《量産型ヤンデレが量産されました》姉
子供の頃の私はというが無いと思われるほどに無な人間だった。
何を言われても、何をしても笑わず、泣かず、怒らず、親に言われたことに従って行した。
周りの子供はそんな私のことを不気味がってか近寄ることも無かったためいじめられることは無かった。
このような事を言えば心ので他人を馬鹿にしているだとか、何か悟った風なことを言うのだろうと思われるかもしれないがそんなことは無く、ただただ何も無かった。
面白いと思うことも、楽しいと思うことも、何かをしたいとも、したくないとも、何も、何も無かったのだ。
だから、私がそれをしたのは本當に偶然だった。いや、偶然ではない、神が起こした奇跡だと思う。夏休みの自由工作として作ったに強力な電気ショックを仕込んだのだ。今考えても中々クレイジーな事をしたと思う。電源スイッチにった人に単1電池を一瞬で消費するような電流を流す罠を小學生がただの気まぐれで実行するなど正気の沙汰ではない。
小學生の気まぐれでそんなこと出來る訳がないとか、そんな電流を人に流して無事な訳がないとか、々ツッコミどころはあるが重要なのはそんなことではない。
雄太が笑ったのだ。そりゃあもう見事に大笑いしていた。
「高瀬が作った作品の出來は凄そうだな!」とか言いながらスイッチを押そうとした先生がスイッチにった瞬間電して「あばばばばば」とか言いながらぶっ倒れた。その様子を見て笑っている雄太を見ていると自分の中に何かがあることに気づいた。今まで何をしていても、何を言われても何もじなかった自分が何かをじたのだ。
「もっと見たい」と私は思った。何かをしたいと考えることなど初めてだった。自分のじる何かが何なのかはわからない。でも、悪い気持じゃない。もっと、もっと。渇きに苦しむ人間が水を求めるかのように私は何か・・を求めた。雄太が笑う姿が見たい。喜ぶ姿が見たい。驚く姿が見たい。泣く姿が見たい。怒る姿が見たい。苦しむ姿も、戸う姿も、全部、全部見たい。
他の何をしたいと思わない私は全ての時間を雄太の全部を見るために使った。國語、算數、理科、社會、歴史、外國語、數學、理、化學、生、薬學、心理學、経営學、工學、etc…
幸いなことに私は所謂天才だったらしく、スポンジが水を吸うが如くあらゆる學問を修め、様々な手段を用いて雄太の反応を求めた。
雄太が反応をしやすいように、ありもしないをあるかの如く見せかけ、悪戯・・をすることそのものが目的であるように見せかけ、真意を知られぬよう、誰にもわからぬよう………。
だがある時から雄太は同じ反応しかしなくなった。
極力私から遠ざかり、関わってしまったら(というより私が関わらせるのだが)面倒そうな顔をしながら、本當に面倒と思いながら後始末をして、ただそれだけの反応しかしなくなった。
當たり前のことだろう。もしも近な誰かがそのようなことをしていたら最初はともかく段々と疎ましく思うようになるだろう。
雄太を求めるあまり、そんな簡単なことがわからなかったのだ。
私は考えた。必死で考えた。最早雄太は私の全てだ。生きる意味だとか喜びだとかじゃない、雄太が居るから私が居るのだ。雄太を見る・・・・・ことが出來ないならば生きることが出來ないのだ。でも私はもっと見たい。だから考えた。
そして一つの結論を出した。私が悪戯の中心になるのではなく、雄太を悪戯の中心にするのだと。そうすれば雄太がどんな反応をするかだけでなく、どう行するかも見ることが出來る。
その結論に至った私は自室に籠り、寢食も忘れて手段を構築した。雄太は急に大人しくなった私を不気味がりながらもし心配してくれていた。その事実を嬉しく思いながら仮説を立て実験をして研究をして失敗して………そして一つの薬が出來上がった。
果たしてこの薬はどのような雄太を見せてくれるのか、弾む心を心地よく思いながら準備を進める。雄太が中心となる初めてなのだ、絶対に全てを見る必要がある。雄太の服に、行範囲に、どこにも、そこにも、かしこにも、彼が何処に居ても何をしていてもわかるように様々な機材を仕込む。
ああ………雄太………雄太………
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