莉奈は尊すぎる存在になっちゃったからね。

「でも、莉奈?學校では沙雪って呼んでね?」

「沙雪ママ?」

「沙雪ママじゃなくて沙雪」

「嫌」

「我儘言う子は嫌いになっちゃうかも」

「マ……沙雪それだけは嫌だ。だから、嫌わないで……」

「ごめんね?莉奈。こうしなかったら言う事聞いてくれなかったでしょ?」

その一連の様子を見ていた他の人は思った。

手綱を握られていると。

だが、その様子を気に食わなさそうにしている人が一人いた。

「莉奈!沙雪はうちの妹なんだからね」

「蓮、それは間違ってるよ。沙雪は母親の頂點であり、全人類の母親の見本なの」

「違う!沙雪は妹なの。こんな妹ってじの型はそんなにいない!絶対に妹なの!」

「「どうなの、沙雪?」」

「喧嘩する子は嫌い」

「「え?あっ、嫌わないで……」」

「噓だよ。でもね、これだけは言っておくね」

私は莉奈と蓮の二人の頭をでてあげながら告げる。

「私は莉奈と蓮のこと好きだよ?母親とか妹とか気にしなくていいと思うよ?」

「「沙雪……」」

その様子を見ていた他の人は思った。

手綱が一本増えたと。

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