《After-eve》bake 第6章
12月。師走…何故かこの月は、過ぎるのが早い。走るという漢字がこれ以上ない程、あてはまる月。ただでさえ年末で慌ただしいのに、クリスマスやら冬休みで浮かれる時期。
自分もいつもとはし違う會社の仕事で、年の終わりの月を実する。
今年、お世話になった方への挨拶回りや來年の年明けに向けての準備など。
それに加えて、忘年會。
12月にってから既にクリスマスムードになり、き回っているうち 知らぬ間にクリスマスを迎えようとしていた。
しは、カオリさんと仲良くなれた気がするが、流石に四人で楽しいクリスマスを過ごす事は難しそうだった。
一度ユウさんと話をしたが、今年のクリスマスは店を休み、奧さんと出掛けるらしい。々あったユウさん夫婦。大學生になった息子さんが、仲良くいてしいとの思いで一泊旅行をプレゼントしたそうだ。
クリスマスは、それぞれがんな想いで過ごす事になりそうだった。
靜かなクリスマスイブ。
自分がクリスマスイブに何も予定がない事を知っていた、會社の同僚が飲みにって來た。あまり気乗りしなかったが、その同僚は年明け1月いっぱいで會社を辭める。前からわかっていた事だが、自分がこの街に來てから一緒に仕事をやってきた同僚。実家が酪農をやっていて牛やら馬やら飼っている。その実家を継ぐ事になった。実家は隣町。會えない事は無いが農家、特に生きを飼っている農家は大変な事も知っていたので、付き合う事にした。
クリスマスイブに獨り者同志、楽しむ事にした。クリスマスという事で焼き鳥屋で一杯やり、意外と空いていたスナックのハシゴ。まぁ、いい気晴らしには なった。
冷たい風が吹く中、一人歩いて帰る。
たまたま帰り道にアキさんの店[After -eve ]が近くにあった。道路を一本挾んだ所だった…が、その位置からでも見覚えのある赤い車が見えた。
ライトを點けたままで。
目立たない様、そっと近づく。
お店のり口で、アキさんとカオリさんが何やら…立ち話をしていた。
あまり近づかなかったので、流石に二人の表や聲は、わからなかった。
ただ前の様なじには見えなかった。
カオリさんが泣いてるじも無く、割と普通に會話してる雰囲気。
もう夜も大分更けてきて気溫も下がりお酒を飲んだ自分でさえ、震いするほど寒かったが二人は何事も無いじで話をしていた。
と…。
アキさんがカオリさんを抱きしめた。
驚いた自分。
別に嫉妬した訳じゃない。
アキさんのじからカオリさんをけれる事は、なさそうだったのに…
アキさんの方からカオリさんを抱きしめた事に驚いた。
カオリさんにお願いされたのかな?
でもカオリさんの仕草から、そうは見えなかった。
カオリさんとアキさんが抱き合ったまま…。
自分は、そっとその場を後にした。
抱き合ったまま、かない二人を見ていると正直…嫉妬する自分も…
んな想いがある自分ののだが、その時は何も考える事は、やめた。
クリスマスイブの夜。私(カオリ)は、迷っていた。吹っ切るはずが…マコと話をしたせいで…
もう一度だけアキさんに気持ちを伝えたい。それでもダメなら忘れようと。
クリスマスイブの日に、言うべき事?
でも正直今年のクリスマスは、何も無い普通の日と同じ。散々、迷った挙句アキさんに會いに行った。
もう、あと一時間位でイブも終わる時間に…。
こんな時間なのに店の中に明かりが、し付いていた。窓越しにアキさんが、忙しなくいていた。車のライトを點けたままだったので、その燈りにアキさんが気付き外に出て來た。
「ごめんなさい。こんな夜に。」
「大丈夫だよ。々やる事あったから」
「時間とらせないから…やっぱり私じゃダメ?これが最後、だから…。」
一度だけ、頷いたアキさん。
「待っていたい…これは私の意思。アキさんには関係ない」
「うーん。そう言われると何も言えない」
困った顔のアキさん。
「マコがね…、私の事…アレなんだけど、私は斷った。でもマコは私の事、見続けて気に掛けてくれてる。だから私もアキさんの事、見続ける。私はワガママで自分勝手だから…アキさんが何と言おうと…。」
「まだクリスマスイブだよね?過ぎたかな?まっいいか。メリークリスマス」
そうアキさんが言って…
私を抱きしめた。
聲が出なかった。私の方から抱きつく事は、今迄あったけどアキさんからは初めてだった。
涙が…出てきた。嬉しいのに。
私も思いっきり抱きしめた。コートを著ているのにアキさんの鼓をじる程、強く強く抱きしめた。
何故、アキさんが突然抱きしめたのかは関係ない。私の気持ちに応えた訳じゃ…それでもよかった。一瞬だけでも、あんなに遠くじてたアキさんに近づけた。
たとえこれが最初で最後でも…
私は、自分の想いを全て伝え 後は、もう私がするべき事は一つだけ…
『待ってます。アキさん。』
雪も降らないクリスマスイブ。
冷たい風が吹いているクリスマスイブ。
でも、おかげで澄んだ夜空に星が輝いて…そして…
イブが終わりクリスマスを迎えた。
第6章    終
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