《歩くだけでレベルアップ!~駄神と一緒に異世界旅行~》第267歩目 神のマネージャー!

前回までのあらすじ

歩はいつも小賢しーよねー┐(´ー`)┌

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長き戦いも無事終わり、遂にポセイドン様に勝利することができた。

本當に、本當に長かった。

しかし、ここからはずっと俺のターンだ!

「それで、筋弟ブラーザは何がみなのだ?」

「付き人の、付き人のランクアップをお願いしましゅ!」

おっと。嬉しさのあまり噛んでしまった。

「お願いしましゅ、だってー! あーははははは( ´∀` )」

「ふッ」

なんだろう。全く怒る気になれない。

今の俺には、アテナの耳障りな笑い聲すらもとてもおしくじる。

なんだか悟りを開けたような清々しさ。

これは......もしや、仏の歩さんが誕しちゃったんじゃない!?

「アテナや、どんどん笑うがえぇ。笑う門には福が───いや、神様が來るからな」

「なにいってんのー? きもちわるーr(・ω・`;)」

「ご褒です。ありがたやー、ありがたやー」

「ほんとーにきもちわるーい(´;ω;`)」

今や仏と心を通わせた俺には、目の前のアテナが幸運の神様としか思えない。

故にいくら罵られようと、いくら気味悪がられようと、手を合わせざるを得なかった。

「ナンマイダー」

「こらー! それ、死んでるでしょーヽ(`Д´#)ノ」

■■■■■

俺は相當気分が良いらしい。貴重な時間をアテナなんぞと戯れてしまった。

さて、どうしようもない駄神とじゃれ合うのはこれぐらいにして、早速本題に移ろう。

俺は、再度『付き人のランクアップ』をお願い奉る。

「本當にそんなもので良いのか、筋弟ブラーザ」

「はい。そんなもので良いんです。そんなものが嬉しいんです」

ものの価値観はそれぞれ異なる。

ポセイドン様には『そんなもの』であっても、俺にとっては『そんなもの』ではないのだ。

「まぁ良かろう、その願いを葉えようぞ」

「っしゃあ! ありがとうございます!」

「小妹リトール・シスターよ、良いな?」

「んー。いいよー(・ω・´*)」

「ん?」

、何の確認を?

そもそも、アテナなんぞに確認を取る必要は?

「なぜ、アテナに確認をされたのですか?」

「ワシの権限で神位を上げるのは訳がない。だがな、婚約者であっても筋弟ブラーザは小妹リトール・シスターの部下のようなもの。一応、上司への確認は必要であろう? この後、ワシも上司ではないが薄小妹スモール・シスターに報告するぞ」

「なるほど。報連相は大切ですもんね......って、神位ってなに!?」

この際、俺がアテナの部下うんぬんの件はいいとしよう。

ただ、神位とかいう何やら穏やかならぬ言葉が聞こえたような......。

「なんだ? 教えておらんかったのか?」

「聞いていないぞ!?」

全ての視線がアテナに集まるも、こいつは至ってキョトン顔。

「教えるひつよーあるー? ふつー、最高神わたしに仕える者が無位無とかありえないでしょー(。´・ω・)?」

「ぬ? それもそうだな」

「え? それで納得しちゃうんですか?」

貴人には、それに相応しい品位と行、地位が求められる。

それは貴人に仕える者もまた然りだとか......そんなの知らんがなッ!

そういう大事なことはちゃんと教えてしい。

とはいえ、教えられたところで何かが変わるものではないけれど。

きっと「ふーん。どうせ旅行中の間だけだろ?」と、軽く流していたようにも思う。

「じゃー、べつにいいじゃーん(´・ω・`)」

「良かねえよ! 心の準備とか諸々あるんだよ!」

「ひつよーなしヽ(o・`3・o)ノ」

「お前が決めんな! というか、アテナはともかく、ニケさんはなぜ教えてくれなかったんだ?」

「だからー、ひつよーがなかったからでしょーr(・ω・`;)」

「え?」

付き人は臨時の神位。

それは一代限りの『竜殺し』と同じようなもの。

故に、付き人の位は名ばかりの名譽職のようなものなんだとか。

「きゅーりょーもでないしねー。どうー? ひつよーあるー(。´・ω・)?」

なるほど。アテナの言いたいことが分かった気がする。

俺とアテナのこと以外は効率を最優先する、あのニケさんのことだ。

そんな有るような無いような位のことをいちいち話す訳がないということか。

「そんな訳でおめでとー、歩君! 君は今日から『マネージャー』だ(`・ω・´)」

「お前は誰だよ!?......あぁ、もう! どこから突っ込んだらいいか分かんねえ!」

ともかく、今日から俺はアテナの『マネージャー』になったらしい。

■■■■■

どうやら『マネージャー』になったからといって、仕事が増える訳ではないらしい。

それはそうか。名譽職で無給なのに、これで仕事だけが増えたら堪ったものではない。

「むきゅー? いやいやいやー。どんな願いも一つだけ葉えてあげる約束じゃーん( ´∀` )」

「はぁ!? あれがそうだったの!? 割に合わな過ぎだろ!」

神界の給與系に異議あり!

労働者の権利を駆使して労働組合に訴えてやる!!

「えー。ニケじゃー、割にあわないー(。´・ω・)?」

「ぐぅ!?」

この駄神、痛いところを突きやがる。

仮にその話が本當なら、割に合わないどころではない。

俺の一生───いや、消滅するその日までタダ働きしても尚足りないぐらいだ。

ニケさんとは、俺にとってそれだけの価値がある神様なのだから。

(......待てよ? ニケさんの件は、アテナの旅行に付き添うことに対する褒だったはずでは?)

どうにもこうにも辻褄が合わない。

なんだかいいように、アテナにからかわれているような気がしてならない。

「うーそだよーん! 歩はからかいがいあってたーのしー! あーははははは( ´∀` )」

「ッ! このくそ駄神が!!」

「うむ。仲良きことは善きことかな。小妹リトール・シスターと筋弟ブラーザの結婚生活みらいは明るいな」

「なんでそうなります!? まさか目も筋で出來ているんじゃないですよね!?」

「ぬ? 筋で鍛えられぬ場所などないわ! 筋こそ至高!」

「ちがうよー! お菓子が至高だからねー(`・ω・´) 」

「お前らの與太話なんてどうでもいいわ! はよ、報酬を寄越さんかい!」

ウザい神に、筋バカ。

確かに仰る通り、俺の異世界生活はお先真っ暗なようだ。

そんなどうでもいい時間をゆるやかに過ごしていくに───。

「何萬年ひさしぶりに親族と楽しい時間を過ごせた。謝しよう」

いよいよ、ポセイドン様とお別れの時間がやってきた。

意識が遠退いていく覚というか、どこか夢見心地な不思議な覚。

そう、今目にしているもの全てが幻の、夢の中の出來事だと思わせる幸せなもの。

これは強制的に神の間を移させられる不快な覚とは異なる、地上へと戻るサイン。

「『付き人』と『ウォーキング』のランクアップ、本當にありがとうございました」

「そういう約束だったからな。ワシとしては、本當にそんなもので良かったのかどうか分からぬが」

「いえいえ。非常に助かりましたよ」

「そうか。ならば良い。小妹リトール・シスターに筋弟ブラーザよ、今後はいつでも気軽に訪れよ。歓迎しよう。まぁ、筋弟ブラーザの場合は生きておったらの話だがな。ガーッハッハッハ!」

「縁起でもないこと言わないでくれます!?」

いや、本當にその通りなんですけどね!?

神であるアテナと違って、俺はただの人間ですし。

俺は苦笑しつつも、ポセイドン様と固く握手をわした。

「......」

「筋弟ブラーザ、どうした?」

なんだか、しだけ名殘惜しい。

ポセイドン様は最初から最後まで、人間でしかない俺を本當の弟だと思って接してくれた。

たとえ、それが『妹アテナの婚約者だから』という理由があったとしてもだ。

俺は一人っ子だから兄弟のことはよく分からないが、仮に兄貴がいたとしたらこんなじなのだろうか。

(兄弟って......なんか良いな)

だからこそ、ポセイドン様に改めて謝したい。

「義兄上、本當にありがとうございます」

相手をするのはとても疲れてしまったが、義兄あにとしてはとても良い神様だった。筋バカなだけで。

なくとも、今まで出會った多くの神々と比較すると、まともで良心的な神様なのは間違いない。筋バカなだけで。

「ぬ? そう改まれると、なんだか照れるのぅ。ガーッハッハッハ!」

し気恥ずかしげに笑うポセイドン様はとても印象的だ。

そうだな。背景は夕が沈み行く浜辺なんかがとても似合いそう。

「───! ───! ───!」

「......」

そして、そんな俺とポセイドン様の(男と男の)やりとりを見て、まるで「脳メモリーに保存しなくちゃ!」とでも言わんばかりに、瞳を爛々と輝かせ鼻息荒くマッスルポーズをしているメドゥーサ様も別の意味で印象的である。......そ、そうだな。柱からこっそりとこちらを窺っているシーンなんかが似合うんじゃないかな?

更にはこいつも加わってきて───。

「ポセイドンお兄ちゃん、顔まっかー! エ○モみたーい! あーははははは( ´∀` )」

「......」

「......」

いや、本當、陣あんたらのせいで別れの挨拶が臺無しだよ!

何はともあれ、無事『付き人』と『ウォーキング』のランクアップを果たし、地上へと戻ったのだった。

(十連ガチャの果)

①アルテミスの一日降臨権

②エリスの○○○○

③ニケとの六日間デート権

④付き人とウォーキングのランクアップ

⑤ポセイドン夫妻からの婚約祝い

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『アテナ』 レベル:3 危険度:極小

種族:

年齢:ーーー

別:♀

職業:

稱號:智慧の

力:50

魔力:50

筋力:50

耐久:50

敏捷:50

裝備:殺戮の斧

神ポイント:1,185,090【±0】

【一言】やーっとコンちゃんにあえるー( ´∀` )

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アユムの所持金:253,452,200ルクア【±0】

冒険者のランク:SS(クリア回數:40回)

このお話の歩數:約500歩

ここまでの歩數:約196,137,200歩

アユムの旅行年:76ヶ月+27日

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『アユム・マイニチ』 レベル:39610【↑19805】

種族:人間

年齢:26

別:♂

職業:凡人

稱號:神のマネージャー/竜殺しドラゴンスレイヤー/青い彗星ダークルーラー卿

所有:ヘリオドール/ねこみ/ねここ/インカローズ・ユリ他43人

力:39620(+39610)【↑19805】

魔力:39610(+39610)【↑19805】

筋力:39615(+39610)【↑19805】

耐久:39615(+39610)【↑19805】

敏捷:42070(+42010)【↑19805】

裝備:竜墜の剣ドラゴンキラー (敏捷+2400)

神剣デュランダル (???)

魔神槍ゲイ・ヴォルグ (力&魔力+20000、『青い彗星ダークルーラー卿』化)

技能:言語理解/ステータス/詠唱省略

Lv.1:初級魔法/初級闇魔法

Lv.2:浄化魔法

Lv.3:鑑定/剣//槍/索敵/知/隠

偽造/捜索/吸収/治癒魔法/共有

初級火魔法/初級水魔法/初級風魔法

初級土魔法/ 理耐/魔法耐

狀態異常耐

Lv.4:初級風魔法 (※『竜墜の剣』裝備時のみ)

Lv.5:??? (※『神剣デュランダル』裝備時のみ)

共有:アイテムボックスLv.3

パーティー編Lv.3

ダンジョンマップLv.3

検査Lv.3

造形魔法Lv.3

奴隷契約Lv.3

待機:申請魔法Lv.3

ワールドマップLv.3

マッピングLv.3

加護:『ウォーキング2』 Lv.39610 16560(+8280)/39610

『NTR』 Lv.35000 7430(+3715)/35001

『不協和音』 Lv.27462 20968(+10484)/27463

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後書き

今日のひとこま

~ポセイドン夫妻からの婚約祝い~

「二つ目の願いもそんなもので良いのか?」

「はい。『ウォーキング』のランクアップでお願いします」

「ふむ。まぁ、それがみならば葉えよう」

「ありがとうございます!」

「それにしても、ウォーキングか。効果はあるのか?」

「ポセイドン様が期待されているほどの効果はありませんよ。あくまで趣味の範囲、健康に良いだけですから。人間の間では割とメジャーなんです」

「そうか。筋弟ブラーザは───人間は変わっておるのぅ。鍛練にすれば良いものを」

「まぁ、継続することが重要ですからね」

「うむ。その通りだ。継続と言えば......」

「なんでしょう?」

「引き続き、小妹リトール・シスターのことをよろしく頼む。仲良くな」

「オ、オマカセクダサイ......HAHAHA」

「とはいえ、筋弟ブラーザばかりに押し付けるのも良くないな。......せっかくだ。妻よ、あれを頼めるか?」

「......(コクリ)」

「あれ、とは?」

「ワシと妻からの婚約祝いだ。け取れい」

「こ、婚約祝い!?(......やっべ!? 退路を絶たれたじ!?)......って、おぉ!?」

じたか? 先程筋弟ブラーザの加護をランクアップした訳だが、特別にランクアップ後の力に合わせておいたぞ」

「マ、マジですか!? アテナ、どうなんだ!? 俺は神界では確認できないから代わりに見てくれ!」

「そだねー。ポセイドンお兄ちゃんの言う通りだよー(・ω・´*)」

「うぉぉおおお! ポセイドン様! メドゥーサ様! ありがとうございます!!」

「うむ。喜んでくれて何よりだ」

「(´・ω・`)」

「ん? アテナ、どうした?」

「なんでもなーいヽ(o・`3・o)ノ」

「なんなんだよ、一。アテナも一緒に喜んでくれたっていいだろ、全く」

「伝えぬか......いや、筋弟ブラーザの健闘を祈る」

「......ガンバッテ」

「!!?」

メドゥーサ様がしゃべった、だと!?

というか、俺は何を頑張れば良いんだ?

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