《遙か夢こうのデウス・エクス・マキナ》第七章 第三話 告白と黒白に決著を

「本気モードかな…?だったら私も本気を出すからね!パージ!」

追加裝甲を完全にぎ捨てマキナ本來の姿となる。の節々から赤いをほとばしらせるウーフー、淡い蒼いを帯びるマキナ。今、決勝戦の決著がつこうとしている。

赤いの尾を引きながら接近するウーフー、その素早さは今までの比ではなくより洗練され鋭いものとなっていた。マキナもそれに負けじとスラスターを駆させ相対する。

最初にいたのはウーフー、その赤くる鋭い爪を接近しながら振り下ろしマキナの裝甲を引き裂かんとする。その攻撃をマキナは裝著している盾ではじくように防ぎ後退しながら対応する。

その際センサーに異様な熱反応を確認する。その正はウーフーから発しているあの赤いだった。あれは恐らく機の熱量が異様に高まり急速に排熱を行うために裝甲同士に隙間ができ、そこかられ出したが赤く見えるのだ。その際に発する熱を探知したのだろう。

「ひえぇ、熱そう」

ウーフーの片手は杭で潰しているためウーフーの猛攻は先ほどのものより多落ち著いてはいるもののそれでも一撃一撃が重く素早い。反撃として短剣で攻撃するもすべて弾かれてしまい中々攻撃が通らない。

そうしていると急にウーフーが距離をとってくる、何事かと構えるとウーフーはその場で屈みこむ。この行は見たことがある、ミサイルによる攻撃だ。だが今のマキナにはミサイルを打ち落とすような武は裝備していない、どうするか考えているにミサイルは発される。

ミサイル群の集中砲火をまたけてしまうのかそう思っていると視界の遙か後方にとあるものがちらりと見える、マキナは急いでそれに向かって走り出す。そのマキナを追隨するようにミサイルがぐんぐんと距離をめてくるが、脇目も降らずマキナをそれに向かって走らせる。

ミサイルがもうしで衝突するそのタイミングでマキナはそれがあるところに到著、マキナが目指していたものそれは。

ぎ捨てた追加裝甲だった、追加裝甲を両手に持ちミサイル群に向かい合う。そしてミサイルが著弾次から次へとミサイルが降ってくる、すべてを防ぎきることはできなかったもののほとんどを防ぐことができたため被害は軽微である。

目の前に持ってきていた追加裝甲を投げ捨てると視界に映ったのは飛びかかってくるウーフーの姿であった。次は押し倒されまいと全力で向かい打つ、相手は片手だ。いくら本気モードだからと言って負けるわけがない、そう高を括っているのは間違いであった。

片手であったとしてもその力は軽く押されるほどであった、がそれでもマキナが負けるだなんてイゼは微塵も思っていなかった。

スラスターを全力で駆させ己の膂力を出し切らんと言わんばかりの力でウーフーを摑み、投げる。吹っ飛ばされるウーフーを追いながら短剣を裝備、ウーフーの顔面目掛けて短剣を振り下ろす。短剣は見事ツインアイの片方を破壊し深々と突き刺さった。

「よっし!」

すぐさま短剣を引き抜きとどめを刺そうとした次の瞬間、ゴリっと何かがえぐれる音がした。何が起こったのかすぐには判斷できなかったが、短剣を回収するのをあきらめ一旦引いた後機狀況を確認するとどうなっているのかがはっきりと分かった。

マキナの機正面に大きな3本線の傷跡が抉るように生まれていたのだ。もちろんその攻撃をしてきたのはウーフー以外にはいない、ウーフーは片目に刺さった短剣を後方に投げ捨て突進を行ってくる。

「マキナをこんなに傷つけて!許さないぞおおおぉぉぉ!」

ウーフーに負けじとマキナを突進させるイゼ、両者盛大にぶつかりそのまま組み合う狀況となる。ガコンと音とともにウーフーの口が大きく開きこちらの頭部を喰らわんと近づけてくる、それに対してイゼはパイルバンカーを使い迎え撃つ。

出された杭の1本目はウーフーの口によってかみ砕かれる、次にウーフーによる足払いによりマキナが倒れこんでしまうそのまま噛みつこうとしたウーフーだが倒れこんだ姿勢の狀態が悪くマキナ本來の肩のアーマーをかみ砕くまでだった。

マキナは勢を整えなおそうとしたウーフーの顔面を毆りつけそのままパイルバンカーを出、その出された杭は。

ウーフーの頭部を貫いたのであった。

大量の蒸気を上げウーフーが完全に停止する。

「ゆっ、優勝者は!期待のルーキー、イゼ選手だあああぁぁぁ!!」

コロシアムには靜寂が訪れた數秒後割れんばかりの歓聲がコロシアム外にも響き渡るのであった。

ピピピっと電子音がしたとともに前面のパネルに順平の顔が映し出される。

「いやはや私の負けだよ…いやぁ中々いいところまではいったんだけどなぁ、これじゃあ告白もなしだね…」

顔を手で覆い天を見上げている、悔しそうな聲が顔を覆っていてもわかってくる。

「順平さんも強かったけどね、ま!マキナと私のほうが強いのは當たり前だけど」

「あはは…」

順平は軽く笑った後急に真剣な顔をしてイゼのほうを見つめる。

「イゼちゃんはこれから先も楓と旅をするのかい?」

「うん、そうだよ?」

「…イゼちゃん」

「…何?」

順平は軽く微笑んで、こう言うのであった。

「これから先も楓のことを頼んだよ」

「もちろん!」

元気のいい返事をしたイゼはピースサインを畫面先の純平に向けて笑うのであった。

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