《ルームメイトが幽霊で、座敷。》座敷の仕事は家安全?
「……で、私は何をすればいいのかしら」
先程のアイス専用冷凍庫を所していたようなおちゃらけた碧さんは、もはやそこにはいなかった。
そこにいたのは、いつにもなく真面目な碧さん……いいや、アマテラスオオミカミだった。
「百鬼夜行、知っているでしょう?」
「たしか説明をけたから知っている」
「百鬼夜行を……倒してしいのよ」
姉ちゃんが言ったのは至極単純なことだった。
「百鬼夜行を殺してしい……確かにそれは人間には出來ない所業だ。間違いない」
碧さんは慎重な面持ちで告げた。
「だが、それほどまでに百鬼夜行を倒したい理由は何だ? やはり理由も無しに倒してほしい……だなんて言うこともないだろうから、きちんと明確な理由が存在するんだろう?」
「……ええ」
そう言って姉ちゃんはズボンのポケットからスマートフォンを取り出した。
スマートフォンを起させ、幾つかの作を経て、姉ちゃんはその畫面を俺と碧さんに見せ付けた。
それは寫真だった。建が無慘にも破壊されている――そんな寫真を何枚も見せられた。
「これは鎌鼬によるものよ」
気が付くと服やが切れている……そんなことはないだろうか。
鎌鼬はそういう存在である。一般的にはただのつむじ風という認識しかないのだが、鎌鼬という妖怪は実際に居る。
「だったら鎌鼬を倒せばいい。わざわざ妖怪の塊を倒すことなんてないだろうに」
「話はこれからよ。……鎌鼬と思われる被害がこの一ヶ月で二十件。恐らく雪と思われる季節外れの雪が三件、口裂けの目撃報が十件……他にも様々な妖怪の目撃報が、この一ヶ月に、この周辺に頻繁にある。これっておかしな話だとは……思わない?」
そこまで言われて、漸く理解した。裏を返せばそこまで言われないと到底理解出來ないことだった。
複數の妖怪が、複數回に渡って人間に被害を與えている。
これは看過出來ない事態であるということは……幾ら俺でも理解出來ることだった。
昔の書にもこの地、遠野が描かれるほど妖怪が住んでいる……もっというなら『妖怪が生まれた地』とも言われるこの場所に、百鬼夜行が存在する。
それはこの地に生まれた俺だから、或いは俺にしか、知らないことなのかもしれない。まぁ、実際にはその漂う妖気が尋常じゃないために隠し通せないのが真実なのだが。
「なるほど。それで複數の妖怪が同時にいる存在として……百鬼夜行を考えた訳だ」
碧さんはそう言ってうんうんと頷く。そんな軽い考えでいいのだろうか――ふとそんな考えが頭を過ったが、誰にも言わないことにした。
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