《とろけるような、キスをして。》l’automne(2)
「んで?修斗とどんな話したの?」
大和さんは私がホットチョコレートを飲むのを見ながら、ニヤニヤして聞いてくる。
雛乃さんも常連さんの會計を終わらせるとこちらに來た。
私が東京での孤獨な生活に疲れてしまったこと。帰って來たいと思っていた矢先の晴姉ちゃんの結婚式。そこで先生と再會したこと。
順を追って説明していると、二人は驚いて顔を見合わせたりニヤニヤしたり。小さく笑い出したりと表の変化が忙しい。
「そういえばみゃーこちゃんは四ノ宮先生の親戚だったっけ」
「はい。従姉妹です。晴姉ちゃんもよくここに來てましたよね?」
「うん。いつも修斗が四ノ宮先生について來てさ、みゃーこちゃんのことよく聞いてたよ」
「……私の?」
「うん。修斗、ずっとみゃーこちゃんのこと心配してたからな。近況が知りたくて仕方なかったんだと思う」
大和さんは懐かしむように雛乃さんと目を合わせる。
今思うとストーカーに近かったな、なんて笑っている。
「最近それも無くなって修斗の機嫌がいいなってずっと思ってたけど。そっか。みゃーこちゃんと再會できたからか」
「それはあの機嫌の良さも納得ね」
「先生ってそんなに最近機嫌良いんですか?」
「そりゃあもう。一目でわかるほどに浮かれてるよ」
高らかに笑う大和さんも楽しそうだ。
サンドウィッチを食べながら二人の近況も聞く。
私がバイトを辭めた後、數人大學生を雇ったものの、卒業と同時にバイトも辭めてしまい、今は特に誰も雇わずに二人でお店を切り盛りしているらしい。
「みゃーこちゃんが働いてた頃が懐かしいわ。私たちも初めてアルバイトの子を雇ったから、てんやわんやでたくさん迷かけちゃった」
「え、私が初めてのバイトだったんですか?」
「うん。だからお給料のこととか、いろいろ勝手がわからなくて困ってたの」
「全然気付かなかったです。まぁ、私もここが働くの初めてだったから、よく分かってなかったってのもありますけど」
「ふふっ、あの頃のみゃーこちゃん、本當に初々しくて可かったもんね」
「そんなことないですよ。ただの世間知らずだっただけです」
二人と久しぶりに再會したこともあり、會話が弾んで思っていたよりも話し込んでしまった。プリンも食べ終わり、食後に殘っているホットチョコレートをゆっくりと飲む。
まぁ、話し込むというよりは二人が先生との話をもっと聞きたがっているだけなのだが。
二人からの圧にたじたじになっていると、ちょうどタイミングを見計らったかのように著信があった。
「……あ、先生だ。……もしもし?」
『みゃーこ?今どこ?』
「あぁ、ごめん。今ね、大和さんと雛乃さんのところにいるよ」
告げると、すぐにここに向かうそう。
「今先生來るみたいです」
まだ來ていないのに、大和さんは先生の分もコーヒーを用意し始めた。
「あいつに激勵の意味を込めてサービスしないとな」
何の激勵なのかを聞こうとした時、カフェのドアが開いて先生が顔を出した。
「あ、先生、お疲れ」
「おー。実家じゃなかったんだ?」
「お晝、自分の分用意するの忘れちゃって。久しぶりに大和さんと雛乃さんにも挨拶したくて」
「そっか。……大和、ブレンド一つ」
「はいよ。もうできてるよ」
「さすが」
私の隣に腰掛けた先生は、大和さんからコーヒーをけ取って飲みながら「んで?何の話ししてたの?」と首を傾げる。
「みゃーこちゃんが帰って來たから修斗の機嫌が良かったんだなって話してたんだよ」
「なんだよそれ。俺の話でそんな盛り上がってたわけ?」
お二人の話もしていたけれど、大和さんの顔は完全に面白がっているものだ。先生をからかいたいらしい。
「あぁ。そのブレンドは俺からの激勵。修斗、今度こそ頑張んないとな」
「……わかってるよ」
「激勵ってさっきから何の話?」
「みゃーこちゃんって、変なところ抜けてるよね?」
「え?」
「みゃーこは知らなくて良いの」
照れたように顔を赤くする先生は、大和さんと雛乃さんにからかわれながらコーヒーを飲み干す。
わけもわからないまま、知らなくて良いと言われたら頷くしかない。
「二人分、いくら?」
先生は當たり前のように私の分まで払ってくれた。
「ちょっと先生、私、自分の分は自分で払うから」
「いいの。俺日曜までみゃーこに財布出させる気無いし。ほら、それ飲んだら行くぞ」
「ちょっと先生!」
「修斗の奴、張り切っちゃって。みゃーこちゃん、されてるねー」
「本當。羨ましいくらい」
二人のからかいに返事をしている暇も無い。
私も殘りを飲み干すと、ニヤニヤしている二人に挨拶してから先生の後を追いかけた。
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