《とろけるような、キスをして。》新たな選択肢(2)
「そうだ。ちゃんと四ノ宮先生にも報告しとけよ?」
「あ、そうだった。晴姉ちゃんに連絡するって言われてたんだ」
おを咀嚼しながらスマートフォンを取り出すと、案の定晴姉ちゃんからメッセージが一件と大量の寫真や畫が送られてきていた。
その寫真は、今日先生と一緒に撮った振り袖姿のツーショット。それと晴姉ちゃんとのツーショットだった。
「みゃーこ、俺との寫真送って」
「え?晴姉ちゃんから直接送られてきてないの?」
「うん。來てない」
「もー……じゃあ連絡先教えて」
「……よし!四ノ宮先生に謝しないと」
「え?何?」
「なんでもなーい」
またボソッと何かを言っていたような気がするけれど、先生が嬉しそうにスマートフォンを見つめて送った寫真を眺めているから気にしないことにした。言わないってことは、大して重要じゃないってことだろうし。
「先生、晴姉ちゃんにちょっと電話してもいい?」
「うん。もちろん」
「ありがと」
晴姉ちゃんの番號を選んでスマートフォンを耳に當てる。
數回コール音が鳴って、途切れた。
『もしもし?也子からの電話なんて珍しいじゃん』
「晴姉ちゃん、今大丈夫?」
『うん。大丈夫だよ』
「さっきは寫真ありがとう。先生にも送っておいた」
『え?深山先生と連絡先換したの?』
「うん。今一緒にいるんだけど、寫真送れってうるさいから」
目の前で"うるさいは余計だ"と笑っている先生を橫目に見ていると、
『え!一緒にいるの!?本當!?ちょっと深山先生に代わって!』
と晴姉ちゃんがぶように言う。
「先生、代わってだって」
「俺に?」
頷いて先生にスマートフォンを渡すと、二人は電話越しに喋り始めた。
時折先生が晴姉ちゃんにお禮を言ったり"うるさいうるさい"と言っていたり、どうやら會話は盛り上がっている様子。
全く容のわからない聲を聞き流しながら、私は焼けたおを先生のお皿にれつつハイボールを飲む。
五分ほどで返ってきたスマートフォンをけ取り、
「もしもし」
と電話に出ると
『也子、深山先生にも定期的に連絡してあげてね。ずっと也子のこと心配してたんだから』
と、いかに先生が私のことを心配していたかを喋り出す。
どうやら晴姉ちゃんも二次會の途中のようで、たっぷりのお酒を飲んでいるようだ。
酔うといつも以上に饒舌になる晴姉ちゃんに、これ以上真剣な話は出來そうにないと思い、適當なタイミングで電話を切った。
「ごめんね先生。晴姉ちゃん大分酔ってたみたい」
「そうみたいだな。話したいことは話せた?」
「ううん。あそこまで酔ってたら多分明日には何も覚えてないだろうから、また改めて電話するよ」
「そっか。それがいいな」
焼は先生が言っていた通り、とびきり味しいおだった。
會社の飲み會はただ苦痛なだけだけど、先生と二人でのこの時間はとても楽しい。
「先生、ありがと」
「ん?何が」
「今日、先生のおかげですごく楽しかった。先生にまた會えて良かった」
「……みゃーこ」
私もお酒を飲み過ぎてしまったのだろうか。
普段、こんな改まって人にお禮を言うことなどないんだけど。
先生は照れてしまったのか、なんだか顔が赤い気がする。
「照れてる?」
「照れてない!」
「うそでしょ、顔赤いよ」
「えっ」
ペタペタとってから仰ぐように手をかす先生を見て、小さく吹き出すように笑ってしまう。
先生も最初は笑うなと言っていたものの、次第に面白くなってしまったのか、しばらく二人で笑いが止まらなかった。
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