《婚約破棄予定と言われたので明になって見たら婚約者の本を知り悩んでいます》転校生に狙われる
最近、私は家に帰るとクッキーを焼き始めた。砂糖を足して焼いていいじに仕上がると可い袋に詰めて……と気付いた。
な、何してるの??
こんなの渡すつもり…。
でも…渡したらどんな反応かな?
怒るのか照れるのか睨むのか笑うのか。
笑ってくれたらいいな。
あの人は素直になるとし可らしいと思う。
はっ!…って違うわ!危ない!最近どうも絆されがち。私はこの世から消えるために明薬を開発したのに。研究に時間を使わなきゃだめじゃ無いの!
でも折角作ったのに無駄にするのもなと思い、この前のお詫びとしてさっさと渡してしまおうと思った。
*
學園に著いて教室に向かうとマリーがすぐにやってきた。
「おはよう!イサベル!」
「おはようマリー」
と挨拶をわすと
「ねぇ。イサベル知ってる?今日ね隣國のアルタイル王國から第二王子様が転するんだって!」
とニヤニヤ言ってくる。
「ふーん。そうなんだ」
「えっ?反応それだけ?」
「別に興味はあんまり無いかな」
と言うとニヤニヤし出したマリーは
「そっかあ!ニルス様の方が素敵なんでしょ?イサベルったら最近クッキーの甘い作り方とか私に聞いてくるしさ!…ニルス様のこと好きになってきたんじゃ無い??」
と言うからドキッとしてなんかホワっとが熱くなる。
「な!ないわ!別に!!ニルス様いつも私に酷いこと言ってるじゃない!?」
「まぁ…そうだけどぉ。なんだか嬉しそうに見える」
と言われて俯く。
「そんなこと無いったら…マリーの意地悪」
と言うとマリーは震えて
「やだ!私のイサベルが可すぎるわ!」
と抱きついた。
しばらくすると先生が淺黒いを持つ高長の青年を連れてきた。髪が紫だった。目元に黒子があり周りの子達は気にやられて目がハートになっていた。
すると転校生が何故か私を見つめている事に気付く。いや、私じゃなくて隣のマリーかもしれないし。自意識過剰も大概にしようと私は目を逸らす。すると…
ツカツカと転校生の王子様…クリストフ・ファン・ハルフォーフ様が灰の瞳でジッと私を見ている。
!?
そしていきなり手を摑まれ
「見つけた!俺の運命の人!!結婚してくれ!!」
と言い教室は悲鳴が飛びい騒然とした!!
青年の王子様からいきなりのプロポーズをされて若干固まりかけた。だが、我にかえると
「あの…ごめんなさい…私は…」
「婚約者がいるのだね?そんなものどうせ偽だろう?君は悪くないんだよね?直ぐに俺が解消してあげるよ。簡単だよ!俺は王子様なんだよ?ふふ!」
とぎゅうぎゅうと手のらかさを堪能され気持ち悪くじた。
しかも私とニルス様の婚約関係まで把握してるし!
なんなのこの人?
ゾワリと寒気が走る。
彼は私の隣の席に無理矢理隣にいた人を退かせて座りにこにことこちらを見つめてくる。
嫌だ。
「可い!銀の髪を解いたらもっとしいだろう…他の男に見せたくないなぁ」
とか甘ごとを授業中にも言ってくる。先生も相手が隣國の第二王子なので注意するどころか流していた!こっちはいい迷だ。休み時間になり私は逃げる様に席を立つが著いてくるから困る!
「なんで著いてくるんですか?」
「変な男に絡まれない様にさ?それともこのまま次の授業はパスして俺と過ごす?」
とニヤリとしている。
「嫌です!トイレまで付いてくるんですか!?」
と言うと流石に諦めた。
バタンと子トイレの扉を閉めた。どうしよう。困った。変なのに目をつけられた。相手は王子様だけど、皆がため息を吐くくらいの青年だが蟲唾が走ると言うかなんだかとても…とてつもなく気持ち悪いのだ。何故なんだろう?あんなに完璧な容姿なのに私はけれられなかった。
「ニルス様…」
助けて…。気付いたら心の中で、そう言っており私は學年が違うのに何言ってるのだろうとか思った。
*
それからどこへ行くにもトイレ以外付いてくる転校生の王子様クリストフ様。
「あの、ご友人をつくられた方がいいでしょう」
と言うと迫られ手を握られ
「では君が初めてがいいな!是非!友達からに発展するケースもあり、そして婚約、結婚へと進もうか」
と壁に手をつかれて喋られゾワゾワしてしまう。他の人も見ているのに気にしていないし!
すると
「おい!何やってる!」
と聞きたかった聲が後ろからしたと思うと王子の腕を捻りあげて凄い速さでブワリと床に押し付けられ王子が
「ぎゃーーー!!いたたたたたた!!!」
と悲鳴をあげた!!
「ニルス様…」
「お前…なんだ!?誰だ?俺の婚約者に何してんだ?」
と睨むと王子様は涙目で振り返り
「はは!ニルスか!公爵家の男め!」
「!?」
と笑いながら言う。
「なんだお前は!!?」
とギリっと腕を詰めると
「いって!!だからいってーな!!何しやがる!クソが!俺は隣國の王子様だぞ!不敬罪で投獄するぞ!?」
と言うからパッと離すニルス様。
「は?王子?隣國?なんのことだ?」
と私を見る。
「あの…この方は本日転された隣國アルタイル王國第二王子のクリストフ・ファン・ハルフォーフ様であらせられます」
と言うとハッとして
「そう言えば…」
とニルス様は貴族名鑑でも見たのか思い出した様にジロとクリストフ様を見た。
「わかったか?貴様なんかに用は無い!さっさとこのしいイサベルちゃんと婚約を破棄してくれ!俺と婚約し直すから!」
と言うとニルス様は顔を歪めた。
「はあ?何故その様なことを?貴方には関係ありません!」
「あるよ!俺はね、イサベルちゃんの事がもう大好きで大ファンで…ゲホン、とにかくこんな可いイサベルちゃんを不幸に落とすお前なんかに彼は渡せない!」
と引き下がらない。
「…何を!この婚約は私の一存では…」
「君の祖父さんに俺が言えば直ぐに解消できるだろうさ!そうだろ?イサベルちゃんだって可哀想だろ?毎日暴言を吐くようなお前なんかと婚約者にさせられて!卒業式に破棄予定なんだろ?早めたっていいのに?」
「「は!?」」
私とニルス様は同時に変な聲を上げた。
ニルス様がこちらを見る。私は首を振る。言ってないと言う意思を伝える。
誰かから聞いたに違いない。
學式の時は周りに人がいっぱいいたし、私達のやり取りを聞いていた人もいたし。
「どうしてそのようなことを言うのですか?他國の婚約者を奪うような…貴方だって自國に婚約者がいるのではないですか?」
とニルス様は言う。もっともだ。王子様なんだから。いてもおかしくない。
「……俺は運命の人をずっと待っていてね。神様のお告げかな、イサベルちゃんとの運命をじるのさ!」
「バカなことを!」
周囲がざわついてくる。
一この人は何者なのか得が知れず怖く自然にニルス様の服の裾を摑んだらニルス様がいた。
私の肩を摑み引き寄せ
「お、俺は!婚約破棄などしないぞ!!」
と言った。思わず顔が赤くなる。
「は!騙されるかよ!どうせ演技だ!汚い手でイサベルちゃんにれんな!」
と手をばす王子の手をバシンと叩くニルス様は怒る。
「第二王子であろうとも…許せん!」
と睨む。
「なんだと?不敬罪で取り押さえるぞ!?」
「やってみろ!ここはアルタイルではなくフォルクアだ!!フォルクアの王政の元で捌けるのはワイス王家だけだ!」
と反論する。正論だわ。
「ふん!騙されちゃだめだよー?イサベルちゃん!この男は酷い奴なんだからさ!」
と言うクリストフ様。
すると
「…何騒いでるのかな?ねぇワイス王家の者だけどさ」
と生徒會長…ニルス様の従兄弟でこの國の次期王太子ヘルベルト・ヨーゼフ・ワイス様が立っていた。
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