《朝起きたらの子になってた。》嫉妬

《紗香視點》

沙雪が莉奈と犬っころ蓮の頭をでている。とても気持ち良さそうだ……。沙雪は私のことを大切にしていると言っておきながら、他のと仲良くしている。沙雪は私の事が好きなんじゃないの……?

沙雪は私とだけ仲良くしていればいいんだ。

沙雪は私だけを見ているべきだ。

先程までは沙雪が側にいて、とても幸せだった。ずっと、一緒にいようって言われた時は心がはち切れそうだった。抱きしめられた時、沙雪に私の全てを捧げてもいいと思った。

それなのに、どうして沙雪は別の場所に行っちゃうの?

私の側にいてよ。

いてくれないんだったら、どうして中途半端に仲良くするの?こんな気持ちになるなら、拒絶された方がよかった。

噓。

拒絶されたくない。

私を求めてしい。

私をもう一度、抱きしめて自分のだと証明してしい。

私の耳元でを囁いてほしい。

そうすれば、私は沙雪のになる。何があろうとも沙雪の味方になれる。もう意地悪もしないから……。

……って、何考えてるの?私は?

危ない発想が出てくる自分が怖くなった。

**********

ぐふっ!

今、どこかからドス黒い視線を向けられた。その視線を浴びた俺は・・莉奈と蓮の頭をでるのを止めた。

「「沙雪?」」

「ごめん。しトイレに行ってくる」

二人の頭から手を離すと、教室から出て廊下を歩きながら考える。

何だ、何だ、何だ

あれはダメだ。思わず、危険をじて男の神狀態になっちまったぞ。危険時になると素の自分が出てくるみたいだ。これは覚えておこう。まぁ、男時代の方が長かったしな。……とりあえず、深呼吸をして落ち著こう。

「すぅ〜〜ぶっ」

前を見ていないで歩いていたものだから、前にいた人とぶつかってしまった。

「むごっ」

あれ?顔がかない。顔の左右にらかいがあり、見事にフィットしてしまった。

「沙雪さん?前を向かないで歩くのは危ないですわ」

この聲は麗華か。

「ふごっ」

謝ろうとしたけど、顔が挾まっていたことを忘れていた。しかし、この勢は々ときつい。こんなことされて平気でいるのは良くない。

「あ、そういえば!」

突然、思い出したかのような聲を出した麗華は、私を大きなから解放して、目をキラキラとさせて言ってくる。

「明日の土曜日にお姉様が一緒に買いをしたいと言っていましたわ」

「そうなの?」

これは……あれかな?例の返事を返すためにってきたのかな?それなら……。

「大丈夫だよ」

「よかったですわ!休日に友達と遊ぶ……とっても良いですわね」

そう、態度で楽しみにしているとスキップして教室に戻っていった。

……のだが、翌日の朝に電話がきて風邪を引いたと聞かされた。

『ゲフッ、ゲフッ、さ、沙雪さん。申し訳ないですわ。わたくし風邪を引いてしまいました』

「大丈夫だよ。ゆっくり休んでね。それで、今日は中止でいいの?」

『いえ、お姉様が沙雪さんの家に向かわれました』

「あ、分かった。それじゃ、お大事に」

『ありがとうございますわ……』

電話を切ると、私は我に返った。

思ったら地味っ子と二人きりじゃん!麗華が風邪を引くとかどんな確率だよ……。とりあえず、著替えよ……。って、麗華?私の家知ってる事は突っ込まないのかな?

**********

「それでここに戻ってくると」

「沙雪さん?」

「いや、なんでもないよ」

因みに、合流してから一緒に最寄りの駅に向かったのだが、待ち合わせして合流してみたいと言い出したので、わざわざ別れて私が待つ役になった。って々とめんどくさいな……。その辺りはどうも格上真似ようとは思わなかった。

「沙雪さんの手は小さいですね」

「そりゃ、小さくなったからな」

「……守ってみせます」

「あのマグロを?」

「そうです。って、違います。どうしていつも……」

「ふふっ、ごめんね。でも、そんなに固くならなくていいのに。今だけは人なんでしょ?それとも、人の前では張しちゃう質なの?」

「はぁ……負けました。先輩には敵いそうもありません。そういうところは変わっていませんね。でも、好きな部分でもあります……」

「な……」

「お返しです。ふふっ」

地味っ子はお返しとばかりに笑い返してきた。その笑顔は心から笑っているようで、とても魅力的に思えた。

だから、仕返しをしたくなる。

「可いよ、花凜・・」

「あ……卑怯です……」

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