《あの日の約束を》20話 テストの最中で
カリカリカリとシャープぺんを走らせる音。カチカチと鉛筆の芯を押し出す音。消しゴムのきに合わせて機が軋む音。いろいろな音が教室の中を満たしています。普段と違うところはクラスメイト同士の會話が一切聞こえないところ。テスト時間といえばどこもこんなじになりますよね。
はなちゃんは張しちゃって落ち著かないと以前のテストの時に言っていましたが私はこの雰囲気の方がし楽です。まぁ私もし張はするんですけどね。
クラスメイトの會話は確かに楽しそうな雰囲気をじられるので不快と言うわけでもないのですが、私はやっぱり最低限の音のみの空間で集中して作業をするということが好きなんです。し周りの音を注意して聞いてみてください。外からは風の音、蟲の鳴き聲。普段は車のエンジン音や通行人の足音で隠れている音が聞こえてくるかもしれません。匂いはどうでしょう?土の香りや野花の匂いが風に乗ってどこか遠くから漂ってきているかもしれません。靜かで落ち著いた空間だからこそじられるものがあるということを知っていただければ嬉しいです。
閑話休題。
普段ならちょっと張を覚える程度でむしろ通常の授業よりは落ち著ける雰囲気であるこの時間。しかし私はあることが気になってモヤモヤとした気持ちを抱えながらテストを解いていました。何がそんなに気になるのかと聞かれれば思い浮かぶのはやはり先ほどの休み時間の出來事でしょう。
ペンをかしながらも私は數分前の出來事を思い返してみました。
………
……
…
「ふぅ、一限目終わりと」
1つ目のテストが終わり一時的に教室の空気がいつものものに戻りました。あちらこちらで話し聲が聞こえ始めて明るい雰囲気に変わります。
「(皆はどうだったのかな?)」
そう思いし周りを見てみるとはなちゃんは先ほどのテストの教科書やノートを見直していました。今聲をかけると迷になりそうなので今度は鈴音ちゃんたちの方を見ました。
鈴音ちゃんは最初し教科書を見直していたと思うと今度は席を立ちました。修くんのところに行くのでしょうか?
ならばその修くんはどうなのかというと、すでにぐったりしており椅子の背もたれに重を掛けていました。あまりにも分かりやすく疲れていたので思わず笑みを浮かべてしまいそうになりました。
2人が何か話し始めましたがやはり修くんは疲れ気味なようですね。し心配になりましたが鈴音ちゃんもついていますし修くんならきっと大丈夫でしょう。それにあまり人の心配をして肝心の自分が失敗なんてしたら締まりませんしね。
なので私はキビキビと次の教科書を取り出しました。1限目のテストは早く終わって殘り時間で何度も見直しをしたので問題はありません。というわけで2限目の始まる直前まで次のテストの確認作業をしていきました。
一通り確認をし終えて教科書を片付けると2限目まであと5分という時間になっていました。そろそろ片付けをしようと手に持っていた教科書を閉じました。
「う〜ん」
すると誰かが唸り聲を上げているのが聞こえてきました。聞こえた方向に振り向いてみると、2つほど後ろの席の男子生徒が発していることがわかりました。
周りの人は教材の片付けかギリギリまで確認をしているかで気付いてない様子です。流石に直視をしては相手の気を散らしてしまうかもしれないのでチラチラと様子を見ることにしました。それはそれで気が散るかもでしたが幸い彼は気づかなかったのでそのまま様子を見ることにしました。
彼は相當困っているのか、辛そうな顔をして教科書とノートを何度も見直していました。
その景を見て最初は聲をかけようか迷っていました。そしてし考えてやっぱり聲をかけるべきだと思い席を立とうとしました。しかしその直後に休み時間の終わりを告げるチャイムの音が教室に鳴り響きました。
それを合図にあちらこちらで片付けを始めるクラスメイト達。
「あ……あぁ〜」
もちろん彼も同じように教材持って廊下へ行ってしまったので私はただ自分の席につくことしかできませんでした。
………
……
…
気がつくと手元にあるテスト用紙の回答欄は全て書き終わっていました。考え事しながらでも問題を解けてしまったことにちょっと驚いています。
ただ、流石にこれではどこかミスがあるかもしれません。そう思って見直しをしてみましたがどうやらミスらしいミスは無いようです。
「(よかったぁ)」
安心した私は無意識のうちにふぅと一息ついていました。視線を上げて時計を見ると殘り時間5分という時間になってました。思った以上に時間がかかってしまっようです。ですがそれよりもさっきと同じ殘り5分という時間になんだか微妙な気分になりました。
「(次の休憩時間し聲をかけてみようかな)」
そう思いながら殘り時間で問題用紙の見直しをもう一度行いました。2度の確認が終わってもまだ僅かに時間があります。せっかくなので最後に問題用紙の隅にちっちゃくの絵を描いて授業の終わりを迎えるのでした。
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