《After-eve》ferment 第8章
真夏の日曜日。ユウさんをはじめ、飲食店をやっている人達が企畫したビアガーデン。しょぼくれてた自分をわざわざってくれて、ありがたい気持ちだった。
どうやら、ユウさんとカオリさんがマイちゃんに自分をう様に頼んだらしい。
どうりで、マイちゃんがし強引にってきた訳だった。早々と出來上がったカオリさんを見たせいなのか、まだ自分の気持ちがスッキリしないせいなのか、あまりビールはすすまなかった。それでもその場は、楽しい時間を過ごせた。
べろべろでフラフラしているカオリさんを何故か自分が送る事に。
田舎の街なので道路を走る車もないおかげで、まさに千鳥足狀態のカオリさんも自分の足で歩いていた。
「今日は、隨分飲んだしピッチも早かったすね!何かあった訳でも無いんでしょ?」
聞こえてるか分からなかったが一応訊いてみた。
「ふふっ。マコちん!わたしはね〜常に々ある訳よ〜。悩み多きオンナなの!わかる?」
しっかり聞こえてたようです。
って、マコちん⁈まだマコの方がいいっす。
「アキさん?」カオリさんの悩みと言ったらこれかな?と思いながら。
「アキ?…アキか〜。秋本か〜。駄目かなわたしじゃ…どう思う?マコっち。」
あれ。ネガティヴ。何かあったかな?
というかマコでいいです。
「カオリさんらしく無いっすね。諦めモードですか?」
「らしくないか〜。マコっぺなら、どうする?上手くいかない仲でも追いかける?」
「うーん、自分は諦めてしまうかな?ヘタレで無しなので…」
マコで、お願いします。マコっぺは嫌!
「真ちゃん好き?ヘタレマコ。」
「まぁ、いいなぁってじだけど歳もね、あるし何かってじには、ならないので…どうっすかね〜?」
ヘタレは付けないで…自分でも承知してるんで…
「歳は関係ないんじゃ無い?それ言ったら、アキさんとわたし一回り違うし。でしょ?無し。」
とうとう、名前すら無いっす。ただの悪口になってますよ!カオリっぺ!
「わたしが言う事じゃないけどさ〜、ん〜
今は、彼作るより仕事に集中したほうがさっ。やらかした訳だし!ぷっ」
「もう、勘弁して下さいよ〜反省してるんすから。勿論仕事は、しっかりやります。」
「ありがとねマコちゃん、送ってくれて!辛い事あったら付き合うから言ってね。」
やっと普通に呼んでくれた。
何か、最後変だったな〜。らしくない。
何とか、カオリさんを送り屆けた。
うーん。やっぱりカオリさんには上手くいってしいな。アキさん!わかってあげて下さい、々あると思うけど。
家に帰ってもカオリさんの言葉が気になっていた。酔ってたせいかな。
それから10日後。お盆の時期。夏休みで実家に帰る。この10日、必死に働いた。自分のミスを取り戻す為では無く、迷を掛けた人、気を遣ってくれた人達の為に。
おかげでより一層、日焼けした姿に親は驚いていた。
16日に戻ってきた。案の定アキさんは居なかった。
スーパーに買いに行ったら、キャンプに一緒に行ったマイちゃんの同僚に會った。
何気なくマイちゃんの事を訊くと、歯切れの悪いじ。詳しく訊くと8月いっぱいで仕事辭めるそうだ。辭めると言うより臨時だったので期間満了。更新も出來るらしいが、しなかったらしい。
呆気に取られてると、同僚は全部話してくれた。どうやら元カレが絡んでもいるらしい。あう〜。道理でっぽくならなかったのかと、改めて思った。二じゃないだけマシか〜と自分をめた。
今になって思うと、前にカオリさんが言ってた事。うーむ、もしかしてカオリさん知っていたのかな?
カオリさんに連絡を取ってみる。
カオリさんは、へぇ〜そうなんだと軽い返し。その軽いじで知っていたんだなと思った。何となくやりきれないじがあり、一人でユウさんの店へ。
お盆も過ぎた事もあり店は靜かだった。
「何も無かったのに、フラれた気分っす。」
「あー農協の子?やめるんだって?」ユウさんがテレビを観ながら言った。
「の人と縁ないなぁ〜」愚癡る自分。
「そのうち出來るよ!彼。こんな田舎でも意外と、いるぞの子。」こっちを見ないユウさん。
ユウさんも知ってたか〜。仕草で分かるようになった。
仕事でやらかして、彼も出來ず。と、言うよりに発展する前にフラれる。けねー。この夏は何だったんだ〜!でも充実は、ある夏だけど。
その2、3日後。仕事終わりにカオリさんが失パーティをしてあげると言い、ユウさんの店に集まる事に。
アキさんも店閉めてから來るはずなのに。
電話しても出ない。片付けが大変なのかなと思い、カオリさんと二人で行ってみた。
店の看板の明かりが點いてる。店の中も明かりが點いてる。店のドアには[close]の札。どうしたんだろ?一応店のドアを開けてみる。
開いた。ただ靜かな店。店をやってる時はジャズが流れてるけど。まるで音がしない。パンを置いているダイニングテーブルは、キレイに何も無い。自宅かな?車はあるし。自宅用の玄関に向かおうと、でも何故か自分は気になり店の奧へ。
やっぱりいないか〜
と思ったら、店の奧の隅で…
アキさんが倒れていた。
えっ!「アキ…さん…?」
聲がちゃんと出せず、ただその場で固まってしまった。
「ちよ…っと…!」
カオリさんがアキさんに飛びつく。
「アキさん?…アキさん!…
何で?なんで?」
アキさんの顔を抱き抱えるカオリさん。
混した自分が、必死に攜帯で救急車を呼ぼうと119番を。混と普段119番なんてかけた事ないので指が震える。聲に出し119番と言いながら救急車を呼んだ。
アキさんは、息はしていてもいていたが意識がハッキリしないじ。苦しそうな表だった。カオリさんはずっと「アキさん!」と呼び続けていた、涙をボロボロ流しながら。救急車が來る間、ユウさんに連絡した。ユウさんは意外にも
「わかった。すぐ行く」とだけ言った。
救急車が來て々処置をし始めた頃に、ユウさんが來た。ユウさんは救急隊員に何かを伝えその後、アキさんは救急車に載せられた。
「俺がついて行くから、マコちゃん悪いけど後で迎えに來てくれる?連絡するから」
ユウさんがそう言って救急車に一緒に乗り込んだ。カオリさんも一緒に行くと言ったがユウさんに斷わられ、自分に「カオリを頼む」と言い救急車は走り出した。
何が、あったのか。アキさんは大丈夫なのか。ユウさんの行から、何か知っているのか…
ただ何も考えられない程パニックだった。
涙を流して取りすカオリさんを抱えながら…
アキさん、大丈夫だよね…アキさん…
第8章     終
6/15発売【書籍化】番外編2本完結「わたしと隣の和菓子さま」(舊「和菓子さま 剣士さま」)
「わたしと隣の和菓子さま」は、アルファポリスさま主催、第三回青春小説大賞の読者賞受賞作品「和菓子さま 剣士さま」を改題した作品です。 2022年6月15日(偶然にも6/16の「和菓子の日」の前日)に、KADOKAWA富士見L文庫さまより刊行されました。書籍版は、戀愛風味を足して大幅に加筆修正を行いました。 書籍発行記念で番外編を2本掲載します。 1本目「青い柿、青い心」(3話完結) 2本目「嵐を呼ぶ水無月」(全7話完結) ♢♢♢ 高三でようやく青春することができた慶子さんと和菓子屋の若旦那(?)との未知との遭遇な物語。 物語は三月から始まり、ひと月ごとの読み切りで進んで行きます。 和菓子に魅せられた女の子の目を通して、季節の和菓子(上生菓子)も出てきます。 また、剣道部での様子や、そこでの仲間とのあれこれも展開していきます。 番外編の主人公は、慶子とその周りの人たちです。 ※2021年4月 「前に進む、鈴木學君の三月」(鈴木學) ※2021年5月 「ハザクラ、ハザクラ、桜餅」(柏木伸二郎 慶子父) ※2021年5月 「餡子嫌いの若鮎」(田中那美 學の実母) ※2021年6月 「青い柿 青い心」(呉田充 學と因縁のある剣道部の先輩) ※2021年6月「嵐を呼ぶ水無月」(慶子の大學生編& 學のミニミニ京都レポート)
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