《貓神様のおかげで俺と妹は、結婚できました!》十二話 一人で登校、白熱する部活勧の中で

晴天の下、桜は己の存在を示すかの様に咲きれ、見るものを圧倒する。

俺は道脇に間隔的に立っている、そんな桜を見ながらふと思いに耽っていた。

今日は四月二十日、始業式、あの冷奈の貓化発覚から遅くも早くも一週間が経過しているんだけど⋯⋯。

今だになんの進展もないんだよなこれが。

冷奈は夢について覚えてない事はやはり思い出せないらしく、しゅんとして頭を下げてくる、訳がなく、俺は相変わらずツンッとした態度を続けられて、かに悲しんでいた。

ちなみに後日教えてくれたのだが、やはりあの時の冷奈はどこかおかしかったらしい、殺されかけた事はもう忘れたい。

まぁ、そんな訳で今日も寂しく一人登校ってことだ。

それにしてもこの一週間ただ見ているだけなのに本當にハラハラさせられ続けた。

冷奈は完璧超人、その名に恥じない程の完璧っぷりで學校だけでなく町の人たちからの人気も高い。

そんな訳で冷奈は常に人の中心にいる、以前は俺も大いに嬉しい事だし特に何も思わなかった。

かに見つつ、立場もわきまえない男が冷奈に話しかけた時に睨みを利かせたり、れようものなら呪ってやろうとでもしてたぐらいだ。

うん、普通普通、可いからねボディガード大事、うん。

そして一つ本當に心配な事があるんだけど⋯⋯。

やっぱり冷奈はモテていた。

この一週間冷奈は毎日の様に告られていた。

サッカー部の次期エースと聞く爽やかイケメンやバレー部の長の先輩などなど、そんな大抵のの子ならキャーキャーと黃い聲援を送るレベルの強者が冷奈に告っていたのだ。

マジで俺が束になっても勝てないレベルだな。

俺は自分のパッとしない顔、平凡すぎるその能力に思わず笑ってしまう。

そして結局皆慘敗だったのだ。

そう冷奈は全てをなんの逡巡もなく斷ち切っていたのだ。

まぁ、それは変な男との関係が出來なくて嬉しい限りなのだがそれでも不安は不安だ。

そこで何か前方が騒がしくなり目を向ける。

「何かあったのか⋯⋯あぁ」

どれだけぼけっとしてんだよ俺は⋯⋯。

乾いた笑いを浮かべつつ、目を凝らす。

いつのまにか高校が見える所まで來ていたのだが正門辺りが人でごった返しになっていた。

「行くなら、今のうち⋯⋯かな?」

歩みを早めるとその全貌が見えてきて、苦笑を浮かべてしまう。

本當これやめてしいよな、まぁ必死なのは分かるけどさ⋯⋯。

そこでは多くの人が様々な服裝でを包んだり、それぞれで目立とうとパフォーマンスを行なっていて、サッカーのユニフォームを著てサッカーボールでディフティングをしたり、野球部であろう坊主軍団はお互いにし離れてキャッチボールなどをしている。

まぁこれらの部活は全國的にも名前の通った球技でそれなりに今年も部者が居るらしい。

側から見ればパレードにも見えるのだが実はそんなに生易しいものではない⋯⋯らしい。

俺実際參加して無いから分かんないんだけど。

まぁ、なんで正門から校舎にかけてそんな事が起きてるのかというと、そう、そこでは部活が行われているのだ。

常時ならば、登校する生徒を誰も逃すまいと皆が登校する生徒と捕まえるのだが、今だけは違った。

部活をしていた部員達がある一人の生徒に一斉に集まっている。

甘い砂糖に群がるアリにしか見えないんだけど。

あいつら冷奈に変な事したら、部活帰りで疲れてる時に後ろからぐさっとやるからな。マジだからな、おい。

そう、その中心には冷奈が居る、さすが學校のアイドルであり神、人気が半端ない。

まるで周りの登校してる生徒なんて眼中に無くなったかのような異常っぷりで冷奈に詰め寄って居るのだ。

その橫を俺は靜かに靜かに橫切る。

「ごめんな、冷奈⋯⋯でもなんで冷奈、部活らないんだろうな」

近づくことを許されてない事への無力にため息をつきつつふとそんな事を思ってしまう。

実はこれは去年からずっと思っていた事で、まぁご覧の通り冷奈はやっぱり人気あるだろ? だけど冷奈は去年、そして今年もどこの部活にも參加しないらしい。

冷奈は運神経も抜群でどの部活にってもエースを取れそうなもので、これほどに勧が來てるわけだし絶対ると思ってたんだけどな。

多くの生徒に囲まれて居る冷奈はさすが完璧と言わんばかりに、優しく一人一人に対応しようと頑張っていた。

マジですごいな⋯⋯。

それにしてもこの一週間よく部活の人も諦めないよな、迷とか考えないのか?

冷奈の気持ちを考えろよ⋯⋯⋯⋯なんて俺が言える立場じゃ無いんだけど。

俺は過去の過ちを思い出し、ため息をつくとまた歩みを再開した。

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