《元豚王子VS悪役令嬢》第47話 満月の浄化

いつもの神殿で目覚める俺。

しかし神ザスキアがいつものスーツをぎ捨て髪をお団子にまとめてジャージを著ていた。

どっちにしろ神らしくない。

そしてどっから出てきたのかサンドバッグを打ちまくっていた。

「どりゃりゃりゃりゃりゃ!!はいはいはいはい!!」

どうしよう…聲かけるべきか…無視するべきか!?

「かけなさいはいいい!」

と俺を今度はサンドバッグにして突いてくる!痛くないけど酷い!!

「なんですかー?荒れてますねー!?」

「取られたわ!合コンで狙ってた男をを!ライバルビッチの神レシリアに!!グアアアア!!」

神様ご心だ!

てかこんなとこでこいつの愚癡聞いてる暇ないのに!

「ちょっとは聞けよお!このリア充めがっ!!この後めっちゃイチャイチャすんでしょ?はい!!」

「し、仕方ないだろっ!アルデンを救う為だろ!!」

と言うとザスキアは

「あのねー、まぁキスしたら救われますけどねー?この事態を引き起こしたのはあんの神レシリアの加護をけた帝國ヘルマの聖の仕業やあああ!!」

「なっ!なんやて!?」

思わず関西弁で突っ込んだ。

「お前も知っとるでしょが!お前が転生する5年前の戦爭…それもレシリアの加護聖の力で魔力兵士を作り上げたんじゃい!はい!お前より早く転移しておったからねそのクソ聖!クラウディアちゃんと同じ年でよくあんなクソ兵士共を送りこんできおったわ!」

転生ではなく向こうは転移…。

「転生者は一から努力して能力を覚えていくのが私ザスキアのやり方ですやん?レシリアの転移者は初めからチートする楽ラクのやり方なんや!やってられへんわ!」

とザスキアもなんか関西弁で怒った。

「んじゃ俺も転移させてくれれば良かったのに!」

と文句を言うと

「こんのばかちんがー!!お前形に転生できたんだからいいだろうがーーっ!!わしはなぁ、努力して汗水鼻水垂らす若者が好きなんぞっ!チートなんかズルやぞっ!」

と毆られた。方言グッチャグッチャだぞはい。

「すいませんでした。口が過ぎました。神様…」

「それでですね、今回のアルデンの原因はこの敵の聖がアルデンのドラグーに風邪菌撒き散らしてそんでドラグーが風邪引いてこうなったんですはい!黒い霧はドラグーの風邪菌ですはい!國中ドラグーインフルエンザにかかっとるんですはい!」

「なっなんやてーーー!!」

ドラグーインフルエンザ!!あれインフルエンザだったんかーー!!

じゃあ、時々咆哮が聞こえたってのは…

「あ、それドラグーのクシャミですはい!というわけでさっさとキスかましてインフルエンザ流行を食い止めてこーい!!」

としばかれて真っ白になり、俺はいつもみたいに目を覚ました。

目を覚ますともう夜で満月が昇っている!俺の手を心配そうに握っている人がいた。

「クラ…」

月明かりに照らされ筋質のコックが心配そうに俺の手を握っていた。

「殿下!!起きたのですか?」

コックの濃い顔がにゅうんと迫った。

「ぎ…ぎゃーーーっ!!」

俺のびを聞きクラウディアやリヒャルト王子がってきた。

「ジークヴァルト様!良かった!お目覚めに!」

「これで儀式というやつができるのですね?もう満月です!1日寢ていたのでいつ目覚めるかハラハラしていました!!」

とリヒャルト王子が言った。

「あ…そうか…うんすまない…」

コックは申し訳なさそうに

「すみません殿下…どうしてもあのレシピを教えてもらいたくて目覚めるのを待っておりました」

とギュッとまだ手を握っていたので

「離せバカ!!んなもん後で教えるわ!引っ込んでろや!!」

と言うとやった!とばかりにピョンと跳ねながらコックは出て行った。

「それでは早速儀式の準備を!」

ん?儀式?

「あっあの!ジークヴァルト様実は!」

とクラウディアが俺に耳打ちした。

「実はリヒャルト王子がどうやって奇跡の一夜の浄化をしたのか詳しく聞きたいとおしゃられるので一応私と殿下の神聖な儀式で誰も見てはいけないことにしたのです!!」

と赤くなり言う。

「う…うん…まぁそう言うことか…」

クラウディアを見ると白い花飾りが髪につけられ、まるで聖みたいな神聖な裝を纏っていた!

リヒャルト王子が手を叩き男の侍従を數人呼びつけ俺を風呂場に連行した!

「うわっ!何すんだ!お前ら!辭めろ!一人で洗えるから!ぎゃっ!辭めて!!変なとこんな馬鹿野郎!俺を見て赤くなるな変態!!」

と風呂場からび聲をあげつつも何か似たようなお揃いの神聖な服を著せられぐったりして俺はクラウディアと対面した。

「それでは…ジークヴァルト様もクラウディア様もどうぞよろしくお願いしますねっ!大丈夫です!この階は人払いしておきますので!ごゆっくり合を!!」

「おいバカ!勘違いしてんじゃねぇっ!!」

クラウディアも赤くなり過ぎ!可いけど!俺は紳士なんだから結婚するまでは手を出さないから!我慢するからね!

とりあえず俺は神に教えてもらったことをクラウディアに伝えた。

「ドラグーの風邪菌…インフルエンザ!?」

「インフルエンザってのはまぁ…まぁ新種の病原ウイルスみたいなもんだ。発生源が神獣じゃ仕方ないよな」

「そうだったのですね…しかもさらにその原因が敵國の聖とは!聖どころか悪ですわね!」

「どう言うつもりかは知らんが敵には違いないね…」

と俺は以前神が言っていた第二巻ライバルというのを思い出した。間違いなくクラウディアの敵になる存在だ聖は。

「お話は解りましたわ。ではすぐに浄化作業しましょう…」

と赤くなる。

うぐっ!

「クラウディア!作業とか言うのはよろしくないんじゃない?気持ちが通じていないとダメなんだぞ?」

「わ、判っていますわ!!…でも…でも…」

がはあ!!可いいい!!

もじもじしてるし可いいい!!

しかし悶えてる場合でもない!

「クラウディア…今日はその凄く綺麗だよ…」

「ふぐうっ!!…ジークヴァルト様急に言わないでください!」

「あ、いやいつも綺麗だよもちろん、今日は白い花飾りも似合っているし…」

「もう!ジークヴァルト様の方が素敵ですわ!その輝く金糸のような髪に澄んだ蒼の瞳に見つめられると私どうしていいか解りませんの!」

を押さえてはぁはぁしている。

「えっ…そう?ほら王家は父上も含めてほとんど金髪だしユリウスくんやローマンだって似たような蒼い瞳じゃん?似たようなもんだと思うんだけど…」

と言うとクラウディアは張が解けて笑った。

とてもしく笑うな…。

「うふふっジークヴァルト様の瞳は貴方だけのものですよ?間違えませんわ私…」

と俺たちは手を握りあった。

「月のりがとても綺麗ですわ…」

「うん…クラウディア…好きだよ…」

「私も…好き…ですわ」

と口付けをわすとまた白く輝き始めた!そして周囲も何もかも白くなり黒い霧がみるみる消し飛んでいく!

白いりに押され黒い霧が國から消えていくのを窓から眺めていたリヒャルトは

「これがっ…奇跡か!!」

嘆した!

一方で寢込んでいたニコラウスも楽になり起き上がった。

「なんだこのりは?とても清々しい!!」

と自分の側で寢ているにビビった!

「!?カミラ…ブラウンフェルス嬢?何故俺のベッドに!?」

ニコラウスは惚れ薬の効果までが切れて正気に戻ってしまった。

白いりの中…クラウディアと俺は前よりちょっと長いキスをしていた…。りがようやく収まり黒い霧は消えて人々を包み込んでいたりも空に消えて行く。

「綺麗ですわね…」

ようやくそれを見てクラウディアが赤い顔で離れる。

「クラウディアの方が何百倍も綺麗だよ」

と言い俺はクラウディアにもう一度口付けた。

その後は何も無かったけど赤い顔で2人して部屋から出てきた俺たちを見てリヒャルト王子が

「お二人の合のおかげで我が國の汚れが無くなりました!まさに奇跡です!!ありがとうございます!!」

と泣いた。

「合してねえわ!」

そこへダダダっとニコラウス王子が駆けてきた!

「リヒャルトーー!!貴様ーーー!!………あっ!クラウディア嬢!!なんてしいお姿!何故我が國へ?あっ!ジークヴァルト様もいたのですか!」

「兄上…惚れ薬の効果が…でもまぁもう兄上も婚約してしまったのですし諦めてくださいねー?」

「こここ、この腹黒弟がっ!!」

「兄上みたいな気持ち悪いし方しかできないような人に言われたくありませんね…」

とこの兄弟王子の喧嘩はしばらく続いた。

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