「バント作戦・・・か・・・」

コーチが呟いたのは２回表の攻撃・・・バッターは、ガッキーだった。

「ストライク！！」

ブンブンとバットを振り回すだけの悪球打ちのガッキー・・・

多分三振だろうと思ったら

キン！！

うぉおおお！！

俺達はそれを見てんでしまった。ランニングホームラン確定の大飛球がレフトの頭上を越えて行った。こうして、先取點が転がんできた。すると絹やんが

「ライジングボールを撃ち返しやがった！！」

そう言ったのだった・・ライジングボールは上へびてくるボールのことで、そのボールが高めに浮いてしまったようだった。

「よし！！」

そうんだのはコーチだった。みんなでハイタッチをしていると四谷君は俺たちを見て悔しそうにしている。多分、決め球だったんだと思う。フロッグズのベンチからは

「龍馬！！何やっているんだ！！」

四谷君のお父さんがんでいた。その後は、３者三振で打ち取られてしまったんだけど、２回裏の守りに出る時、コーチがみんなを集めた。

「敵はバント作戦でこちらの力を消耗させる作戦だ。だから、ツーストライクまでは普通の守りをしろ、矢部君は、兎に角、全力でストライクを投げる様に・・わかった！！」

「「「はい！！！！」」」

こうして、俺達は、守備についたのだった。

相手バッタは４番、四谷君が左の打席にった。そして、予想通りバントの構えをしたのだった。

一球目、見送ってストライク、俺達は普段の守備通りだ。二球目も見送ってストライク、そして、三球目まさかのバントの構えにファーストとサードが思わず走り出した。するとバントの構えを辭めて普通に打ってきた。

キン！！！

ボールは前進していたファーストの頭上を越えてライト線へ転がる。俺が必死に追いかけて、追いついた時には二塁を回っていた。

「くそ！！」

おれは、野へボールを返すだけだった。こうして、ノーアウト三塁という場面に、このことで俺たちはバント作戦に振り回されることになった。し揺が殘っている矢部っちは次のバッターに対してボールが先行してカウントはワンスリーとなっていた。そして、ファーボールに、続くバッターに対しても、ファーボールとノーアウト満塁の大ピンチに

「タイム！！」

一度マウンドに俺たちは集まった。

「矢部っち・・・バンとさせろ」

「でも・・」

「一點くらいかまわない。俺達で何とか返すから」

「わかった！！」

コン・・

いきなりスクイズで一點を獻上、しかし、サードでアウトが取れたのが大きかった。なんだかんだで、殘りの二つのアウトを取ることが出來たのだが、この回だけで打者七人で３０球近く投球している。そして、野手もバントシフトでかなり疲労がたまって來ていたのだった。