《《完結》勇者パーティーから追放されたオレは、最低パーティーでり上がる。いまさら戻って來いと言われても、もう遅い……と言いたい。》15-3.そして誰もいなくなった的な、あれ!
どうガンバっても、箱を除かすことは出來なかった。ムダに力を消耗するのは良くないということで、ひとまず休憩することにした。
オレとマグロと勇者。
それから、ガデムンというクマ男。タンポポンという出姉さん。オレの後釜として新規參したクロコ。
その6人はを囲んで、その場に座り込んだ。
オレの右隣には勇者。
左隣には、タンポポンが座っている。
「ね。ナナシのボウヤぁ」
と、タンポポンがしなだれかかってきた。
「はい?」
「聞いているよぉ。ボウヤの活躍。勇者パーティから追放されたあと、ものすごい活躍をして、《炊き立て新米》を導いてるんだってねぇ。強化は天下一品の腕前だって言うじゃないかぁ」
當てをしているのだが、房がほとんど出している。そのを押し付けてくるものだから、オレはそのに全神経を集中させていた。
しかも柑橘系の良い匂いがする。
大人のお姉さんの匂いである。最高かよ。褐人ってのも悪くない。しかも甘く余韻を殘すような聲をしてる。
やっぱりオレの凄さが、わかる人にはわかるんだよなー。隠しきれない強者の雰囲気オーラってヤツ?
「どう。ナナシのボウヤぁ。私たちのパーティに來てくれないかしらぁ? 強化師って冒険者ギルドの扱いが不遇だから、數がないのよねぇ。これからどんどん需要が出てくるわよぉ」
と、タンポポンはみずからの赤をつまんで、オレの首辺りをくすぐってきた。
なんということか!
ようやっと、オレの時代が來てしまったようだ。
ハーレム無雙系主人公、ここに誕である。
「ええ。まぁ、考えておきますよ。オレも《炊き立て新米》パーティの仲間がいますし、《勇者パーティ》に戻って來てくれ、って言われるかもしれませんしね」
「ほかのパーティなんか放っておいてさぁ。《容姿端麗組》に來なさいよぉ。私の他2人も良い娘たちだよぉ」
いやぁ。
人気者は辛い。
「なにデレデレしてんのよ。強化はすごいかもしれないけど、それ以前のことが問題なのよ」
と、勇者が口をはさんできた。
セッカク良い気分になってきたのに、水を差してくるとは、さすが極悪非道の勇者である。
「オレの何が問題なんだよ」
「格」
直球!
「オレみたいな聖人君子になんてことを言いやがる。そういう自分はどうなんだよ」
「私は聖書よ」
「聖書じゃなくて、聖な」
「そう。それよ」
「ってか、自分で聖とか言うヤツほど、胡散臭いヤツはいないぞ。そういうのはあくまで他人から言われるから意味があるのであって、自分から言うものではないのだよ」
「はぁ? あんたがそれを言うわけ?」
と、勇者は酷く裏切られたみたいな顔をした。
「文句あるのかよ」
「いいわよ、別に。どこのパーティにでも行きなさいよ。でも、どうせあんたの格だったら、想つかれて追い出されるでしょうけどね」
なんだか今日は、やたらと辛辣である。
「オレぐらいの強化師になれば、勧の手だって引く手あまたなんだよ。だいたいそっちこそ、なんだよ。オレが抜けた後に、強化師なんかれやがって。オレに戻って來てしいなら、そう言えよな」
「はぁぁ? べつに戻って來てしいなんて、一言も言ってないでしょーがッ」
「じゃあなんで、毎度毎度、新しくれるヤツが強化師なんだよ」
あ、どうも。すみません。――と、當人であるクロコは、気まずそうにペコペコと頭を下げていた。
頭からスッポリとかぶっているフードが、前後にペコペコ揺れている。
「ずっとあんたと組んでたからでしょーが。強化師とのほうが、連攜がとりやすいのよ」
「ふぅん」
意外と納得できる理由を言ってきやがった。
あんたがいないと寂しいからでしょーが、ぐらいのことを言うなら、まだ可げがあったのに。
「まぁ、私はさておき、今はあの箱が問題だ」
ガデムンがそう言った。
たしかに、こんなときに、くだらないことで口論している場合ではない。
いや。オレの冒険の目的そのものに関わることだから、決して「くだらない」ことではない。けれどまぁ、ここはひとまず保留である。
「助けがやってくる様子もないですし、かすことも出來ない。壁の破壊も出來ないとなれば、ほかの出口を探すしかないですかね」
と、オレは提案した。
オレはすでに何度もこのダンジョンに足を運んでいるわけだが、しかしまぁ、完璧に把握しているというわけではない。
ダンジョンというのは気まぐれで構造を変化させることもある。この出口がふさがれているのも、ダンジョンの気まぐれかもしれない。ほかに出口が出來ているという可能もある。
「なら、誰が出口を探しに行くヤツが必要だな。他にも冒険者がいるかもしれんし、探索は必要だ。探してみれば、食糧や水があったりするかもしれんしな」
「ですね」
ダンジョンに、水が湧いていることは多々ある。
塔の上なのに、水が湧いてンのかよ――と思う者もいるだろう。なんだ、その超自然現象はと突っ込む者もいるかもしれない。
しかしまぁ、このダンジョンというのは、星の臓である。生きているのだ。生命の源である。水だって湧くのだ。星の臓である。
もしこのまま長期間にわたって閉じ込められることになるなら、水は必須である。飲み水もそんなに殘されていない。
「6人いるし、2人ずつ行するか?」
「ええ」
オレとマグロ。勇者とクロコ。ガデムンとタンポポン。
これで3組できるとオレは提案した。
探索係だけでなくて、ここで眠っている冒険者を守る役目も必要になる。
だが。
「それは止めた方が良いんじゃないかしらぁ」
と、タンポポンが言った。
「どうしてですか?」
「ここで眠らされている連中がいるでしょぉ」
と、眠っている連中に、タンポポンは視線を送った。
ネニやデコポンをはじめに、《勇者パーティ》のカイトやウィザリアも、いまだ睡中である。ネニにいたっては、鼻チョウチンをふくらませている。
「ええ」
「これほど凄腕の冒険者たちがぁ、そろいもそろって、モンスターに眠らされたとは思えないわぁ」
「どういうことです?」
「つまりぃ、人間に眠らされたってことよぉ」
「人間に?」
「睡魔スリープの魔法をかけられたんでしょうねぇ。たぶんこの中に、冒険者たちを眠らせた犯人がまぎれこんでいるのよぉ」
と、タンポポンは、オレをはじめに勇者やガデムンを、ひとりずつ指差して言った。
「この中に――ですか?」
「相手が同じ冒険者なら油斷してトウゼンよねぇ」
「まあ――」
たしかにそれなら、カイトやウィザリアが不意を突かれても不思議な話ではない。
「この階層で睡魔スリープを使ってくるようなモンスターが出てきたことはないしねぇ。2人で行した場合、相手が冒険者を眠らせた犯人かもしれないわよぉ」
瞬間。
場には疑心暗鬼の闇が差しこんだのである。
【書籍化】俺は冒険者ギルドの悪徳ギルドマスター~無駄な人材を適材適所に追放してるだけなのに、なぜかめちゃくちゃ感謝されている件「なに?今更ギルドに戻ってきたいだと?まだ早い、君はそこで頑張れるはずだ」
※書籍版2巻でます! 10/15に、gaノベル様から発売! コミカライズもマンガup で決定! 主人公アクトには、人の持つ隠された才能を見抜き、育てる才能があった。 しかしそれに気づかない無知なギルドマスターによって追放されてしまう。 數年後、アクトは自分のギルド【天與の原石】を作り、ギルドマスターの地位についていた。 彼はギルド構成員たちを次から次へと追放していく。 「鍛冶スキルなど冒険者ギルドに不要だ。出ていけ。鍛冶師ギルドの副支部長のポストを用意しておいたから、そこでせいぜい頑張るんだな」 「ありがとうございます! この御恩は忘れません!」 「(なんでこいつ感謝してるんだ?)」 【天與の原石】は、自分の秘めた才能に気づかず、理不盡に追放されてしまった弱者たちを集めたギルドだった。 アクトは彼らを育成し、弱者でなくなった彼らにふさわしい職場を用意してから、追放していたのだ。 しかしやっぱり新しい職場よりも、アクトのギルドのほうが良いといって、出て行った者たちが次から次へと戻ってこようとする。 「今更帰ってきたいだと? まだ早い。おまえ達はまだそこで頑張れる」 アクトは元ギルドメンバーたちを時に勵まし、時に彼らの新生活を邪魔するくそ上司たちに制裁を與えて行く。 弱者を救済し、さらにアフターケアも抜群のアクトのギルドは、より大きく成長していくのだった。
8 184婚約破棄された崖っぷち令嬢は、帝國の皇弟殿下と結ばれる【書籍化&コミカライズ】
【第3部連載開始】 ★オーバーラップノベルズf様から、第2巻8月25日発売予定です★ ★コミカライズ企畫進行中★ ミネルバ・バートネット公爵令嬢は、異世界人セリカを虐め抜いたという罪で、アシュラン王國の王太子フィルバートから婚約破棄された。 愛してくれる両親と3人の兄たちの盡力で、なんとか次の婚約者を探そうとするが、近寄ってくるのは一見まともでも內面がろくでもない男達ばかり。 いっそ修道院に入ろうかと思った矢先、冷酷と噂される宗主國グレイリングの皇弟ルーファスに出會い、ミネルバの人生は一変する。 ルーファスの誠実な愛情に包まれ、アシュラン王國を揺るがす陰謀に立ち向かう中、ミネルバにも特殊能力があることが判明し……。 人間不信気味の誇り高い公爵令嬢が、新たな幸せを摑むお話です。 (カクヨム様にも投稿しています)
8 185闇墮ち聖女の戀物語~病んだ聖女はどんな手を使ってでも黒騎士を己のモノにすると決めました~
闇墮ちした聖女の(ヤンデレ)戀物語______ 世界の半分が瘴気に染まる。瘴気に囚われたが最後、人を狂わせ死へと追いやる呪いの霧。霧は徐々に殘りの大陸へと拡大していく。しかし魔力量の高い者だけが瘴気に抗える事が可能であった。聖女は霧の原因を突き止めるべく瘴気內部へと調査に出るが_______ 『私は.....抗って見せます...世界に安寧を齎すまではッ...!』 _______________聖女もまた瘴気に苛まれてしまう。そして黒騎士へと募る想いが瘴気による後押しで爆発してしまい_____ 『あぁ.....死んでしまうとは情けない.....逃しませんよ?』
8 69Crowd Die Game
ただ學校生活を送っていた………はずだったのに……… 突然地殻が動き出し、學校が沈んだ………かのように思えた。ひとり學校敷地內にいた俺は、學校の敷地外の方がせり上がっていることに気づき、外に出るのをやめた。上からこちらを見ていた女子を下に呼び、2人、地に殘った。途端、真っ暗だった壁に穴が開き、通路が広がった。そこに入ってから俺達の戦いは始まった。 (「対荒らしの日常は電子世界の中で」と並行して連載をします。よろしくお願いします。) ※<批判、誹謗中傷等のコメントは受け付けておりません。純粋なコメントのみを期待しております(アドバイスは例外です)。ご了承ください。>
8 57ドラゴンテイマーにジョブチェンジしたら転生してた件
MMORPG『スカイ・アース・ファンタジア』のサービス終了のお知らせ。 それを知った主人公の大空 大地(おおそら たいち)は、最後のアップデートで実裝されたドラゴンテイマーになろうと決意する。 その後、なんとか手に入れたジョブチェンジ用アイテムを使った結果、MMORPG『スカイ・アース・ファンタジア』のもとになった世界へと転生してしまうのであった…… これは、強くてニューゲームしてドラゴンテイマーとなった男が、異世界で第二の人生を送る物語である。 ※.第一章完結しました。 ※.1週間に2、3話の投稿を目指します。 ※.投稿時間は安定しませんがご容赦ください。
8 135七つの大罪全て犯した俺は異世界で無雙する
俺はニートだ自墮落な生活を送っていた。 そんな俺はある日コンビニに出かけていると、奇妙な貓に會い時空の狹間に飲み込まれてしまう。
8 71