《の黒鉄》最終話
「ついに日米英が戦爭終結! 世界平和に一歩近づく!」
「日本艦隊の砲撃に屈した米國、今後の発展やいかに!」
1943年の四月。日本の大手各社の新聞の一面はこういった記事で彩られていた。先のサンディエゴ砲撃で米國はついに和平の道を模索し始めたのであった。
このときの戦闘で市民に死傷者こそ出なかったものの、アメリカ世論がけた影響というものは絶大であった。何せアメリカ國民が史上初めてけた本格的な敵による攻撃であり、艦砲撃であったからだ。その損害は生半可な者では無く再建までに二年以上かかると考えられていた。
その現狀をアメリカ大手の新聞はこぞって発表。アメリカ國民が初めて戦爭を近にじた瞬間であった。元々、乗り気では無かった戦爭であるために國民は一気に反戦へ傾いていき、ついに議會にて和平への道を模索することが決定された。
無論、世論だけに左右されたわけではない。
アメリカ軍はこの攻撃で太平洋方面に展開する拠點を損失したのだ。さらに言えば、イギリス海軍が東海岸方面への大規模な攻撃を計畫しているとの報も伝わってきており、これ以上の戦爭継続は難しかったのである。
日本海軍に與えられた被害は新鋭戦艦一隻の撃沈のみ。小型艦へは多數の沈沒や撃破に功したが、大型艦への攻撃で目立った戦果はその程度であった。
つまりアメリカ海軍は日本海軍への致命的な攻撃に功したわけでも無く、太平洋方面への拠點を失ったのである。
もはや世界三大海軍國のアメリカもここまでであった。
日本側としては和平への道を模索していたこともあり、すぐに渉が始まる。イギリスはドイツへの対策が急がれており、和平に異存は無かった。
そして日米英の首脳は日本統治下のハワイで講和の渉を行う。そこで決定された條件は以下の通りであった。
一つ、日米開戦の要因であった潛水艦の雷撃事件は雙方に原因があり、この件に関しては雙方謝罪を行う。
一つ、アメリカは輸中の資源をすぐに解。世界貿易の発展をめざし、活発な貿易活を行う。
一つ、日本はこの戦爭で占領した米國領のうち、ハワイに関しては米國に返還すること。また今後日米共にハワイに軍を駐留させることを一切ずる。
日米の関係においては上記のような容が決定された。
アメリカ側としては戦爭に完全に負けたわけでは無いため、賠償金や領土割譲と言った案件は一切飲む気配が無かった。実際、日本やイギリスとしてもこれ以上の要求をしても不可能であるばかりか、力を取り戻したアメリカに敗北する可能すら合ったため、諦めた。
日本國においてはこの條件に不満を訴える國民の一部が暴徒化し、日比谷焼き討ち事件のような暴が何件か起きたが、陸軍の出により鎮圧化することに功した。
こうして七ヶ月に及ぶ日米の戦爭は終結を向かえたのである。
大和は小さな花束を持って海を見ていた。
目の前には以前、自分が艦砲撃を行ったサンディエゴの町並みが広がっている。
日米英での戦爭は終わったが大戦が終わったわけではない。ヨーロッパ戦線ではドイツとソ連の戦爭が激化しており、ドイツの臺頭を恐れているイギリスの元でソ連、日本、アメリカで連合軍が組まれ、ドイツに宣戦布告をしたのだ。
そのため、日本軍も戦力投が決定され、その戦力のうちの一隻として參加したのが大和であった。
大和を含む日本艦隊は太平洋かたホーン岬経由で大西洋りし、イギリスを目指す航路をたどる過程でここに立ち寄ったのだ。
「武蔵、日米戦爭は終わったわ。あなたが最後に戦い抜いた戦闘のおかげよ」
サンディエゴ沖合の海は靜かであった。海鳥が空を飛び、雲一つ無い青空。空を敵機が飛ぶことも無く海中から魚雷が突き進んでくることもない。
以前と同じと言えば視界の先にアメリカ大陸が見え、巨大な街が見えるだけだ。
「あなたは生まれてからたった一年足らずで死んでしまった。本當に近な生涯だったのにたったの一回も平和を目にすることができなかったわね」
大和の近くに一羽の海鳥が降り立った。真っ白な羽に包まれたしい海鳥だ。
「でも、私にとってはわずかな間だけでも武蔵という妹ができたことを誇りに思っている。そしてその武蔵が日本の講和への道を開いたことも」
ここには武蔵だけではない。日本海軍の駆逐艦、軽巡洋艦といった艦艇、そして護衛の戦闘機や観測機といった航空機などかけがえのない戦友達が數多く眠っている。
「本當にありがとう。そしてゆっくり眠りなさい。あなたは十分に戦ってくれた。後は私たちが引き継ぐわ」
大和はそう言うと靜かに手に持っていた花束を海面に投げた。
靜かに海面に落ちた花束は波に揺られながら大和から遠ざかっていった。
「さよなら」
大和は靜かに一言だけ言うとその場で座り込んだ。
海鳥が甲板から飛び立っていき、太めがけて上っていった。その場を優しい海風が吹き抜ける。まるで大和達、日本艦隊を守るかのように穏やかな風であった。
海鳥のが消え、が照らしだした。の黒鉄を照らしだした。
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