《ルームメイトが幽霊で、座敷。》職場と苦労と新人研修(後編)
「じゃあとりあえずこのまま研修始めますから……、鈴倉さん、パソコンいじくれる?」
「C言語とJavaを々……」
「あぁ、プログラミングとかはしないから安心して。まぁ、ひととおり作を覚えればあとは駄弁ったりするだけの簡単なお仕事だから」
それでいいのか? と思ったがまぁ間違ってもいないしそれでいいだろう。何しろ人が増える、しかも同僚、ってのは嬉しいな。心に背負うもんが軽くなる。
「とりあえずあんたもやるんだよリト!」
「えっ、お、俺も?!」
「あんただって何回も除霊経験あってもここじゃ新人扱いだからな! ひととおり教える義務が生じるんだよ。というか教えないと使いにならん」
なんだよその言い種は! 俺だってなんでも出來るし!
「……とは言うけどあんた表計算ソフト使えるの?」
「……起したこともない」
「ならコマンド力は? タスクマネージャーは? インタプリタ方式のプログラミング言語は?」
ぬわーっ! なんだその奇妙奇天烈な単語の羅列は?! それって一般にも解りにくい単語とか投されてねーか?!
「……まぁインタプリタ方式のやつは使わんから安心しな。……まぁ、流石にローマ字力は……ありゃ?」
俺は姉ちゃんの言葉を理解するのを、完全に諦めた。だってだな……パソコンだが、俺はかな力なんだよ……。
「まぁまぁ……別にかな力でもローマ字力でも関係ないじゃないですか?」
助け船がみずきさんから飛び出た。これは嬉しい。もう、最高にクールだよ……。
「……それもそうね。それじゃ、これ」
「何この薄っぺらい紙?」
「ユーザー名とパスワードを忘れないでね。それがないとあんたの専用のパソコンだから、仕事出來なくなるからね?」
そうは言うが、このパソコン明らかに十年以上前のじゃないか? 今ってメモリこれの倍はあると思うんだが……。
「……まぁ、今うちにあるこれが最新型だから、壊さないで大事に使ってくれよ。流石に壊しはしないと思うが、一応、な」
「姉ちゃん、それはフリか……?」
「壊したら本気で潰すからそのつもりで」
ネタが通じなかった……。流石に壊すわけないだろうよ。だって、ねぇ?
と俺が姉ちゃんに憤慨していたら不意に鈴倉さんが恐る恐る手を挙げた。どうした、もっとはっきり挙げてくれてもいいんだぜ?
「あのー……パソコンの、電源は、一、どう點ければ、いいんでしょう……?」
……なんと、俺よりパソコンが解らない人間がいるとは思わなかった。
だが、この時に気付けば良かったのかもしれなかった。
この平和があっという間に瓦解するのだから……。
ニセモノ聖女が本物に擔ぎ上げられるまでのその過程
借金返済のために紹介された話に飛びついたが、それは『聖女様の替え玉』を務めるというお仕事だった。 職務をほっぽり出して聖女様が新婚旅行に出かけちゃったので、私が聖女様に扮して代わりに巡禮の旅に行くだけの簡単なお仕事です……って話だったのに、ふたを開けてみれば、本物聖女様は色々やらかすとんでもないお人だったようで、旅の護衛には蛇蝎のごとく嫌われているし、行く先も場合によっては命の危険もあるような場所だった。やっぱりね、話がうますぎると思ったんだよ……。 *** 主人公ちゃんが無自覚に聖女の地位を確立していっちゃって旅の仲間に囲い込まれていくお話です。多分。 司祭様→腹黒 雙子魔術師→ヤンデレショタ兄弟 騎士団長さん→椅子
8 175【書籍化&コミカライズ】関係改善をあきらめて距離をおいたら、塩対応だった婚約者が絡んでくるようになりました
【6月10日に書籍3巻発売!】 「ビアトリスは実家の力で強引に俺の婚約者におさまったんだ。俺は最初から不本意だった」 王太子アーネストがそう吹聴しているのを知ってしまい、公爵令嬢ビアトリスは彼との関係改善をあきらめて、距離を置くことを決意する。「そういえば私は今までアーネスト様にかまけてばかりで、他の方々とあまり交流してこなかったわね。もったいないことをしたものだわ」。気持ちを切り替え、美貌の辺境伯令息や気のいい友人たちと學院生活を楽しむようになるビアトリス。ところが今まで塩対応だったアーネストの方が、なぜか積極的にビアトリスに絡んでくるようになり――?!
8 64【電子書籍化】退屈王女は婚約破棄を企てる
☆2022.7.21 ミーティアノベルス様より電子書籍化して頂きました。 「婚約を破棄致します」 庭園の東屋で、フローラは婚約者に婚約破棄を告げる。 ほんの二週間前、「婚約破棄してみようかしら」などと口にしたのは、退屈しのぎのほんの戯れだったはずなのに――。 末っ子の第四王女フローラは、お菓子と戀愛小説が大好きな十五歳。幼い頃からの婚約者である公爵家の嫡男ユリウスを、兄のように慕っている。婚約は穏やかに続いていくはずだった。けれど、ユリウスが留學先から美しい令嬢を伴って帰國したその日から、フローラを取り巻く世界は変わってしまったのだった――。 これは、戀を知らない王女と不器用な婚約者の、初めての戀のお話。 *本編完結済み(全20話)。 *番外編「婚約者は異國の地にて王女を想う」(全3話)はユリウス視點の前日譚。 *番外編「『綺麗』と言われたい王女と『可愛い』と言いたい婚約者」(全3話)は本編から約2ヶ月後のフローラとユリウスを描いた後日譚です。
8 132【書籍化】盡くしたがりなうちの嫁についてデレてもいいか?
【書籍発売中&コミカライズ決定!】 「新山湊人くん……! わ、私を……っ、あなたのお嫁さんにしてくれませんか……?」 學園一の美少女・花江りこに逆プロポーズされ、わけのわからないうちに始まった俺の新婚生活。 可愛すぎる嫁は、毎日うれしそうに俺の後をトテトテとついて回り、片時も傍を離れたがらない。 掃除洗濯料理に裁縫、家事全般プロかってぐらい完璧で、嫁スキルもカンストしている。 そのうえ極端な盡くし好き。 「湊人くんが一生遊んで暮らせるように、投資で一財産築いてみたよ。好きに使ってね……!」 こんなふうに行き過ぎたご奉仕も日常茶飯事だ。 しかも俺が一言「すごいな」と褒めるだけで、見えない尻尾をはちきれんばかりに振るのが可愛くてしょうがない。 そう、俺の前でのりこは、飼い主のことが大好きすぎる小型犬のようなのだ。 だけど、うぬぼれてはいけない。 これは契約結婚――。 りこは俺に戀しているわけじゃない。 ――そのはずなのに、「なんでそんな盡くしてくれるんだ」と尋ねたら、彼女はむうっと頬を膨らませて「湊人くん、ニブすぎだよ……」と言ってきた。 え……俺たちがしたのって契約結婚でいいんだよな……? これは交際ゼロ日婚からはじまる、ひたすら幸せなだけの両片思いラブストーリー。 ※現実世界戀愛ジャンルでの日間・週間・月間ランキング1位ありがとうございます!
8 74沒落令嬢、貧乏騎士のメイドになります
アニエス・レーヴェルジュは美しく、気位の高い伯爵令嬢である。 社交界の麗しの薔薇と呼ばれた彼女は、高嶺の花であった。 一方で、騎士である貧乏貴族のベルナールは、夜會の晩に生まれや育ちを嘲笑うような蔑んだ目でアニエスに見られたことを根に持っていた。 ――最悪の出會いから五年後、アニエスの家は突然沒落する。父親の不祥事が原因だった。 周囲の人々は冷ややかで、何もかも失ったアニエスに手を差し伸べたのは、ベルナールだけだった。 彼は使用人として働くならば、衣食住を保証すると言った。 提案を受け入れるアニエスを見ながら、ベルナールは一人、ほくそ笑む。 「――ざまあみろ、お嬢様、うちでこき使ってやる!!」 しかしながら、一緒に暮らし始めて、アニエスの本當の姿が判明する。彼女はベルナールが思っていたような娘ではなかったのだ。 仕返しのつもりで家に招いたのに、予想の斜め上の展開となる。そんな元令嬢と不器用な騎士の、ほのぼの戀愛物語 表紙畫像:フリー素材ぱくたそ(www.pakutaso.com)
8 188存在定義という神スキルが最強すぎて、異世界がイージー過ぎる。
高校生の主人公 ─── シンはその持つスキルを神に見込まれ、異世界へと転移することに。 シンが気が付いたのは森の中。そこには公爵家に生まれ育ったクリスティーナという少女がいた。 クリスティーナを助ける際に【存在定義】という名の神スキルを自分が持っていることに気付く。 そのスキルを駆使し、最強の力や仲間、財寶を手に入れたシン。 神に頼まれた事を行うのと一緒にした事は……のんびりな日常? ※基本のんびりと書いていきます。 目標は週一投稿!
8 84