《元豚王子VS悪役令嬢》第84話 セレドニオと會話
神界での戦いの後…この世界に帰って來てからいろいろ國をクラウディアと周ってキスして奇跡を起こしたりクラウディアの花嫁修行や國にバスケを広めたりブッシュバウムは繁栄を遂げていた。
俺は久々にセレドニオの所に行ってみた。
そう…俺のレベルも上がりして…今ではと會話できる力まで持ってしまったのだが、今まで使用する機會がなく、クラウディアと2人でラブラブ乗馬を目指す為に俺はセレドニオと會話してみることにしたのだ!
馬舎に著くとカールと挨拶し、早速セレドニオと會話を試みた。
「セレドニオ…俺の言葉が解るか?」
「……ジークヴァルト殿下…私目の言葉が解るのですか?流石奇跡の王子ですな!いつかは私共と會話できると思っておりました!馬達の間でも伝承で先代の奇跡の王子とは會話できたと聞き及んでおりました!!」
セレドニオ…めっちゃ丁寧に喋るなこいつ!!偉い!!
「殿下…昔は殿下に喰われるのではと常に怯えておりました。本當に痩せて形になられて良かったです!私の背に乗る人間はこうでなければなりませんから!」
「あ、うん…ありがとう…」
とセレドニオをでてやると
「殿下…ブラッシングは優しくお願いしますね?一応私も高貴な馬!もし変な手付きでブラッシングされたらこの見事な艶が保てなくなります!立髪も綺麗でしょ?」
「お、おう判ったよ…」
「それから餌の人參の糖度ですが……」
とグチグチ餌の品質についてたっぷり言われ寢床の干し草の敷き詰め方から指摘され疲れた。
「いや!そう言うことはもう解ったよ!セレドニオ!お前意外と小言凄えな!!」
「ふふ…馬なんて皆神経質ですからね…申し訳ありません殿下。人間と會話できるこの機會を逃すわけにはいかずつい喋りすぎましたな」
と言う。うーむ…。まぁ仕方ないか。
「と、所で…クラウディアと一緒にお前に乗りたいんだけどいいかな?」
と言うとセレドニオは…
「ふむ…2人乗りですか…そうなると大人2人の重を考慮して約100kg前後?ふむ…行けるか?プラス鞍の重さ…別に走らずともいいのでしたら…」
となんか計算しだした!細え!!何だよこいつっ!!
「乗せる方はクラウディア様ですね?あんまり人の背でイチャイチャしてしくないのですが仕方ないですかね?あ、鞍は2人用のやつを用意した方がいいですね、殿下が後ろに乗られるのでしょ?」
「2人用の鞍?」
「當たり前でしょう?本來ならクラウディア様が後ろに乗るのがいいのでしょうが…クラウディア様は殿下より馬に慣れておりますからな、後ろは揺れますしね…しかし殿下は見栄で後ろに乗りたいのですよね?練習しておきます?」
と言われた。
「えっ?そんなに揺れるんかな?マジで?」
「子供ならいざ知らず大人ですからなぁ…。2人用の鞍でなかったら殿下は直に私のおに乗るので正直気持ちが悪いでしょう?ソレ當たりますし、直で乗る騎士団の馬達とかいたんですけどねマジで嫌がってるの我慢してますからね。彼等の愚癡を聞く私のにもなって下さい」
ああ…そ、そう…馬も大変だな…。
「わ、解ったよ、2人用の鞍を用意しておこう…」
「後、あまり遠出はしたくないですね。疲れるんで。なるべく敷地でお願いします。1人ならまだしも2人ですし、大人ですからね…。馬にも力の消耗もあるんですよ…」
愚癡多いなこいつ…。
「後、私にもお嫁さんがしいですね、クラウディア様の馬とか…」
「えっ!?クラウディアの!?な、なんだっけ…」
「アストリアさんですよ!殿下!!彼…とてもしいです!!」
うあああ!セレドニオが発していた。
「あ、ああまぁアストリアにも聞いてみるわ今度…」
と言うと
「殿下…お願いしますよ!私の魅力を余す所なく伝えてくださいね!?言っときますけど私は名馬ですからね!かなりの形ですが、萬が一にもどこの馬の骨とも知らない輩がアストリアさんに近づいていないかの調査もよろしくお願いしますよ!!」
と鼻息荒く言われた。馬のにまで口出さないといけないなんて!この能力要らんかったかもしれない!超絶面倒くさい!
「普通に後、アストリアさんとデートさせてくださいよ…そしたら2人で私の背中でイチャイチャしても許しますから!」
「しにくい!てかもうできないわ!!俺の白馬の王子様的な夢が崩れ落ちた!たった今!」
ということを後でクラウディアに話したらクラウディアはお腹を抱えて笑った。
「うふふふふ!!そんなことがっ!ジーク…セレドニオと會話できると喜んで出掛けたのに!うふふふふ!」
「全く…想像していたより神経質な奴だったよ…アストリアはどうなんかなぁ?」
「アストリアにも會ってみましょう!面白いですわ!私も自分の馬の聲聞きたいので通訳してくださいね?」
と明日はアストリアに會いに行くことにした。
「どうせだからセレドニオに乗って侯爵邸まで行ってみるか…それなら奴も文句言わんだろうし」
「そうですわね!うふふふふ!」
クラウディアまだ笑ってる。可い…早く結婚したい…。
しかし翌日、セレドニオにそのことを伝えると斷られた。クラウディアは何故?と聞いたので聞いてみると
「いきなりアストリアさんの家に行くなど!失禮ではないですか!まずは先方に都合がいいかお伺いを立てて返事をいただき、殿下出來れば高級人參か餌を包んでいただきたい!」
と律儀なことを言い出しやがった!
「アホかお前!いちいちそんな面倒なことしてられるか!!行くぞ!?」
「いや!ダメです!まず私のを洗ってくださいせめて!臭かったらどうするんですか!!」
と言われて俺は斷念した。
クラウディアに言うとまた笑っていた。
「それでは後日、家の者にアストリアを連れて來るよう言いますわ」
それを言うとセレドニオは
「ぎゃっ!!そそそそんな!彼自ら向かわせるなんてダメです!!私が行きます!!」
「お前いい加減にしろよ!どっちかにしろって!行くか、來てもらうか!お前らに構ってる時間なんかねーんだぞ!この馬野郎!」
「くっ!殿下そんなこと言っていいんですか?乗せませんよ?クラウディア様とのイチャイチャラブラブ乗馬!」
「別にいいわ、もうなんか冷めたし」
「そっ、そんな!人でなし!!」
と馬に人でなしとまで言われてしまったので仕方ないなと後日、準備してクラウディアと俺はセレドニオに乗って出かけることに。
「ディア…大丈夫?ゆっ…揺れない?」
「はい、ジークの方が揺れるでしょう?うふふ」
と笑う。可い!しかし心なしかセレドニオが張しているのが解る。侯爵邸までそんな遠くないのにこいつ、のろのろいて時間かかり過ぎるわ!
「ジーク綺麗なお花が咲いてますわ!ほら…あの雲の形も面白いですわ!…あの蜘蛛も餌を捕食中ですわ………あの貓はなんて言ってますの??」
クラウディアも暇になってきていろいろなを指摘し出す始末だ。
「そう言えばこないだシーラちゃんがローマンと風呂にってて角が刺さって治療に行ったよ…全く…」
と世間話しながらとうとうバルシュミーデ侯爵邸に著いたが…セレドニオが
「すみません殿下私はやはり無理です。帰りましょう…」
と言い出しやがった!
「はあっ!?ここまで來て何言ってんだまさに馬鹿!」
「恥ずかしい!恥ずかしい!!恥ずかしくて死にそうです!殿下どうか私目を馬にして食ってください!」
「こんの馬鹿馬がっ!!」
そう言いながらとうとうアストリアの方を連れてきてもらい、セレドニオは張で本當に馬鹿になった。
「ごごごご…」
「セレドニオ様ご機嫌様…お元気でした?」
「げげげえっ!」
「えっ!?やはりお加減が?まぁどうしましょう?ジークヴァルト様セレドニオ様いつも私を見るとこのような反応でして…」
とアストリアちゃんがしゅんとした。
「あー…セレドニオは極度の恥ずかしがり屋なんだ。アストリアちゃんが馬だからってさ」
と言うと何故か低い聲でボソリとセレドニオが
「蹴るぞ殿下」
と言った。なんでだよっ!
「セレドニオ様が私を馬と?ありがとうございますとお伝えください!そして私が貴方様をお慕いしておりますとも!」
と言い俺は何故かこいつらの通訳まですることになっていた。それもそのはずでセレドニオはアストリアちゃんから數メートル離れた茂みに隠れて様子を伺っていて俺がその間を行き來して伝えていたからだ!疲れるわ!無駄に疲れるわ!
「いい加減にしろやー!この馬鹿っプルがーー!!」
とび、クラウディアはそれを見てまた笑った。可い。
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