《After-eve》ferment 第5章
何気なくキャンプいいですねっ!と言った
3日後、2臺の車で快晴の夏空の下を走っていた。流石に急だったので、いつもの4人と農協に勤めているの子2人の6人で行く事に。
急とはいえ、キャンプ好きのユウさんが準備をほぼ完璧にし、決斷力(我を押し通す力)が完璧なカオリさんが場所と日にちを決め思ってた以上に早く作戦が決行された。
夏なのに、愚図ついた天気が続いた何日か前に、自分が言った『パッとした事がしたい』作戦。
みなさん、行力が凄すぎです。
アキさんユウさん2人共、この日の為に店を臨時休業。
カオリさん、何日か前まで風邪ひいていたのに迷わず參加。
まぁ自分としては、何よりも天気が良い事が一番の安心材料だった。
目的地は…言うまでもなく。
ユウさんとアキさんが車を出して、腹を出して寢たせいで風邪をひいた人⁈の行きたい所へ向かう。
自分はユウさんの車、農協のの子2人もコチラの車。アキさんの車にカオリさん。
4人と2人ですけど…というか向こうの車、ただのデートですよね?カオリさん!
別に良いですけど…コチラは平均年齢若いですし!
おかげで車中、ワイワイやりながら。
しかし、ユウさん一人で來て大丈夫なのかな?奧さんとまだめてるのかな?
店、休みにしてキャンプってめる原因になるんじゃ?でも訊けません。夫婦の事は。
楽しい車中のおで、あっと言う間に目的地到著。
キラキラとした海を見渡せるオートキャンプ場。ワイルドなユウさんなので、浜辺にテントでも張るのかと思いきや、キレイに整備されたキャンプ場とは…。
ユウさん曰く、
「男だけなら、何処でも良いんだけどの子いるからねー。テントで寢かせるの可哀想でしょ!」
ワイルドユウさんらしからぬ、子を気遣うお言葉。やっぱり既婚者は違う!きちんと考えてる、見習わねば!と思う自分。
まぁ農協のの子の事を気遣っているのだと思う。カオリさんだけなら多分、話は別
かと…。
海好きのカオリさんが、車を飛び出し海を見渡し両手を広げ、気持ち良さげに海風を
じてた。
男チームは早速ユウさん指導の下、テントの設営など下準備。
一応小さな、貸しロッジ?(バンガローより上でコテージより下の建)を事前に予約して借りたので、作業はなく楽に下準備が終わった。
ユウさんとアキさんは、アウトドア用の椅子に腰掛け いきなりビール缶を開ける。
「えっ、いきなり飲んじゃうんですか?」
「やる事ないし、準備終わったし、飲むだろ!それが楽しみなんだし。」
ユウさん!アウトドア、語ってた割に何もしないんすか?
「ちょっと一服というか潤すだけよ!」
アキさん!思い出になるって言ってたのに、何もしないんすか?
「わたしも、飲んじゃお〜」
カオリさん!あなたが海行きたい!って言ったのに、何もしないんすか?
結局、飲む事が本命なんすね?やっぱり酒好きなんだなぁ。
「マコちゃん、海連れて行ってあげなよ!
両手に花!羨ましいな〜」
ちっとも羨ましくない言い方でユウさんが言った。
すっかり車中で仲良くなった、農協のの子二人と海辺に散歩。さすが20代、テンション高めで楽しんでる。思わず自分もつられ楽しんだ。
海辺を結構歩いて行き、振り返ると遠くの方にユウさん達三人も海辺を歩いていた。
ちょっとその景が羨ましかったけど、コチラも話が弾んでいたので楽しいというか鼻の下がびていた。と思う。
その後、ユウさんとアキさんが夕食の準備を始め自分達もお手伝いし、楽しい宴が始まろうとしていた。
夕が綺麗に見えていた筈だった。
妖しげな風が突然、サッーと這うように吹いたと思ったら綺麗な夕を隠すように厚い雲が覆ってきた。
海辺の天気は変わりやすい事は知っていたが、ここまであっと言う間に変わるとは。
ポツポツと、あまり気にはならない位の雨も降り出した。
ん〜、ここにきての天候悪化ですか!
ただ、ユウさんアキさんは余り気にしてなかった。流石、経験富な お二人。じない。
「やっぱり降ってきたか。」
ユウさん。
「不安定な天気って予報通りだね。」
アキさん。
あの〜お二人さん?天気予報みてたのね!
しっかりと…
その上で決行ですか…そりゃ気にしない筈ですよね?じない筈ですよね?
ユウさんのテント一式は、タープ(日差し、雨よけ)もあるので多の雨は気にせず続行。天気の悪さの為、早めに宴が始まった。
やっぱり楽しい。普段と違うシチュエーション。若めのの子2人加わったメンバー。
まさにワイワイ、ガヤガヤ。暗くなってきて海も見えずただ波音だけの景だったが、それだけで充分だった。
何とか雨は上がり、子チームはロッジへ男チームはテントへ。
夜になり風が冷たくなってきた事と、みなさん結構お酒が進んだ為、早めに寢床へ。
とはいえ寢るには早いので、男同士の語り合い。
子チームも明かりが點いてたのでガールズトークって奴ですか?
朝、まだ日が上がって間もなかったが寒さで目が覚める。やっぱり海の朝は冷える。
ふと見るとユウさんは寢袋にくるまってイビキ。
アキさんは…いない。トイレかな?
テントをし開け外を見る。朝日が眩しいなか、アキさんが見えた。海を見ながら座りコーヒーを飲んでた。その橫にはアキさんにピタっと、くっつく様にカオリさんも座ってコーヒーのカップを抱えていた。
別に會話もわす事無く、2人で海を見ていた。その景が素敵に見え、自分もその場で眺めてた。寒かったので溫かそうなコーヒーが味しそうで、羨ましかった。
やっぱりお似合いだな、あの二人は。
そう思い靜かにテントを閉めた…はずが、
寒さで手が悴んでいたせいか音を出してしまった。
思わず固まってしまった。と、テントを外側から強引に開けようとしたので、そっと自分が開けた。強引に開けようとしたのはカオリさんだった。
カオリさんが…じーっと見つめ、
「トイレ?それとも只の覗き?」
「トイレですよ〜ただ、お邪魔かなと思って。」
「ええそうね、お邪魔です!ほら、早くトイレ行きなさいよ〜」カオリさんが鬱陶しげに言う。
そそくさとテントを出て一応トイレに行く。
戻って來るとアキさんが
「寒いでしょ?コーヒー飲んで溫まる?」
「いいんすか?」遠慮気味に…うっ!カオリさんの視線をじる。
「マコちゃんさ〜今頃、気を使わないでよ。似合わないし。こっちがラブラブじゃないのも、わかってるでしょ。」
カオリさん。何か言い方にトゲあるっす。
朝日の綺麗な海でアキさんへのアプローチ、駄目でしたか?
自分のせいでは無いですよね?
無いですよね?
第5章    終
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