ゴミ屋敷ってあちこちにあるよね？実は俺もゴミ屋敷の住人の一人だったんだ。

俺の場合、きっかけはひとつの大ゴミ。

その大ゴミの上に、集めてきたゴミをどんどん積み上げていったんだ。

周囲の人が不審に思い騒ぎ出したのが、ゴミを集め始めて２ヶ月ぐらいかな？

その頃にはもう部屋は一面ゴミで埋まってて、手の付けようがないくらいだった。

そのうち俺の部屋は猛烈な悪臭を放ちだした。

當然誰も近寄ってくる人はいない。

近くの住人の間では、借金まみれで自暴自棄になってるだの、

奧さんに逃げられておかしくなっただの、好き放題言われているようだ。

そんな俺にある日、事件が起きる。

俺の家が火事になったのだ。

幸い俺は外出してたから無事だったけど、ゴミだらけの家はもう跡形もない。

まあ俺は嫌われ者だし、誰かが放火したんだろうな。

しょうがない。自業自得だ。

いや、むしろ、都合がいい。

これからは一人で第二の人生を歩んでいこう。

もちろん、もうゴミなんか集める気もないし、必要もない。

（↓解説はこのまま下にスクロール↓）

――――――――――――――――――――

解説

――――――――――――――――――――

この男は、もともとは夫婦で二人暮らしをしていた。

しかし男は些細なことで妻を殺してしまう。

死の隠し場所に困った男は、ゴミでカモフラージュすることを思いつく。

この家はゴミ屋敷だというイメージをつけてしまえば、死の存在もにおいもごまかせるし、妻がいなくなったことも想をつかされたということにできる。

その死が放火によって家もろとも燃えてくれたため、男はもうゴミを集める必要はなくなったんだよ。