《元豚王子VS悪役令嬢》第63話 ローマンとハクちゃんの2

「んじゃあ、ローマン頑張れよ…俺そろそろコンちゃんの治療に行かないとだし…」

「ローマン様…ハクチャーン様には私からもし助言を致しましたしそんなに気にすることなく接していただければと思いますわ」

とクラウディアちゃんは頭を下げてジークと共に行ってしまった。

何言ったんだ。

するとハクが後ろから気配なくまた現れた。

「ローマン…」

「…ちょっと庭を散歩しようか?うちの庭もしだけだが花が咲いている所があるよ」

と言うと…ハクは嬉しそうに笑う。

うがあっ!なんつう神がかった微笑み!神獣だけどねっ!

「ローマン…わ…私…嬉しいで…すわ」

とハクがお嬢様言葉を喋った!!

んん!?

ああ、花嫁修行の果かクラウディアちゃんに言われたのか。

「無理してるか?その喋り方…」

するとハクは笑顔を崩さず淑らしく頑張っているようだ。

「そんな…こと…ござい…ませんわ…おほほほ」

絶対無理しとるうううう!!

「そうか…なら行こうか」

ほんとなら手ぐらい…まぁいいか…。

と歩き出すがシャツを摑まれた。

「ローマン…手を繋ぎましょう…か?」

「えっ!!?手を!?」

ドキリとした。だって手だよ!?手!いつもなら引きづられるのに!!俺から繋ぐの?繋いでいいの?失禮かな?しかし待っているようだし

「で、では失禮します」

と手を取ると

「ちっ…がいますわ…」

とババっと手の位置を直され世間で言う人繋ぎにさせられた!

あっ!!こ、これは!俺ちょっとクラウディアちゃんとジークの見てて羨ましかったやつ!

そうそうこれこれ!

嬉しくて赤くなりちょっとのぼせた。

これではジークに乙かよ!と言われても仕方ないな!

「じゃあ、行こうハク!」

と手を繋ぎ歩いた。

庭に著くと小さな花がしだけポツポツ咲いている。

「戦爭で花は沢山焼けて王宮よりないんだ。ようやく咲くようになってきた」

「ふむ……いや…!ローマンはお花が沢山が好きなのですか?」

「?そりゃ…花も沢山あれば綺麗だろうね」

と言うとハクは手をかざし頭からにょきりと角を出した!!

ええっ!?

そして花に向けバーンと力を放出したようだ!

すると地面に咲いた花の橫にポコポコ花が現れた!!見る見る花畑が一面広がった。

「おおっ!!凄い!!」

と思ってるとハクがクタリと座り込んだ。

「ハク!?大丈夫か?」

「はい…ローマン…し力を使った…てみましたの…疲れました…ローマンと一緒に……ニャンすると戻りますけど…お外はダメね…」

俺は半目になった。丁寧な口調で濁してるけどそういうことしないと力戻んないんだよね!!

「ダメ…」

「ですわよね、はしたないわおほほほ」

頑張ってるなぁ!口調!いつまで保つかな?

「ローマンは私と出會う前好きな方はいたの?」

「前も言ったけど俺はに興味なかったからいないよ…前ジークが豚王子で最悪な格だった時は余りにもクラウディアちゃんが不憫であのままなら何とか俺が娶ってやろうかとも考えたことはあった」

「何!?クラウディアが好みか!?」

ごごごっと殺気がする!

「違うよ!!そりゃクラウディアちゃんはだけど!可哀想だからって同!!じゃなく保護目的ですっ!!」

思わず敬語になった。

「そうでした…の。保護ならばいいの…です」

はー…怖い…。

「なんて言うか貴族はお決まりのようにどっかの令嬢と結婚させられるだろう?自由がないなって思って。だからって庶民の娘と結婚するのは公爵家には無理だろ?そんなに結婚結婚言うのも言われるのも飽きて興味なくなってたんだよぉ…」

「私と逢ってからは?私が無理矢理奪ったから仕方なく?」

「ハクとの出會いは全く最悪だった!」

「なにぃぃ?我はビビっときたのにっ!!」

「違う!!お前は全で俺は小便してる所だったろ!それ見ていきなり惚れるとかおかしいんだよ!そりゃハクは綺麗な子だと思ったよ!でもシチュエーション的なのがダメなの!普通なら服著て偶然出會いがときめくとかそういうのなの!」

「そんなことを言っても…」

「わかってるよ!服無かったんだししょうがない!解ってるけど!ハクと結婚式挙げた後の宴會で他の貴族から(出會いはどうだったんですか?)と聞かれてみろ!どう応えればいいんだよ!」

「………確かに…恥ずかしいことなのかもしれませんね」

「恥ずかしいことだわーーー!!」

それにいろいろとすっ飛ばしてできないままの流されスピード婚とか!

「とにかく俺はしたい!したいんだ!」

「どうすればいいのかしら?それは…」

とハクも困っていた。はっ…そうかハクもなどしたことないのか!?子作りで子孫殘すことしか考えてないし!

「うう…えーと…世間の人は…手を握ったり」

「握ってます」

うん、そうだ!握ってたわさっきから!!

「甘い言葉を囁いたり!」

「では…囁いてください」

うっ!!甘い言葉!それなんだ!?それ自然に出るやつだよな?凄えなジーク!あいつ天然だしな!

どうしよう!なんて言おう!?

とりあえず相手の容姿を褒めるのだったか?

「ええとハク…今日も凄く綺麗だよ?」

「ええ…當たり前ですが」

當たり前とか言うなよおおおお!!

「ハク…違う!そう言われたら恥じらってもじもじしてくれないと!!當たり前とか自信満々に言っちゃダメ!」

と言うとハクは

「でもっ!私の家族はいつも私のこと綺麗だと言ってくれたから!ローマン噓はつけません!」

うあーーっ!!そうですか!それは俺も悪いー!

「いやでもぉ…人に言われたら恥じらうもんなんだよ?じゃあハクは俺のどんなとこが好きなの?」

「………全部」

「ゲホッ!!」

俺の方が照れて真っ赤になった!!何なのもう!

「ローマンが好き…全部好き!ローマンの金の髪も蒼の目も堅いが割といいのも匂いも後、優しい微笑みも指も…」

それ俺が言うやつじゃないいいい!?

「う…ああ…」

照れて言葉出てこないよ!!

これじゃダメだ、またハクに流される!

俺はとりあえず上下関係を捨てハクの手を両手で包み込んだ!そしてジッと見つめて言う。

「ハク…先に言うな!俺はの子に甘い言葉なんか使ったことはない!軽薄そうに見せてるけどのらりくらりといつもわしてきたからな!でもハクと一緒にいるとどう接していいか判らなくなる…。他のの子には何もじないのにどうしてハクだと…こんな気持ちにならないといけないんだ…」

「ローマンが私に惚れているからでしょう」

「ああ!そうだね!知ってるわ!!めちゃくちゃ惚れている!!だから甘い言葉すら吐けない!俺はダメな奴なんだよ!!」

と頭を抱えた。

「ローマン…お前…貴方が甘い言葉を吐けないなら私が代わりに言いましょう…ローマン…安心して私にそのを預けなさい」

「ハク…」

きゅうううん!!とが高鳴った!

「では…続きはお部屋に行ってから…」

とハクが俺を姫抱きにしたところで

「だからそれ違うわーー!!」

ビシっとハクの頭を軽くはたいた。

俺は次の手を考えることにした。

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