《遙か夢こうのデウス・エクス・マキナ》第七章 第二話 濡れの狼
ウーフーに覆いかぶさられているためきが取れない、そんな中ウーフーの開かれた口が迫ってくる。何か使えるものはないか急いで思案する、そんな時イゼが考え付いたのが追加裝甲のパージ方法を使ったものである。は試しだ、ウーフーの迫ってくる口を十分に引き付けて。
「顔面裝甲、パージ!」
この追加裝甲は発反応裝甲を使用しておりそれが何重にも折り重なった狀態で裝甲を形している、今回その顔面裝甲部分の発を故意的に発させることにより勢いよく分離することによって裝甲そのものを武とする方法である。
勢いよく飛び出した裝甲は大きく口を開けたウーフーの顔面に當たり大きく仰け反らせる。その瞬間拘束が緩んだ隙を狙い出し距離をとる、マキナはショックガンを破壊されてしまったためお互い得意な近距離格闘戦を繰り広げなければならない。一応中距離用にパイルバンカーがあるもののほぼ近距離用なのは間違いないためリーチによる有利はめないだろう。
先ほどのように抑え込まれると中々出することができない、ならばそのような隙を與えなければいい、そう考えたイゼは短剣を構えじりじりとウーフーに近寄る。しずつ近寄ってくるマキナに対してウーフーはすぐさま飛びかかり再び喰いつかんと迫ってくる、それに対してマキナをスライディングさせウーフーの下を通過。
「よっし!」
そのまま後ろから短剣による攻撃をそう思い飛びかかるも、急にウーフーが屈みこみ次の瞬間背中の一部がハッチのように開き小型のミサイルが飛び出してきたのである。避ける暇もなくマキナはミサイル群の集中砲火を浴びてしまう。
発による煙が晴れ視界も回復する、被害狀況としては追加裝甲の第2層部分まで使ってしまったものの一応本にはほとんどダメージはない。あんな隠し玉があるだなんて思いもしていなかった。
「くそぅ…」
しかし休む暇はない、そういわんばかりにウーフーによる追撃が始まる。鋭い爪で一撃、二撃と攻撃をしてくる。爪による攻撃はなんとか盾で防いだものの傷は淺いが表面をえぐるかのような傷跡が生まれている、そう何度も攻撃はけきれないだろう。
再びウーフーによる攻撃が始まる、爪だけの攻撃だけでなく蹴りの攻撃もれてきておりそれを俊敏なきで四方八方から攻撃を行ってくる。ウーフーのきに翻弄され防戦一方となるマキナ、観客から見ても純平が有利なのは間違いないだろう。
「………」
その様子を控室から見守るが一人、楓である。防戦一方のマキナを見て昨日の格納庫でのことを思い出していた。
「イゼちゃんいい?今回初めて使う追加裝甲、これは確かに便利なんだけど如何せんどうしても機兵の代名詞でもある機力を落としてしまうの。だからもし邪魔だと思ったのならすぐさま切り離して使うことをお勧めするよ」
「了解!」
という話はしていたものの中々追加裝甲を外す様子がない、顔の追加裝甲を外していたところは見たが何か不合があったのだろうか。それともまだ追加裝甲は必要だと考えているのか、どちらにせよ楓はここから見守るしかないのである。
すると楓の持つ通信端末に通信がる、誰かと思うと相手は純平だった。
「あんた、何してるの!?今対戦中でしょ?」
「楓…僕は…君のことが本気で好きなんだ、もし優勝したらもう一度考え直してくれないだろうか」
「分かったから、さっさと試合に集中しろ!」
通信が切れ控室に靜寂が訪れる。本當にあのバカは、そう思う楓であった。
「負けるかあああぁぁぁ!」
鋭い爪を振り下ろすウーフーに対してその攻撃を組み合う形でけ止めるマキナ、両者腕と腕をがっちりとつかみ合い離す気はなさそうだ。もちろんそのような狀況に持っていけば膂力が上であるマキナのほうが有利であり徐々に徐々にマキナが押していく形でウーフーに詰め寄っていく。
「ふんっ!」
スラスターの出力を全開にしさらに押しよりそのまま壁に向かって全力で押す、ウーフーはその力に耐えきれず足が浮きマキナに押されすごい速度で壁へと接近し。ものすごい音を立てて壁へと激突したのであった、ようやく反撃の隙ができたと思い組み合い接近した狀態から離れてパイルバンカーを打ち出そうと片手を話した次の瞬間。
瞬時に首元までウーフーの腕がびておりがっちりと首を握り絞めつけられていた。
「なっ!?」
壁からのっそりと出てきたウーフーはマキナの腰部分そこに膝を當ててきた、何かと思った次の瞬間。
ガクンと機が揺れまるでドリルを當て続けられているような音がガリガリとする、絞められた首を何とかかしつつ下を確認すると。ウーフーの膝から杭が飛び出してきていた、恐らく出式ではなく突出式のパイルバンカーだろうことが分かった。
しばらくの間もがくも何度も何度も同じ個所に膝蹴りを喰らわせられる、頭の中でこれ以上はやばいという覚がよぎると同時に前面パネルに警告文が表示される。どうすればこの狀況から抜け出せるか頭をフル回転させる、今空いている手は…パイルバンカーが裝著されている腕。これなら、そう考えたイゼはさっそく行に移す。
首をつかんでいる腕をがんがんとたたき苦しんでいる演技をする、するとさらに握り絞めつける力が強まり爪が軽く食い込むまで來た。
「今、発!」
パイルバンカー出用固定アームがウーフーの腕をがっちりと摑み杭が出される、ガシュンと音ともにメキメキとウーフーの腕裝甲を貫き貫通する。杭はウーフーの腕の力部をしっかりと貫いたらしく絞めつけていた腕が緩む、急いでウーフーを摑んでいたもう片方の手を放しすぐさまその場から離する。
危なかった、これ以上摑まれていたら首をへし折られている所だった。すぐさま勢を整えウーフーのほうを見る。
「………」
だらんとぶら下がった腕を一瞥したウーフーは刺さった杭を抜き天を見據え、のもよだつほどの遠吠えを行う。遠吠えと同時に赤いがウーフーの全かられ出すのであった。
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