《婚約破棄予定と言われたので明になって見たら婚約者の本を知り悩んでいます》泣いている婚約者
それから…ニルス様は私と學園ですれ違うこともなくなったし、靴箱で待っていることもしなくなったようだ。
元々學年が一つ違うから會うことも早々ないのだ。休み時間や放課後の移時間でも會うことはなく私は明薬を使わずに真っ直ぐに家に帰れた。
その代わりニルス様の祖父のアルトゥール様から手紙が屆くようになった。
容はやはりお茶會のいだったがニルス様が喧嘩をしたと説明して會いに來れないと告げたらしい。
それからアルトゥール様は寂しくてニルスはどうでも良いからわしと話をしようと書いてくるけど申し訳ありませんと謝罪の言葉を書き斷り続けた。
その間私は明薬の研究を進めることができた。
私さえこの世から消えて無くなれば他の人に迷をかけることもない。
アンナ先輩を不快にさせることだってなくなるんだ。
ニルス様は私がいなくなったらきっと他の人を見つけて公爵家を継ぐだろうし、カミラ姉様が結婚したらこのキルシュ侯爵家もやってけるだろう。サラは心配するだろうな。マリーも…。
本當にそうなのかな?
*
次の日の晝休みに私はそっと階段を上がり2學年の教室を除く。そう言えば婚約者なのにクラスを聞いてなかった。
階段の柱の影からそうっと覗いていると後ろからぼんと手を置かれ飛び上がる。
「きゃあ!!」
「おっと!」
と言う人は金髪碧眼のニルス様にし似たような青年であり生徒會長でこの國の王子ヘルベルト・ヨーゼフ・ワイスその人であった。
私は畏まり禮をする。
「どうかしたのかな?もしや…ニルスかい?」
と見かされあわあわとする。どう答えたらいいのだろう?
「あっ…あの…私…失禮なことを言ってしまってニルス様の機嫌を損ねたので…謝罪をと…」
私何言ってるんだろう?悪いのは私の時間を拘束するニルス様だと言うのに。いつも謝ってしまう。
「ん?あいつ?だいたいいつも機嫌悪いから気にしなくてもいいのだよ!!?癖みたいなもんだよ!!…そういや今日は休んでるようだ!ああ、昨日からか?いや、その前からだったかな!?とにかくしばらく見ていないな!!」
すると後ろから従者らしき人が耳打ちする。
「ヘルベルト様…ニルス様は1週間前から休んでおります」
と言う。えっ?そんなに?
「ご病気なのですか?」
と言うと
「仮病だろう!!」
と言い切った!!
「なのであいつを引っ張って來てくれないか?今頃君に嫌われたとわんわん泣いていると思う」
「ええ!?」
と困していると今度はアンナ先輩が前から現れる!!
「貴方…何してるの?こんなとこで?ここは2學年の教室があるのよ?1學年は下でしょ?それに私のヘルベルト様と親しげにしてどういうつもり?ニルス様に捨てられたからってヘルベルト様に乗り換えるなんて飛んだ悪だわー!」
と大聲で言うから人がなんだとザワザワしてまずいと思った!
このままじゃまた吐いてしまう!
「おお!我がしのアンナ!やきもちかい?仕方のない子だ!」
「ヘルベルト様!アンナはヘルベルト無しじゃ生きられなぁい!」
と二人は目の前で熱い視線をわし合っていたので私はささっと禮をしてから階段を駆け下り子トイレにり落ち著く。
「危なかった」
人が集まる前に退散できて良かった。
でも1週間も休んでるなんて。道理で接が無いはずだ。
「………」
私は覚悟を決め、ニルス様の所に行ってみようと思った。……でも正面から會いにくいしどうしようかな。
あ!そうだ。明薬があるじゃない!
私はここ最近の研究の果で明薬の効果を3時間程引き延ばせられるようにはなっていた!
*
とりあえず放課後者に公爵家に連れて行ってもらった。
中へ通してもらい案の人に
「ここでお待ちください!ニルス様や大旦那様に報告をして參ります!」
と言われて応接間に通され私は薬を取り出して飲んだ。は5分で消え始める。
そして暫くしたら大旦那様…アルトゥール様が従者とやってきたけど私がいないので
「おや?おらんではないか?」
とキョロキョロとしている。
「あれ?お手洗いでしょうか?」
と使用人も戸っている隙に扉からススッとしゃがんで這い出て私はニルス様のお部屋はどこかと彷徨う。するとお茶菓子を持ったメイドがいたので著いていくことにした。
彼は予想通り豪華な部屋の前に來るとノックした。
「ニルス様…お茶菓子をお持ちしました」
と言い中から
「そこへ置いておけ…」
と聲がした。
「しかし、この前も一口も食べられていませんでした。夕飯もお殘しになるしお醫者様を呼んだ方が?」
とメイドは焦るが
「うるさいな!!食べればいいんだろ!」
ガチャっと扉が開いて不機嫌全開のニルス様がメイドを睨んでいる隙に私はまたしゃがんでお部屋にり込んだ。
「とっとと行け!!」
「は、はい!申し訳ございません!!」
とメイドは足早に去る。
バタンと扉を閉め鍵を掛けるニルス様。しまった、どうやって出よう?
ニルス様は怖い顔からすんと普通の表になりどんどん眉が下がりとぼとぼと大きなベッドに座る。
「はぁーーーーーーーー………」
と長いため息。
暫くの沈黙の後、つっと涙が出て私は驚いた!!ええ!?なっ!泣いてる!!
「もうだめだ…死にたい。俺は最低だ。イサベルに合わせる顔がない!どうしたらいいかわからない!……マリアに相談に行ったらいないようだ。仏でもしたのか?もうだめだ。ヘルベルトの馬鹿には絶対に相談したくないし…。
大あいつは俺が休んで生徒會の仕事が溜まって困るから學園に來させようとしている…。アンナもしつこいし…なんなんだ。
…イサベルにもきっと嫌われた。俺は彼が人混みが嫌いだとすら知らなかった!!學式に遅刻したのも吐いたのもきっとそうだ」
いや學式はアンナ先輩のせいで遅れた。
「お祖父様はイサベルを茶會に呼べとうるさいし…シシリーは未だに俺を噛むし」
まだ懐かれてないのか。
「……會えばまた俺はイサベルに酷いことを言ってしまう。もうだめだ。終わりだ!」
と弱々しく涙を流している。
これがニルス様だとは誰も思わないだろう!
【書籍化】傲慢王女でしたが心を入れ替えたのでもう悪い事はしません、たぶん
「貴方との婚約は白紙に戻させて頂く」凍りつくような冷たい美貌のリューク・バルテリンク辺境伯は決斷を下した。顔だけは評判通りに美しいが高慢で殘酷な性格で、贅沢がなにより大好きという婚約者、ユスティネ王女……つまり私の振舞いに限界になったからだ。私はこれで王都に帰れると喜んだけれど、その後に悲慘な結末を迎えて死亡してしまう。気がつくと再び婚約破棄の場面に時間が巻き戻った私は、今度こそ身に覚えのない濡れ衣を晴らし前回の結末を回避するために婚約破棄を撤回させようと決意した。 ※ビーンズ文庫様より書籍版発売中です。応援ありがとうございました! ※誤字報告ありがとうございます!とても助かります。ひらがな多いのは作風ですのでご容赦下さい。※日間総合ランキング1位、月間総合ランキング2位、月間ジャンル別ランキング1位ありがとうございました!※タイトル変更しました。舊題「傲慢王女な私でしたが心を入れ替えたのでもう悪い事はしません、たぶん」
8 111妹との日常。
毎日投稿頑張ってます!(大噓) 妹のことが大好きな夢咲 彼方(ゆめさき かなた)。周りからはシスコンだとからかわれるが、それでも妹、桜のことが大好きなシスコン。 「桜!今日も可愛いな」 「えっ!ちょっ!やめてよ!気持ち悪いなぁ」 「がーん…」 「嬉しい… ボソッ」 「ん?なんか言ったか?」 「ン? ワタシナニモイッテナイヨ」 ツンデレ?妹とのハチャメチャ物語。 尚、いつの間にかツンデレじゃなくなっている模様… 月一程度で休みます… 最初の方は彼方が桜のことが好きではありません。途中から好きになっていきます。 あと、作者はツンデレを書くのが苦手です。 毎日投稿中!(予定なく変更の可能性あり) いちゃいちゃ有り!(にしていく予定) 最初はツンデレキャラだった桜ちゃん。 Twitter始めちゃいました⤵︎⤵︎ @Aisu_noberuba_1 フォローしてくれたら全力で喜びます。意味不明なツイートとかします。 本垢ロックされたのでサブの方です… 2018年11月7日現在いいね100突破!ありがとうございます! 2018年12月1日現在いいね200突破!ありがとうございます! 2019年1月14日現在いいね500突破!ありがとうございます! 2019年2月21日現在いいね1000突破!ありがとうございますッ! 2018年11月24日現在お気に入り100突破!ありがとうございます! 2019年1月21日現在お気に入り200突破!本當にありがとうございます! 2019年2月11日現在お気に入り300突破!マジでありがとうございます! 2019年3月28日現在お気に入り數400突破!!ウルトラありがとうございます! 2019年5月9日現在お気に入り數500突破! マジでスーパーありがとうございます!!!
8 76【完結】苦手な冷徹専務が義兄になったかと思ったら極あま顔で迫ってくるんですが、なんででしょう?~偽家族戀愛~
「こちら、再婚相手の息子の仁さん」 母に紹介され、なにかの間違いだと思った。 だってそこにいたのは、私が敵視している専務だったから。 それだけでもかなりな不安案件なのに。 私の住んでいるマンションに下著泥が出た話題から、さらに。 「そうだ、仁のマンションに引っ越せばいい」 なーんて義父になる人が言い出して。 結局、反対できないまま専務と同居する羽目に。 前途多難な同居生活。 相変わらず専務はなに考えているかわからない。 ……かと思えば。 「兄妹ならするだろ、これくらい」 當たり前のように落とされる、額へのキス。 いったい、どうなってんのー!? 三ツ森涼夏 24歳 大手菓子メーカー『おろち製菓』営業戦略部勤務 背が低く、振り返ったら忘れられるくらい、特徴のない顔がコンプレックス。 小1の時に両親が離婚して以來、母親を支えてきた頑張り屋さん。 たまにその頑張りが空回りすることも? 戀愛、苦手というより、嫌い。 淋しい、をちゃんと言えずにきた人。 × 八雲仁 30歳 大手菓子メーカー『おろち製菓』専務 背が高く、眼鏡のイケメン。 ただし、いつも無表情。 集中すると周りが見えなくなる。 そのことで周囲には誤解を與えがちだが、弁明する気はない。 小さい頃に母親が他界し、それ以來、ひとりで淋しさを抱えてきた人。 ふたりはちゃんと義兄妹になれるのか、それとも……!? ***** 表紙畫像 湯弐様 pixiv ID3989101
8 107お久しぶりです。俺と偽裝婚約してもらいます。~年下ワケあり生真面目弁護士と湯けむり婚前旅行~
☆甘辛こじらせ両片思い×偽裝婚約×溫泉旅行☆ 初戀の思い出を支えに生きる司書の葉月の前に、その相手・朔也が十四年ぶりに現れる。 美しく成長し弁護士となった彼は突然プロポーズ! だが、それは遺産を得るための偽裝婚約に葉月を加擔させるためだった。 葉月は朔也の家族旅行に同行し、婚約者を演じることになってしまう。 朔也は悲しむ葉月の唇を強引に奪ったかと思えば、優しくエスコートしてくれたり、他人の悪意から守ってくれたり。 戸惑う葉月だが、彼が何か秘密を隠していることに気づき、放っておけなくなって…。 クールなようで內面は熱くて真面目、そして若干ヘタレな年下弁護士 × 気弱なようで相手を想う気持ちは誰より強い司書 波亂ありですがわりと甘々な再會愛&初戀成就ストーリー。 隠しててもヒーローは最初からヒロイン大好き! 8/30に完結しました!
8 186ロリっ娘女子高生の性癖は直せるのか
幼馴染の堂庭瑛美は背が小さい美少女、もとい美幼女だ。 でも彼女には他人には言えない秘密の性癖を持っていた。 「マナたそカワユス! キタコレ!」 「…………」 學校ではしっかり者なのにプライベートでは俺に世話を焼かせる堂庭。 こいつを更生させろって? 一応努力してみますか。 個性的すぎるヒロイン達と織り成す學園ラブコメディ。 頭を空っぽにしてニヤニヤしながらお楽しみください。 ※小説家になろう、カクヨムに転載しております ※2/23 完結しました!
8 121腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが 特別編 〜美少女転校生と始める學園生活〜
この作品は「腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが」の特別編です。 2年生になった主人公藤山優はある日転校してきた山田ミーシェと仲良くなったことで今までの冴えない學園生活とは一転、振り回されることに?! 學園×戀愛×青春です。 戀愛ものは初めてですが、頑張ります。
8 171