《朝起きたらの子になってた。》『我は闇を統べ……』
マジギレしている花凜に連れられて水族館近くにあるショッピングモールにる。そして、うろちょろ歩き回って行ったり來たりする。……どこに向かってるんですかね?
「地味っ子よ。案板を見よ」
「し、知っています」
お金持ちだから誰かに任せてたっぽいなぁ。そう思いつつ花凜にアドバイスして連れられていく。
「えっと、ここが現在地だから……」
「地味っ子よ。地図が見れない人か?」
「み、見れます!こっちです」
と言いながら、服が売っている場所の反対方向に進みだした。これはあれだ。自分怒ってますよ!と言ったはいいが、その後は何をしたらいいか分かっていない人の図だ。
「あぁ、ちょっと、反対方向行ってみたいなぁ〜」
「そ、そうですよね。反対方向……」
「……ど地味ちゃん」
「今なんて言いました?」
「何も」
「ど地味ちゃんって言いましたね?」
「誰だ、そんな酷いこと言う人は!」
「あなたですよ!それに、私がどこかの難聴系ヒロインだと思ったら大間違いです」
「自分でヒロインって言っちゃうのは減點だな」
「なんの點數……って、先に行かないでください」
すまんな。地味っ子よりどこかのアニメのキャラ名に似ているど地味ちゃんのほうがしっくりきたんだ。地味っ子よ、今日からど地味ちゃんと名乗るがいい。
********
「沙雪さんは酷い人です。私を弄ぶなんて」
マジギレからプンプン怒る程度になったど地味ちゃんは、愚癡をこぼしながら私の後ろをとぼとぼと歩いている。仕方ないな。
「悪かったって」
「なら、頭をでてください……」
「それぐらいなら……」
私は後ろを振り向いて、背びをしてど地味ちゃんの頭をでる。
「ほら、ポチ。いい子だ」
「わん!って、私は犬じゃないです!」
「お手」
「沙雪さん」
「なに」
「私をなんだと思っているんですか?」
「人間」
「はぁ……そういう人でしたね」
溜息を吐いて、何かしら愚癡を言ってくるんじゃないかと思ったので、しだけ本心を言ってみることにした。
「大事な人だよ」
私がそういった瞬間、視界が暗転した。そして、大きくてらかなに挾まれるをじた。どうやら、ど地味ちゃんに抱きつかれたらしい。辺りにいる人たちの反応が気になるが、見えないから仕方ない。
「それは卑怯です……。私をどれだけ惚れさせれば気が済むんですか……。もう責任取ってほしいレベルです」
「うん。それよりも、今は著替え買いたいかな」
「はい……ですが、もうしこのままでいさせて下さい。沙雪さんを……先輩をじさせて下さい……」
「うん……」
って、あれ?
ど地味ちゃんに抱きつかれて、私は自分の脈が早くなるのをじた。私はど地味ちゃん……花凜を抱き返すと一瞬驚いた反応をしてきたけど、先程よりもし力をれて抱きしめ返してくれた。
溫かい……。
イルカショーでを濡らし過ぎたからかな?
でも、花凜と抱き合っていると嬉しい気持ちと恥ずかしい気持ちが溢れてくる。おかしい……お試しで付き合っている筈なのに、私の方が花凜を好きになりかけているのかな?
私はイルカショーの時の怒った姿の花凜を思い出す。あの時の花凜はかっこよかった。心から止めてしいと願った時に花凜は助けてくれた。
守ってくれたのだ。
私のことを男でもでも好きだと言ってくれた花凜……。そう思ってしまった私は、今の花凜と抱き合っている狀況にとても心地よくなっていた。
**********
「沙雪さん?」
「な、なんでしょうか?」
あれから抱き合う形から離れた私たちは、好奇の目線に曬されていたので急いで現場から離れた。そして、幸運にも服が売っている広場に辿り著いた。だが、ここは、あれだ。うん、あれだ。
「こちらの白のワンピースなんてどうでしょうか?」
「ダメです。値段を見て下さい」
300円なら良かった。
3000円なら、う、うん、ま、まぁ、いっか。
みたいな狀況になる。しかし、何だ?30000円って。0が一つ増えてるぞ!庶民をなめているのか!
「3000円ならま、まぁってなるけど、これはダメです」
「え……」
「ん?」
「沙雪さんもの子になって隨分と経っているように見えますが、本気で言っています?」
「……」
「あのですね?の子は掛かりますよ?今、沙雪さんがお召しになっているのも結構行ってると思いますけど」
そんなバカな……。い、いや、違うな。自分で積極的に買いに行ったことがないからか?そうなってくると、私の部屋を改造した紗香は何者なんだ。札をポンポン部屋に置いているのと一緒だぞ。
本當に中學生だよね?
「でも、今回は気にしなくて良いですよ?」
「へ?」
「奢りますから」
「何が目的だ」
「いえ、なに……」
?
「くふふ、なら対価を頂きましょうか」
「うわぁ……」
「引きましたね。いいでしょう。そちらがその気ならとっておきを出しましょう。
『我は闇を統べ……』」
「あぁぁぁぁぁ!」
「なんですか?」
「意味のないことを言うのは時間の無駄だと思うんだ」
「そうですよね。闇を統べたり、天下統一だったり、そんなこと言ってても無駄……って、沙雪さん?どこですか?」
私は咄嗟に近くにあった試著室へと退避した。外は戦場だからこのまま……。
「魔王様、お召しをお持ちしました」
「ぎゃぁぁぁぁぁ!」
《書籍化&コミカライズ》神を【神様ガチャ】で生み出し放題 ~実家を追放されたので、領主として気ままに辺境スローライフします~
KADOKAWAの『電撃の新文蕓』より書籍化されました。2巻が2022年5月17日に刊行予定です!コミカライズも決定しました。 この世界では、18歳になると誰もが創造神から【スキル】を與えられる。 僕は王宮テイマー、オースティン伯爵家の次期當主として期待されていた。だが、與えられたのは【神様ガチャ】という100萬ゴールドを課金しないとモンスターを召喚できない外れスキルだった。 「アルト、お前のような外れスキル持ちのクズは、我が家には必要ない。追放だ!」 「ヒャッハー! オレっちのスキル【ドラゴン・テイマー】の方が、よっぽど跡取りにふさわしいぜ」 僕は父さんと弟に口汚く罵られて、辺境の土地に追放された。 僕は全財産をかけてガチャを回したが、召喚されたのは、女神だと名乗る殘念な美少女ルディアだった。 最初はがっかりした僕だったが、ルディアは農作物を豊かに実らせる豊穣の力を持っていた。 さらに、ルディアから毎日與えられるログインボーナスで、僕は神々や神獣を召喚することができた。彼らの力を継承して、僕は次々に神がかったスキルを獲得する。 そして、辺境を王都よりも豊かな世界一の領地へと発展させていく。 ◇ 一方でアルトを追放したオースティン伯爵家には破滅が待ち受けていた。 アルトを追放したことで、王宮のモンスターたちが管理できなくなって、王家からの信頼はガタ落ち。 アルトの弟はドラゴンのテイムに失敗。冒険者ギルドとも揉め事を起こして社會的信用を失っていく…… やがては王宮のモンスターが暴れ出して、大慘事を起こすのだった。 舊タイトル「神を【神様ガチャ】で生み出し放題~「魔物の召喚もできない無能は辺境でも開拓してろ!」と実家を追放されたので、領主として気ままに辺境スローライフします。え、僕にひれ伏しているキミらは神様だったのか?」 第3章完結! 最高順位:日間ハイファンタジー2位 週間ハイファンタジー3位 月間ハイファンタジー5位
8 105【書籍化】生贄になった俺が、なぜか邪神を滅ぼしてしまった件【コミカライズ】
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