《の黒鉄》第28話 フィリピン攻略戦
「今回の作戦では大きな被害が出たわね」
大和はトラックにいる戦闘艦艇の被害の狀況を見ながら言った。
米海軍の撃退には功し、作戦が功した上戦艦が一隻も失われなかったのは日本海軍の大勝利と言えよう。しかし、その代償は大きいモノだ。
大和以下連合艦隊の主力艦船の大半が傷つき、しばらくの間大規模な戦闘が出來なくなったのだ。
ただ、全艦が一斉に本土で修理を行うとトラックの守備が手薄になるために、被害の大きい艦艇から順に本土で修理を行うことになった。しかし、大和に関してだけは例外で、彼だけは一旦トラックに殘り応急修理をしておいて萬が一の事態に備える。というもの長門型が本土で修理を行っているため、彼が本土で修理を行ってしまうとトラックにいる戦艦が舊式戦艦のみとなってしまうのだ。
それを防ぐため、彼のみはトラックに留まることになった。
無傷な艦艇を増やして大和を修理に向かわせるとしても、金剛型は建造から二十年以上経つ古い艦だ。萬が一にも米戦艦と対決した場合、勝てるとは考えられない。
また今、日本海軍が計畫しているのはシーレーンを確保するためのフィリピン攻略作戦だ。これはイギリスとの輸送路を確立するために必要なもので陸軍と共同で行う作戦になる。近くにイギリス軍がいるためにイギリス軍には援護を要請するが如何せん、東南アジアにいるイギリス軍はそれほど強力なものではなく、あまり活躍は期待できない。そのために今回の主力は日本軍となる。海軍としては上陸部隊の援護のために戦艦を投しておきたかった。ここに金剛型を投しようと考えており、トラック防衛のために引き抜くわけにはいかないというのも理由の一つである。
フィリピンにいる米艦隊はそれほど強大な艦隊ではなく戦艦はいない。とはいえど不安は殘る。
「頼みます!」
遠く離れた金剛達に大和は願った。
それから數ヶ月後、フィリピン方面の攻略は無事に功した。
米艦隊による攻撃も殆ど無く、米海軍の軍艦は攻略戦が始まる前に撤退をしており、予測されていた海戦も全くなかった。
まず、艦艇で參加したのは第一艦隊から第三戦隊を引き抜き、編した第二艦隊をフィリピン方面攻略艦隊と改名して投した。旗艦の金剛に將旗を掲げるのはは近藤信竹中將だ。彼は様々な人と確執などがある以外にも々な點で妙な行を執ることが多く、攻略艦隊の指揮には向いていないのではないかと懸念されてはいたが、年功序列の関係上、彼を指揮とするほかはなかったために、彼が指揮に抜擢された。
また、上陸部隊の主力を擔うのは第十四軍で、指揮は本間雅晴中將だ。
約三萬五千名の兵力でバタン島やルソン島の北と南部から上陸し、各地の飛行場を真っ先に占領に掛かり、これの制圧に功する。
この時大きな役割を果たしたのは日本陸軍が裝備していた九七式中戦車であった。これは日本陸軍が各國の最新鋭戦車に負けずとも劣らずと言える戦車を研究しながら開発した戦車である。
日本陸軍の戦車の設計は第一次世界大戦後にイギリス軍からマークⅠ戦車を輸し、これの技などを徹底的に研究した。
この研究を元に開発が行われている。その現代の形態が九七式中戦車であった。
重量は15トンであり、エンジンはガソリンエンジンを200馬力のもので前面及び側面裝甲25㎜、後部裝甲20㎜、上部10㎜で搭載した砲は長砲の57センチ砲だ。速力は時速45キロほどで。世界標準の戦車と言えよう。
これらは一気に島を縦斷していき、米軍に防勢を取らせる前に各拠點を制圧していった。
この戦車の速力に追従するために各歩兵隊は自転車を裝備。その進撃速度を落とさないように維持した。
その結果、米陸軍はバターン半島に追い込まれ、ここに立て込まれることとなる。
しかし、援護に來ていた第三戦隊の戦艦郡がここを艦砲撃を持って猛攻撃を加えた。さらに英軍の協力を得た日本陸軍は大きな犠牲を出さずに攻略。
周囲の島々も海軍やイギリス軍の援護もあり大きな被害をけることなく、攻略に功したのだ。
こうして日本はシーレーンの問題の解決を終了した。
しかし、この戦いにおいて日本は衝撃をけることとなる。
それは英陸軍が投した戦車の中には重裝甲を持つ戦車が確認されたことであった。これはマチルダⅡ歩兵戦車という名で、砲塔には75㎜など極めて厚い裝甲で囲まれ、これを傾斜させることでさらに防力を高めるという化けのような戦車を見せつけられたのだ。
速力こそ速くはなかったが、その裝甲は確かで米軍のどんな火砲の貫通も許さないほどであった。
この戦車を見てかなりの自信を持っていた九七式戦車では勝ち目がないことを実させられた日本陸軍は更なる強力な戦車の開発に著手する。
しかし、そのためには戦車の輸送手段が整っていない。當時の日本の輸送船のクレーンや上陸用舟艇である大発では九七式中戦車以上の重さを持つ車両を輸送することは難しい。
そこで日本陸軍は海軍に輸送力の極めて大きい上陸用舟艇の開発を依頼し、これらの問題の解決に掛かったのだ。
これがフィリピン攻略戦における一連の流れである。
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