《Umbrella》日曜日
不思議なものを見つけた。
それは、置の棚の奧に隠されるように
置いてあった。
小さな寫真立てだ。
なかには、背の高い男と綺麗な顔立ちのがピースをした寫真がっている。
その男がさくらんぼさんであるとすぐに
分かった。
隣のは…?
本當に綺麗な人だ。長い黒髪が良く似合う
澄んだ目と、利発そうな表。
そして彼は臙脂のエプロンをしていた。
ここで働いていたのだろうか。
寫真をぼんやりと見ながら、お似合いだなあ
なんて考えた。
それくらい絵になるというか、綺麗な2人だ。
誰かが來る足音がして、私は慌てて寫真を
元の場所に戻した。
「西野さん、人多くなってきたからキッチン
 手伝って」
祇園さんに呼ばれて、私はそこを出ていく。
これはにしておこう。
別にやましいことも何も無いけど、ただ思った。
カウンターの方を覗くと日曜日らしい賑わいで、毎日やってくる常連のおばあさんや小さな子供までいた。
満席狀態で、さくらんぼさんもエマさんも
忙しそうだ。
急いでキッチンに戻る。
まだまだ役たたずだけど、一杯のことを
やらなくちゃ。
エプロンの紐を結び直す。
「はあー今日は疲れたなあー!」
半ばソファに倒れかかる形でさくらんぼさんが
んだ。
口の扉の札を裏返して戻る私に、彼は笑いかけた。
「雫ちゃんもおつかれ!いいじだったよ!」
「はい、ありがとうございます!」
「てんちょー明日休みにしてくださーい」
ふざけた様子で祇園さんが言った。
祇園さんはいつも以上に疲れの見える顔で、
腕まくりをした細い腕をだらりと下ろした。
仰向けにソファに寢転がったさくらんぼさんは
考えこむようにして突然んだ。
「よし!明日、雫ちゃんの歓迎會しよう!」
「いいですねえー」
すぐにエマさんが乗ってきた。
祇園さんも嫌そうな表を浮かべながらも
「別にいいですけど」とつぶやく。
きらきら。
どきどき。
心がずーっと回ってる。
楽しい、ってことなのかな。
未だかつて経験したことのないわくわくで
鼓が強く打つ。
明日、明日が早く來ればいいのに。
そんなこと思うのは、これが初めてだった。
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