《ルームメイトが幽霊で、座敷。》妖狐と因縁の貧巫(後編)
「副班長、急いで“封印”を行っちゃいましょう」
「あぁ、そうだな」
祐希の聲は妙にっぽかった。……こいつホントに男だよな? あわよくば、スカートの中に顔を突っ込んで確認するぞ? 
「……なにぼーっとしてるんだい?」
「いや……別に」
「……? そう。何かあったら言ってくれよ。やっぱり君のその力はなかなかにすごいからな」
「へ? そなの?」
「舊型のハンドコントロール型ってのをもう扱えるのはリト、実はお前しか居ないのさ。扱えないわけではないが……やはり、手馴れた人間のほうがいいだろ?」
おいおいやっぱり神霊班はブルジョアだな、使ってる封霊銃も新型のオートマかよ。……封霊銃はそう言われたとおり、舊型のハンドコントロール型(照準や、影響を撃つ人間自らが考慮するシステム)と、新型のオートマタイプ(照準も影響も銃自らに搭載されているAIが自的に計算するため、撃つ人間は対象の霊に銃を構え、引鉄を引くだけでいいシステム)にわかれている。昨今の日本では、暴発でもされて被害のない霊が封印されてはたまらないのでオートマタイプを強く推奨しているが、実際は違うだろう。時代が流れ、舊型を使いこなせる人間が居なくなったのが現狀だ。
何故俺が使えるかってと、舊型のエキスパートだったじいちゃんによく教えてもらったから、ってのがある。寂れ行く昔気質を絶やしてはならない気持ちもあったのだろうが、純粋に俺は舊型でなければ現に撃った後のじが違っただけだ。……なんというか、新型で撃つと撃った実が沸かないのだ。
「こいつじいちゃんっ子だったからね。そのへんの腕前はピカ一ってわけよ。班長と競わせてみたいわ」
「班長って今いない人?」
「そうそう、たぶん來週には一度帰ってくるって言ってたかな。彼も舊型が好きなのよ。名前は、古屋恵梨香。まだ、高校一年生なんだけどね、なんでもやってくれるってわけよ。そりゃ、班長に選ばれるわ」
「……班長、目標を発見しました」
その聲を聞き――明らかにその場所の雰囲気が凍り付いた。なんというか、今まではただの一般人だったのに、その一言で“宮庁神霊班”としてなったのだ。何を言ってるかは正直解らないだろうが、要はそんなじだ。
そして、その剎那。
俺にも解るくらい、その場所に変化が訪れた。何と言うのだろう。唐突に空気が変化したのだ。生溫い、気持ち悪い空気に変化を遂げていた。
そして――そいつが姿を現した。
「……こいつは、不知火の神子じゃない。こいつは……」
姉ちゃんの言葉を予測していたのか、そのカミサマとやらは呟いた。
『――いかにも、わたしはヒギツネノミコトだ』
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