《元豚王子VS悪役令嬢》第50話 ローマン流される
「と言う訳だよ!!」
とローマンが必死に説明した!
目の毒なので俺は話してる最中兵士から布をもらいスカートを用にチクチクっていた。
「出來た!ほい」
とハクちゃんに渡した。
「しかしやっぱりなー…コンちゃんとは違うけどなんか異様な気配じたもんな」
「其方が奇跡の王子か!我はお主に風邪を治してもらったんでお禮に街に行こうと向かっていたところをこやつに見つかった。あ、お前…名は何という?」
とハクちゃんはローマンに聞いた。つかさっきからローマンにベッタリだ。
ローマンは流石に赤くなり
「俺は…ローマン・エーレンフェストと申します!隣國ブッシュバウムの公爵家の嫡男です!」
と言う。
「ローマンは俺の従兄弟だよハクちゃん」
と言うと
「ほう…そうなのか…」
とスカートを履きながらハクちゃんが言う。クラウディアは何故か俺の目を隠した。リヒャルトはギラギラした目で見ているみたいだ。
「ローマン…我の婿になれ!」
「は?」
全員固まった。
そういやなんか言ってた!ドラグーって嫁取るとか!!こいつはメスだから婿ってことか!?
いやオスならたくさんいるんじゃないの!?何で人間のオス選んでんの!?
んでローマンが見たこともないくらい照れていてこんなローマンは初めて見たよ!興味なかったんじゃないんかい!!やっぱりジャンルからは逃れられんのか!ここのイケメンは!
「むむむ無理です!俺は公爵家を継がなければならないので婿にはなれません!!申し訳ない!」
と言うとハクちゃんは
「ふむ…ではそなたの嫁でいい」
とあっさり切り替えたーー!!
「ええ!?いやあ…そのぉ…でもおおおお!」
と戸っているローマンにハクちゃんは
「我はお前に決めたのだ!逆らうことは許さん!それに我が嫁になればブッシュバウムも多いに潤うであろうぞ!」
「それってブッシュバウムがかになる!?いいじゃんそれ!結婚しろよローマン!!」
と俺が言うとローマンが
「いやお手軽ーー!!俺の気持ちはーー!?」
「ほう…我が嫌いなのか?この姿はしくないのか?」
するとローマンは柄にもなく真っ赤になって
「うぐっっ!!おおお綺麗です…が…」
「ハクチャーン様!我が國から出て行かれるとアルデンにはもう繁栄の恩恵が無くなるということですか?」
とリヒャルト王子が困して聞いた。
「ん?無くならんよ?だって父上も母上も兄者もおるしのう…あっ、家族にローマンに嫁ぐ挨拶に行かねばのう!」
まさかの家族棲みだったー!アルデン裕福なはずだよおおおお!
「それでは何の問題もありませんねー!おめでとうございますローマン様!!」
とリヒャルト王子が祝福した。
「いや、ちょっと待ってええ!?さっきから一方通行だよ!?何?俺の意思は無視か?そそそ、それにハクチャーン様のご家族に挨拶って!!俺殺されない!?だって神獣だよ!?俺人間だよ?神獣だよ!?俺人間だよおおお!?」
ローマンが完全にパニクった!!
「何が問題なのだ!?子が産めれば問題ない!お前貴族なのだろう?しかも公爵家なら家柄もいいのだろう?」
むぅっとハクちゃんは膨れた。
「ハクちゃんはローマンが好きなの?會ったばっかりじゃん」
「それだよジーク!それそれ!流石に會ったばっかりだしね!!人期間とかぶっ飛ばしているじゃないか!!早過ぎる!人間はゆっくりを育むものなんですよー!ジークとクラウディアちゃんなんてほんと可いもんでしょう!?」
「俺たちのことはいいだろ!」
「そそそ、そうですわ!ローマン様!國がかになるんですからいいではないですか!さっきもあんな熱烈なキスをしてらしたし!」
と顔を真っ赤にするクラウディア!
何見せてんだよ!!
「あれはハクチャーン様が!!」
ローマンは反論したがハクちゃんはウルウルし出した。
「やはり…其方の好みではないのだな?我は…?我は其方がマーキングしてスッキリした顔を見た時からこのがドキドキして仕方ない!」
「ぶっ!!」
ローマンが咳き込んだ!!
おいそれ…ローマンが用足してスッキリした顔に惚れたって頭おかしいな!!やっぱり神獣ちょっとおかしいんだな!!
「全部見とったんかい!!」
とローマンが突っ込んでぐったりした所でとりあえずリヒャルト王子が話し合いはアードラー辺境伯邸に著いてからということになった。
移中の馬車の中でもローマンの膝の上にハクちゃんが乗っかりたまに頰にキスしていた。ローマンは完全に魂が抜けたようになっていた。
アードラー辺境伯邸に著き事を説明するとアードラーさんは歓迎し、ハクちゃんの服をプレゼントした。
クラウディアやエリーゼもついでに著替えさせられた。うん、うちのクラウディアが一番だけどね。
ローマンは著替えたハクちゃんを見て何も言えなくなっていた。あれ?従兄弟様どうした?
するとローマンは俺に耳打ちした。
「おい!何だあれ!?凄い綺麗なんだけど!?ヤバイよ!どうしたらいい?お前クラウディアちゃんとどこまでいったの?」
「俺に聞くなよ!キスまでって言ったろうが!!」
「俺出會ってすぐキスされたけど!?何もロマンスないけど!大丈夫なの?こういうの、流されてんじゃないの?」
ローマンが狼狽えている。
「ローマン…確かにお前流されてる!でも…ブッシュバウムの繁栄の為だ!結婚しろ!」
「いやいや待ってええ?あ、でもほらっ!流石にハクチャーン様のご家族は反対するよね?だって可い娘が人間に嫁ぐなんて前代未聞だよ?反対するよね!?はー…ちょっと落ち著いてきたわ」
しかしこの夜ローマンは早速ハクちゃんに襲われた。
翌朝シクシクと部屋から出てきて俺に
「ごめん…ほんとごめん…俺もうピュアじゃない…」
と言って泣いた。乙かっ!!
そしてハクちゃんに連れられてハクちゃんの家族に皆で會いに行って皆大きなドラゴンフォームから人型に変化したので全員全だった。そうだと思ってあらかじめアードラー辺境伯から服借りといて良かったわ!それを著てもらいながらてっきり反対すると思っていたローマンは何かめちゃくちゃ歓迎されていた!!
「ううっ!妹をよろしくっ!」
「ドラグー一族揃っての祝宴だ!ちょっと親戚にも連絡するか!」
「ハク…良くやりました!沢山子を産むのですよ!?」
「はいっ!母上!!もちろんです!!」
それをローマンは白目で聞いているのか失神しているのか判らないがフラフラと湖に1人顔を洗いに行った。あれマリッジブルー?
*
ああ…流されたわ…。
つか家族も大歓迎かよ!
どういうこと?ってかうちの公爵家どうなるんだ!?子供がドラグー姿で産まれたらどうなんの?
つかもう昨日俺失ったよ!いろいろと!
なんかすっ飛ばされたよっ!
ううっ!何この気持ち!!
ローマンはグズグズ泣いた。
するとフワリとハクチャーン様がいつの間にか現れた。
「うわっ!!ビックリした!!」
「すまぬ…驚かせたな…何を泣いている。そんなに嫌か?皆喜んでいたぞ?」
「……別に…國の為に貴方と結婚するのはいいでしょう…でもなんていうかもっといろいろと時間とかしかったなぁ…と思って…」
「時間?そんなにゆっくり出來ぬ!だって…人間はすぐ死ぬだろう?」
「へ?」
「ドラグーは人間よりも長く生きる…故にどうしても限られた時間で伴を得なければならない!誰でもいいわけではない!我はお前を見た時にビビっと來たのだ!そして瞬時にこの男の子供を殘さねば!と思った!」
「早い!瞬時って!!」
「我が嫌いか?もう離婚と言うやつか?」
俺ははぁっと息を吐いて
「まだ結婚してませーん…」
と言った。
「それにね、まだ婚約もプロポーズもしておりませんよ…いくら人間が早く死ぬとしてもプロポーズくらいさせてくださいよ!俺も男だし、昨日會ってすぐにいろいろあって混しているけど…」
「うむ!ではそれをするが良い!」
俺はそれにもういろいろ諦めた。
「じゃあ…俺が死ぬまで一緒にいてくださいね?ハク…約束ですよ?」
と俺が微笑むとハクはうっとりして
「おや…心がむずい!何故だ?」
「さあ…遅れてきたじゃないですか?いろいろすっ飛ばすから貴方…」
とまた俺は呆れて彼の手を握り宴會に戻った。
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