《獣と共同生活!?》最終話 おかえりなさい
その後、蕾ちゃんは俺たちの家に暮らすことに決まったのだが、の世界での行いは決して許される事ではなかった。
巫狐さんは「その件については、任せてもらえぬか?」の一言で、的にどうするかは伝えてくれなかった。
蕾ちゃんはそのままうちが引き取り、順調に暮らしている。
しかし、解決した今も1つだけ殘っていた。
あれ以來、華ちゃんがどうなったかが分からないのだ。
巫狐さんは、あの出來事以來こちらに來ていないらしく、華さんがどうなったか聞くことも出來ない。
みぞれや秋風さんも、あちらの世界に帰っても巫狐さんと會うこともなく、あの施設は関係者以外立ちり止なので様子を見ることも出來ない。
……まぁ、ここでくよくよしているのを知ったら、華さんが悲しむかもしれない。いつも通り、今日も一日頑張るか!
とは言っても、今日は休日なので會社もないし、出掛ける用事もない。そして、それはこの家の住人全員が同じらしい。
俺がポーっとテレビを見ていると、家のインターホンが押された。
みぞれは、いつものようにスタスタと玄関まで確認しに行く。本當は家主の俺が行くべきなのだろうが、みぞれが「これぐらいやらせてください!」と言うので、お言葉に甘えている。
5分くらい経ってもみぞれが戻って來ず、し心配して立ち上がろうとした直後、みぞれが戻ってきた。
「みぞれ、遅かったな。セールスとかか?」
「いえ、久しぶりに會うお客さんでした」
そう言って、みぞれがエスコートするように中に通すと、そこには久しぶりに會う人がいた。
「久しぶりじゃな、朝倉」
「巫狐さん!お久しぶりです。お元気でしたか?」
「うむ。しばかり用事で顔が出せずにすまぬな」
相変わらず、巫狐さんは落ち著いた雰囲気で話しかけてくる。今まで、仕事が忙しくて來れなかっただけみたいでよかった……。
しかし、いつもの様にソファーに座るのではなく、ドアの前でずっと立っていた。
俺は、その事が不思議に思い、聞いてみることにした。
「巫狐さん、どうかしましたか?」
「あぁ。もう一人、客がおっての。ってもよいぞ?」
そう言うと、巫狐さんのから一人のが現れた。
その姿は、毎日見ている姿なのだが、別人だとすぐにわかった。つまり──
「お久しぶりです。朝倉さん」
「華ちゃん……なのか?」
「はい。佐倉 華です」
その事実に、俺は思わず涙を流していた。
華ちゃんが無事だったんだ……。その事実に、俺は喜び、安心した。
「華の意識を、元のに戻すのに々手間取ってな。恐らく、蕾のを作る際に華にも影響が出てしまってな。思いのほか時間がかかってしまったんじゃ」
「良かった……。無事だったんだな……」
「わわっ!そんなに泣かないで下さい!」
華ちゃんが慌てて駆け寄ってくるが、どうすればいいのかよく分からないというじでオロオロしていた。
そんな姿も微笑ましく、俺は涙を拭いて笑顔を見せた。
「もう大丈夫。心配かけてごめんね」
「いえ……。こちらこそ、ご心配をおかけしました」
華ちゃんは敬語だったり、配慮が出來たりと一見大人びて見えるが、さっきみたいな姿をみるとやはりいだとじる。
俺は華ちゃんの頭をでた後、巫狐さんに話しかけた。
「わざわざすいません。言ってくだされば、そちらに顔を出したのですが……」
「いいんじゃよ。それに、頼みたい事もあるからな」
「頼み事……ですか?」
「うむ。流石に、の世界で暮らしていくのは辛かろう。まして、犯罪者だった蕾の姿とほぼ同じじゃ。誤解も生まれかねんからの」
確かに、蕾ちゃんは華ちゃんのを借りていた為、姿はほぼ同じ。そして、の世界の住人達は佐倉 華という人間を知らない。確かに、誤解されるだろうな……。
「そこで、妾が安心して任せられる人間に託そうという事になってな」
「それが俺……という訳ですか」
「うむ。どうじゃ?」
俺は、それを聞いた瞬間から答えは決まっていた。
華ちゃんも、言葉で言ってはいないがこちらを張した様子でずっと見ている。
俺は息を大きく吐き、巫狐さんに俺の答えを伝えた。
「俺でよければ。幸い、巫狐さんに貰ったこの家の空き部屋はまだありますし、華ちゃんならうちも大歓迎だと思いますよ」
「本當ですかっ!?」
嬉しそうに喜ぶ華ちゃん。犬とかだったら、思いきり尾を振っているだろう。
一応、ここの住人には今までの華ちゃんと蕾ちゃんの出來事は話した。そして、理解もしてもらえた。
そんな皆だからこそ、けれて貰えると信じていた。
「……決まりじゃな。なら、今日は景気付けに祝いでもするかのぉ!」
「そうしましょうか!」
こうして、新しい住人が加わるお祝いとし遅めの解決おめでとうのお祝いが開かれた。
昔では考えられなかった生活。だけど、そんな非日常も悪くはない。
これから賑やかになるこの家で、どんな出來事が起きていくのだろうか?
──俺は、これからも皆と楽しく過ごしていこうと誓ったのだった。
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