《リーンカーネーション 小學生に戻ったおれ》最終回
7回裏
最終回
ツーアウトランナーなし
絶的な景としか言いようがない。
あと一人コールが沸き上がっている。
打順は8番の木村君。
去年の俺の景を思い出す。すると・・・
1球目・・・
ストライク!!
2球目・・・
ボール・・・
いきなりストライクがらなくなったのだ。
こうして、木村君はファーボールに・・・
続く9番は最初からボールがらずにファーボールとなった。慌てて巖ちゃんがマウンドへ向かう。そして、多分だけど、あと一人だと言っているに違いなかった。しかし、この時、ある異変に気付いた巖ちゃんはコーチを呼んだのだった。彼の異変に気付いたのは巖ちゃんだけでなかった。俺も気づいていた。それは、木村君への2球目からだった。突如ボールがらなくなったのに気付いた俺は、彼が指先、そう爪を気にしている仕草に気付いたのだった。多分、爪が割れたのだろう。すると、コーチは慌てて絆創膏を指先に張っていたのだが、ソフトボールを投げるのに爪が割れてはまともに投げられるはずもない。
こうして、俺に打順が回ってきた。
”あと一人!!”コール
”かっせかっせー!!”コール
両軍の応援がグラウンドを包んでいた。マウンドで汗をぬぐう小山君にキャッチャーの巖ちゃんが大聲を張り上げた。
「ツーアウト!!ツーアウト!!外野!!バック!!」
「「「おう!!」」」
センター、レフト、ライトがそれぞれ後ろへ下がる。
「最後のバッターだ!!しまって行こう!!」
ここで勝負するとは思ってもみなかった。すると、俺の後ろから巖ちゃんが
「お前を三振に取らないとあいつは勝った気がしねぇんだと!!」
「わかった。俺も全力で打ち返すよ」
「プレイ!!」
こうして俺と小山との勝負が始まった。その時だった。急に主審が
「タイム!!」
するとショートあたりをボールが転がっている。そして、池上フレンズのの子がボールを捕りに來ていたのだった。そして、慌ててボールを投げ返すがホームランとなっていた。打ったのはどうやら森さんのようだった。子は子で好ゲームをしているようだ。サウスポーの箭さんが投げ、森さんがホームランと言ったじの様だ。しかし、ゲームの途中経過は良くわからない。
しばらく、中斷して仕切り直しだ。小山君の顔はいつも以上にギラギラと目をらせ、俺を抑えてやるというオーラで一杯だった。
そして、初球
ズバーン!!
「ストライク!!」
本日最速のストレートだ。ということは、ストレートで勝負だ。多分、小山君の頭の中には、ピンクのサウスポーが流れているはずだ。俺の頭には、君は何かができるが流れている。
さて、2球目だ。
ストレートに的を絞った。さっきので球速も大わかる。しかし、深く守っている守備陣を抜くのはかなり難しい。守備位置を見るとライトは、さっきのホームランのせいか、かなりライト線側を守っている。センターはやや左にまもっている。それは、このグラウンドの左中間が一番広いからだ。そして、レフトも左中間側へ守備位置をずらしている。多分、俺が引っ張ることが出來ないだろうと踏んでのことだ。
ちなみに、このグランドにはもう一つ落としがある。それは、センターのやや右側に、育館と校舎の間の通路があるのだ。そこへボールが飛べば、間違いなくホームランになる。
シュゥーーーと唸ったボールがやってきた。
キン!!!
ファール・・・
しまった、うち損ねた。
さてと、ここで相手のコールは”あと一球コール”へ変わった。
小山君が投球モーションにった。そして、次の瞬間
キン!!
思いっきり引っ張った打球は、サードベースへ當たって、大きくバウンドをして、レフトのファールグラウンドを転々と転がっていった。センターよりに守っていたレフトが慌ててボールを追っかける。打った瞬間にランナーは一斉に走っていて、直ぐに2塁ランナーはホームイン、1塁ランナーは3塁をけっていた。その頃ボールに追いついたレフトがホームへボールを投げた。そして、1塁ランナーは、ホームへり込んだ・・
ザザー!!
沈黙の一瞬・・・
コロコロと巖ちゃんのミットからボールが転がりでたのだ。
「セーフ!!セーフ!!」
「「「やった!!」」」
歓喜の一瞬
「シックスティーナイナーーー!!」
「ファイト!」
「オッ!!」
「ファイト!」
「オッ!!」
「ファイト!」
「オッ!!!」
「ドゥドゥドゥ!!!」
「ドゥドゥドゥ!!!」
「ドゥドゥドゥ!!!」
「シックスティーナイナーーー!!」
「ドゥドゥドゥ!!!」
「「「トゥーース!!!!」」」
こうして、俺達は優勝することが出來たのだった。整列時に、小山君から
「今度こそ負けないからな!!」
お互い次の大會で會うことを約束して、試合は終わったのだった。
男子優勝!!シックスティーンナイナーズ
子優勝!!池上フレンズ
こうして、俺達の夏は、終わったかに見えた・・
実は、市民大會があったんだけど。1回戦で敗退をしてしまった。
俺はと言うと、優勝後、なぜか、銭湯で子達に囲まれていた。約束通りホームランを打ったご褒だそうだ。しかも、コーチだけでなく、俺が銭湯にっていくのを見た、あの子中學生までいるという狀態だった。みんなと一杯エッチなことをした俺は、銭湯を出て一人家路についた。
そこで不思議な風景を見た。なぜなら、この時代にいるはずもない凜音がいる。忘れるはずもない俺の前世での妻の凜音がい姿で、すれ違いざまに思わず聲をかけた。
「り・・・凜音・・・」
その言葉に、はっと気づいた彼は俺を見つめた。その瞬間に空間全がゆがんだ。
読んでくださり、ありがとうございました。
リーンカーネーションはここで一度終わります。
応援していただいた方々、コメントをくださった方々
本當にありがとうございました。
また、會える日まで
SEE YOU
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